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グリー(3632)の決算書流し読み

今回の決算書流し読みは先日希望退職募集などを発表し、苦境に立たされている

グリー(3632)の2013年6月期の有価証券報告書を見てみたいと思います。

さて、グリー(3632)の有価証券報告書をじっくり見るのは今回がはじめてです。

グリーやDeNAは私の長期投資対象から外れていたのがその理由です。

あまりに急激な成長している会社は私は長期投資には基本的には組み込みません。

その急激な成長の反動が怖いからです。

グリーをみてもそれが顕著に現れています。

急激な事業拡大を見込んでグリーは社員を急激に増やしています。

具体的には前期末の連結社員数が2364名と1年前に比べ634名(37%)も増加しました。

前々期の社員数は1730人でした。(有価証券報告書2ベージ目参照)

4〜6月期をみてみると売上高人件費比率は、DeNAの9%に対し、グリーのそれは17%と

人件費の比率もライバルと比べて高くなっています。

これが今回の希望退職募集となってあらわれました。

さてグリーの主要売り上げ(収入)は

?@有料課金収入

?A広告メディア収入

に分けられます。

有料課金収入が売り上げの92.3% 広告メディア収入が7.7%という内訳です。

売り上げの相手先は

1位 NTTドコモ 34164(百万円) 22.4%

2位 KDDI 22598(百万円) 14.8%

3位 インコム・ジャパン 20.281(百万円) 13.3%

4位 GMOペイメントゲートウェイ 16633(百万円) 10.9%

5位 ソフトバンクモバイル 12320(百万円) 8.1%

(グリー有価証券報告書11ベージより)

さてグリーの凋落の理由はニュースなどでたくさん触れられていますので

ここでは省略させていただきます。

有価証券報告書にはその後ろに事業のリスクがたくさん書き込まれていますが

リスクはあらゆるところに存在するので、かるく読み流します

今回は純粋にBS・PL・キャッシュフロー計算書をみてみます

まずは貸借対照表(BS)

気になる点は現金の減少、およそ前期末より260億円減の462億円です

おそらく営業キャッシュフローが減少しているからなのだろうと営業キャッシュフロー

をみてみるとなんと前期より450億円の減少です。

なんとか営業キャッシュフローがプラスなのが救いです。

営業キャッシュフローは約144億円、投資キャッシュフローは前期より約100億円

増えて約348億円。

フリーキャッシュフローはおよそ マイナス200億円 となります。

これが現金の減少の原因ですね。

あとは無形固定資産ののれんの増加、約120億円の増加です。

それ以外には特に気になる点はありません

●次は損益計算書(P/L)

売り上げが減少してるのに販管費が増加してダイレクトに営業利益に響いています。

あとは気になるのは減損損失(97億)と投資有価証券損失(38億)くらいですね

●次はキャッシュフロー計算書

営業キャッシュフロー +144億円

投資キャッシュフロー −348億円

フリーキャッシュフロー −204億円(営業CF−投資CF)

財務キャッシュフロー −83億円

フリーキャッシュフローは大幅にマイナスなのはいただけないですね

さて今回軽くグリーの有価証券報告書を見てみましたが、グリーの問題は

決算書の分析よりも、根本的なビジネスモデルの危機にあると思います。

グリーのビジネスモデル自体が揺らいでいることが非常に問題です。

グリー・DeNAともに私の長期投資の対象になることはしばらくはなさそうです。

PER(株価収益率)は割安に見えますがそれだけでは長期投資対象には

なりえません。


グリーにとっては正念場です。

6670 MCJ決算短信流し読み


投稿者 株式トレーダーM

今日は6670  MCJ(マウスコンピュータージャパン)の 決算短信を見てみたいと思います。

MCJは現在のところ私の長期投資の対象とはなりえませんが、パソコンの販売動向を見る

上で勉強になると思い、MCJの決算短信を読んで見ました。

パソコンからスマホやタブレット端末への移行が進んでいく過程でパソコンの

売上げの現状を決算書を読むことによって見てみたいと思います。

業績の推移(単位 百万円)

平成24年3月期 売上高 80238 営業利益2373 純利益1741

平成25年3月期 売上高 85536 営業利益1524 純利益1054

平成26年3月期 売上高 83900 営業利益1750 純利益1100(注1)

(注1) 平成26年3月期は会社予想

前期(平成25年3月期)は売上げこそ6.6%伸びたものの、営業利益(35.7%減)

純利益(39.4%減)と減益となりました。

原因はパソコン単価下落と円安に伴う仕入れ価格上昇が大きな要因のようです。

さて減益要因を確認するために損益計算書の売上総利益率を見てみましょう。

平成24年3月期 売上総利益率 18.56%

平成25年3月期 売上総利益率 17.18%

売上総利益率は1.38%悪化しています。

数字の上からも、利幅を十分確保できていない現状が確認できます。

それ以上に気になるのが営業キャッシュフローが2期連続のマイナスという現状です。

決算短信では営業キャッシュフローは2期分しか確認できないので、有価証券報告書

で足りない分を補足してみましょう。

平成22年3月期 営業キャッシュフローは約34.4億のプラス(有価証券報告書より)

平成23年3月期 営業キャッシュフローも同じく約34.4億のプラス(有価証券報告書より)

平成24年3月期 営業キャッシュフローは約13.2億の マイナス (決算短信より)

平成25年3月期 営業キャッシュフローは約11.9億の マイナス (決算短信より)

ここ2年間は営業キャッシュフローのマイナスが続いています。つまりここ2年間は本業の

営業活動での現金流出が続いていることになります。

さて、いつものように原因を探るためキャッシュフロー計算書を見てみましょう。

やはり営業キャッシュフローが赤字の原因は、売上債権の増加(11.1億円)と棚卸資産

の増加(18.7億円)が一番の営業キャッシュフロー低下の要因だと思われます。

(平成25年3月期決算短信 連結キャッシュフロー計算書より)

今後、MCJは在庫を減らし、売掛金回収を徹底する必要があります。

MCJも危機感を持っているようで、社長兼会長の役員報酬を95.9%返上するIRを発表して

います。

以上まとめてみると、スマホ・タブレット端末がパソコンの需要をそれほど奪っているとは

いえないが、パソコンの販売単価下落と円安による仕入れ価格上昇により売上総利益

が減少し、売掛金・在庫等の増加により本業のパソコン販売での現金流失が続いている。

ただ、自己資本比率(41.8%)と比較的高く、現金残高も約94億円と厚めに残してあるこ

とから、今後の改革への基礎体力をMCJは十分残していると考えます。

参考資料

平成25年3月期 MCJ決算短信
平成24年3月期 MCJ有価証券報告書



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ゲオホールディングス決算書流し読み

投稿者 株式トレーダーM

さて今日の数多くある決算発表から選んだ会社は2681 ゲオです

お亡くなりになった創業者の息子が経営権を奪回しましたが、その後の経営力を注目

していましたが、残念ながら卓越した経営力をお持ちの方とは現時点ではお世辞にも

いえそうもありません。

まず決算内容を見てみましょう




平成24年3月期 売上 2582億円(+2%)   営業利益 183億円(+29.9%)

平成25年3月期 売上 2593億円(+0.4%)  営業利益 159億円(-12.8%)

平成26年3月期 売上 2630億円(+1.4%)  営業利益 107億円(-33%) (注1)

(注1)平成26年3月期は会社予想



さてまずは一番大事な 営業キャッシュフローを見てみましょう。

24年3月期252億円
25年3月期114億円

138億円の営業キャッシュフローの減少になります。

いつものように原因を探るためキャッシュフロー計算書に目を通してみます。

一番営業キャッシュフロー低下で大きいのは法人税等の支払いによる減少なので、

その上の小計に目を移します。

ずーと上から順番に目を通していきますと・・・

気になるのは棚卸し資産の増加によって28.8億円、キャッシュフローが低下して

います。あとは問題ありません。

売上げがほぼ横ばいなのに、在庫を28.8億円も増やしているようでは、厳しいいい

方かもしれませんが、マネージメント能力を・・・・・とこれ以上はいいません。

まだ若い経営者なのでもう少し時間をかけてみてあげましょう!

さて今度はバランスシートと損益計算書を見てみましょう。

バランスシートをみると資産は在庫以外は問題なし。バランスシートの右側に目

を移すと毎年コツコツ借金を返済していますね。これはすばらしいです。

そのおかげで自己資本比率が39.6%から46.9%に跳ね上がりました。

それ以外は問題なし

さて今度は損益計算書ですが、売上総利益はあまりかわらないのに、販売費及び

一般管理費が29億円も増えています。これでは当然利益が減るはずです。

販売費及び一般管理費増加の原因ですが、決算短信には私は見つけることができ

ませんでした。しばらく後に出る有価証券報告書による詳細分析が必要かもしれま

せん。その他損益計算書は気になる点はなし。

以上まとめてみると、前期(平成25年3月期)は約23億円営業利益が減少し、原因

は販売費及び一般管理費増加による影響がほとんどであり、在庫の増加による営業

キャッシュフロー減少も今後注意深く見ていく必要がある。


さてそれ以上に深刻な問題がゲオには迫っていると思います。それはなにか

というと消費税が8%になったときの対応です。

ゲオは旧作100円(地域によっては80円・50円のところもあるそうです)が売りですが

いままで消費税5%分は100円に含まれていました。

3%上がった時どうするのか?3%分だけお客様に負担してもらって旧作103円

にするのか、それとも旧作100円のまま据え置き消費税増加分はゲオが負担す

るのか?それによってゲオの利益が変わってきます。

もっとはやく100円ショップのように外税にしておくべきでしたね。

今回の消費税増税にあわせてすべて外税にして旧作108円にすることもできます。

売り上げは落ちるとは思いますが、長い目でみればわかりやすいですね。

その後すぐに消費税10%が控えていますから、外税にいておいたほうがその後

値上げがしやすいとは思います。

いまゲオの株主ではありませんが応援したい会社ではあります。

やっぱり2代目は・・・

といわれないように、卓越したマネージメント力を見せ付けてもらいたいものです。

参考資料
平成25年3月期ゲオホールディングス決算短信(平成25年5月9日発表)



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3800ビーエスピー決算書流し読み



投稿者 株式トレーダーM

ビーエスピーに私が興味持ったのは確か2009年頃でした。

当時、高配当利回りのスクリーニング抽出で引っかかった銘柄です。

当時は1000円を切っていて 配当利回りは6%を越えていました。

私はパソコンにはあまり詳しくなく、A-AUTOやA-SPOOLという主にメインフレーム

上で動くソフトを売っているソフトウェア会社と言われてもピンときませんでした。

メインフレーム事業の主力製品の説明は以下の通りです。




AーAUTO・・・・コンピュータ・システム上で処理されるバッチ

処理のスケジューリングや実行制御を自動化する製品

AーSPOOL・・・・コンピュータ・システムで出力される帳票の

管理と仕分けなどを自動化する製品

平成24年6月15日提出 ビーエスピー有価証券報告書より




最初は高配当利回りのスクリーニングに引っかかった銘柄でしたが、損益計算書

をみた時、少しこの会社に興味を持ちました。

売上総利益がなんと90%台、営業利益率20%台でした。

ニッチで競争力の強いソフトウェアを扱う会社は意外と利益率はいいのですが、

(例えば3712情報企画など)ビーエスピーも例外ではありませんでした。

ただAーAUTO・AーSPOOLといわれても、メインフレーム自体にあまり詳しくない

私にはどんな製品かわかりません。

ただ、いまでも自己資本比率は抜群の80%台

現預金+短期有価証券だけで約52億あり、全負債10.3億円を引いても41.7億

円も残るバランスシートに魅力はありますね。(平成25年3月期決短信より)

あとは現在の株価ですが・・・・

昨日の終値で1747円、時価総額74億円ですか・・・・

すいぶんと上がりましたね。全体が上がっている今、ここがいまだ安値放置されてる

とは思えませんでしたが、やはり2009年比2倍近くまで買われています。

それでもPERは10倍ですね。ROEは約10%ですか。

株価がもっと安ければバリュー株としての魅力は十分ありそうです。

個人的見解は、需要が安定している会社ですが、長期投資銘柄としては成長性

がもっとほしい。

長期投資銘柄として組み込むには、成長性が不足していますし、ROEももう少し

欲しいところ。

ただ毎年この会社の損益計算書や貸借対照表(バランスシート)を見るたびに気持ち

よく、とても綺麗で健全です。

これぐらいの小型銘柄の決算書は読むのが楽しいですよ。一度有価証券報告書を

じっくり一日かけて読んでみてください。大変勉強になると思います。

さて高望みかも知れませんが成長企業でなおかつ惚れ惚れするような決算内容の会社

を探して、また明日もいろんな会社の決算書を読んでいきたい。


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9697カプコンの決算書流し読み


投稿者 株式トレーダーM


本日、 カプコンの平成25年3月期の 決算発表がありました。

この会社は去年の12月19日に下方修正を発表して、私も40万円くらいの損失を

出した銘柄です。

さてこの会社の決算短信で注目すべき項目は、貸借対照表(バランスシート)のゲーム

ソフト仕掛品残高です。



平成23年3月期  ゲームソフト仕掛品 104億円

平成24年3月期  ゲームソフト仕掛品 223億円 +119億円

平成25年第3四半期 ゲームソフト仕掛品 259億円 +36億円

平成25年3月期  ゲームソフト仕掛品 188億円 −71億円




ゲームソフト仕掛品は一般の小売会社でいう在庫と考えていいと思います。

ゲーム会社の場合、まだ未発売で現在製作中のゲーム開発コストなどを資産計上

しているものと思われます。

一般的には売上げの増加率の範囲内での在庫の増加は小売の会社では問題

ないのです。

例えば売上げが10%増なら、在庫も10%以内の増加なら許容範囲内で、あまり

在庫が増えたからといって気にする必要はありません。

ただカプコンの場合、 バイオハザード6を発売したあと(平成25円第3四半期)の

ゲームソフト仕掛品の残高が減らないのに疑問を持っていました。

当然 バイオハザード6のような大作には巨額の開発費をかけているでしょうから、

発売後はゲームソフト仕掛品が大幅に減るはずだと私は考えていたわけです。

しかし実際はゲームソフト仕掛品は前期末より増えていました。

IR担当者になぜバイオハザード6のような大作を発表した後もゲーム開発会社の在庫

ともいえるゲームソフト仕掛品が減らないのか問い合わせたこともありました。

ゲーム開発コスト(在庫)の管理がうまくいっていないのでは?とIR担当者に質問

したものです。

今回のカプコンの決算発表でチェックするのはこの一点に

するつもりでした。


結果は平成25年3月期は第3四半期と比べて71億円残高を減らしてきました。

平成24年3月期と比較しても35億円ゲームソフト仕掛品を減らしてきています。

これは今回、開発体制等の見直しに伴う事業構造改善費用を69億円特別損失

に計上していますが、ゲームソフト仕掛品を見直した結果かもしれません。

決算短信を見たところ、特別損失費用内訳は デジタルコンテンツ事業における開発

体制の見直しに伴い、開発費用等について将来の回収可能性を再検討したこと

により発生した費用
という記載があります。

明日決算説明会を開くようですので、その時特別損失のもっと詳しいことが分かる

かもしれません。

いずれにしても、今回ゲームソフト仕掛品を減らし、売掛金も約56億円減らしてきた

ことは、カプコンの今後にはプラスであり、営業キャッシュフローも好転しますので

既存株主には歓迎すべきことだと思います。

しかし最近私は、ゲームソフト会社はソフト販売の当たり外れが大きく、今後はなる

べく長期投資での購入は避けたい業種と最近は考えるようになっています。

参考資料

平成25年3月期カプコン決算短信(平成25年5月8日発表)



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キャノンの決算書流し読み


投稿者 株式トレーダーM


私の日本企業で好きな企業の1つである、 キャノンの前期ではありますが 有価証券報告書

が平成25年3月25日に提出されていましたので、ゴールデンウィークということもあり見て

みました。

なぜ私がキャノンがお気に入りかというと、毎年フリーキャッシュフローがプラスという理由が

一番の理由です。

つまり例えば100億円の現金を稼ぐのに50億円の投資で国際競争力を維持できています。

言い換えれば毎年50億円の現金がのこるのです。

しかし例えば100億円の現金を稼ぐのに200億円の設備投資を必要とする業界では毎年

100億円の現金流出が続き、前にも述べましたが行き着く先はシャープのようになります。

具体的にキャノンは毎年フリーキャッシュフローがいくらあるか有価証券報告書から

見てみましょう。


2008年12月期 営業CF6166億円 投資CF4724億円  フリーCF+1442億円

2009年12月期 営業CF6112億円 投資CF3702億円  フリーCF+2410億円

2010年12月期 営業CF7444億円 投資CF3421億円  フリーCF+4023億円

2011年12月期 営業CF4695億円 投資CF2565億円  フリーCF+2130億円

2012年12月期 営業CF3840億円 投資CF2127億円  フリーCF+1713億円

2013年12月期 営業CF4800億円 投資CF3500億円  フリーCF+1300億円

(注1)青字の2013年12月期のフリーキャッシュフローは2013年4月24日発表の

第一四半期決算発表資料のキャノン発表の最新予測。

(注2)CF=キャッシュフローを略しています。


過去五年間一度もフリーキャッシュフローがマイナスになったことがなく、先日発表した

最新の今期予想でもフリーキャッシュフローは1300億円のプラスです。

これは偶然にそうなったわけではなく、明らかにキャノンはフリーキャッシュフロー

を意識した経営を行っている会社だといえます。


毎年営業活動から得た現金から設備投資を引いてもお金が残り、キャノンの場合残った

お金で株主のために配当金を払い、自社株買いを行ったりしています。

これは株主にとっては朗報といえます。

日本の電機各社は韓国のサムスン電子等との競争に敗れてしまいましたが、あのサムスン

電子もいまだ一眼レフカメラの牙城は崩せずにいます。

しかし有価証券報告書P19に書いてありますが、ミラーレス一眼レフの普及度合いを注意

深く見ていく必要はあります。

以下にキャノンの有価証券報告書P19ページの文面を引用させていただきます。



デジタルカメラ業界における競争に関連するリスク

ミラーレスカメラは、従来のデジタル一眼レフカメラにおいて重要なキーパーツの一つである

ミラー機構を廃、これまで以上に小型・軽量化を実現したレンズ交換式のデジタルカメラです。

当社も今年ミラーレスカメラを発売しましたが、今後各地域においてレンズ交換式デジタルカ

メラに占めるミラーレスカメラの比率が拡大し、なおかつ当社がミラーレスカメラの市場シェア

を獲得できない場合、従来デジタル一眼レフカメラ市場で主導的立場にあった当社の地位が、

相対的に低下していくリスクがあります。

(キャノン 112期有価証券報告書P19より引用)



キャノンも認識してるようにミラーレス一眼レフはサムスン電子でも容易に作ることができます

日本の最後の牙城である従来のデジタル一眼レフカメラがキャノンの生命線といえるかもしれ

ません。

その他最新第一四半期(1−3月期)決算をみても、在庫水準、売掛金その他バランスシート

は特に気になる点はありません。健全レベルを維持しています。損益計算書を見ても売り上げ

総利益は47.3%と横ばい水準を維持しています。

円安に助けられている感はありますが、キャノンは依然国際競争力をもった企業であると再

確認できました。

後は株価ですが、残念ながら個人的にはキャノンの今の株価はフェアバリューで、市場に

適正に評価されていて特別に割安感があるとは個人的に考えていません。

なにかの理由でキャノンの株価形成にひずみが生じたら、ぜひ買ってみたい会社であります。

参考資料

第112期キャノン有価証券報告書
2013年12月期第一四半期決算短信・決算説明資料




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日本マクドナルドホールディングス決算書流し読み


投稿者 株式トレーダーM

平成25年5月2日に 日本マクドナルドホールディングスの第1四半期 決算短信が発表

されました。

私がもし株主なら、冷や汗がでるような 決算内容です

四半期決算短信は営業キャッシュフローは載っていませんので損益計算書と貸借対照表

から日本マクドナルドホールディングスの現在の状況を見てみたいと思います。

損益計算書で、一番日本マクドナルドホールディングスの現状がわかり易いのが売上高の

減少(14.6%減)と売上総利益の変化です

前期(1−3月期)の売上総利益(粗利)は18.7%

今期(1−3月期)の売上総利益(粗利)は15.8%

粗利が前期と比べ2.9%も悪化しています。これは深刻です。

売上が減り、売上総利益率も減った上、販売費及び一般管理費は僅かしか削れて

いないのでダイレクトに営業利益に響き、

前期営業利益72.2億円

今期営業利益33.7億円 となっています。

さて今度は貸借対照表に目を移すと、バランスシートはこの会社は綺麗です。

バランスシートに記載されている原材料はわずか10億円です。

現金と短期有価証券だけで600億円も持っています。

自己資本比率も高い。バランスシートは申し分なく優秀です。


日本マクドナルドは苦境を乗り切るだけの体力は十分持っているといえます。

後は私のようなドライブスルーでソフトツイスト(ソフトクリーム)1つだけ頼むような

儲からないお客様にもっとなにかを買ってもらうことですね
(笑)

いつも店員にドライブスルーでインターホンごしに「なんとかこうとか????はいかが

ですか?ご注文をどうぞ!」というマニュアルどうりのことを言われますが、追加で

注文する気になりません。もっとアドリブきかせてほしいです。

あと少し前のレジカウンターのメニュー隠し・・・

批判があったのかすぐ止めましたが、印象悪かったです。

今後値上げをするようですが、上手くいくかは冒険ですね。一度下がった価格を

上げるのはなかなか消費者は受け入れられないものです。

参考資料
日本マクドナルドホールディングス第1四半期決算短信(平成25年5月2日発表)






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ベネッセホールディングスの決算書流し読み


投稿者 株式トレーダーM

先日木曜日スィングトレードとデイトレ目的で購入した ベネッセホールディングス

休日なので少し決算書を見てみました。

ベネッセホールディングスといえば、進研ゼミという言葉が最初に浮かんできます。

さて決算内容はどうなのでしょう?

24年3月期の営業利益率→7.97%
25年3月期の営業利益率→8.47%と0.5%改善しています。

26年3月期の予想営業利益率は→7.65%の会社予想です。

私の長期投資基準の営業利益率10%には達しませんが、決算説明資料に目を

通してみると、国内教育事業は約2540億円の売上で営業利益は約363億円と

営業利益率14.2%と健闘しています。

それ以外の海外教育事業(13.6億円の赤字)シニア・介護事業(49億円の黒字)

など国内教育事業以外の事業で苦戦しています。

国内教育事業以外の事業の売上高は1962億円 営業利益18.59億円で営業

利益率はわずか0.94%と冴えないです。

まとめてみると国内事業の営業利益(進研ゼミ・こどもちゃれんじなどで)

362億円(営業利益率14.2%)が稼ぎ頭でその他事業が18.59億

円(営業利益率0.94%)となります。


主力事業の進研ゼミ・こどもちゃれんじの会員数はほぼ頭打ちで、その危機感から

その他事業に力をいれているようですが、あまりその他事業はうまくいっているとは

いえないようです。

さて決算書に戻ります。 平成25年3月期のベネッセHDの

営業キャッシュフローは約337億円、投資キャッシュフローは約230億円でフリーキャッシュ

フローは約107億円です。


このフリーキャッシュフローから約92億円の配当金を株主に払っています。

ほぼフリーキャッシュフローの86%が配当金ですね。

去年の営業キャッシュフローは406億円ですからベネッセコーポレーションは本業で69億円

去年より現金を稼ぐ力が減ったことになります。

原因を探るため、営業キャッシュフロー計算書に目を通してみます。

営業キャッシュフロー計算書を見ると営業キャッシュフロー低下の一番の原因は棚卸資産

の増加約40億円です。

売上債権の増加19.9億円も営業キャッシュフロー低下要因ですね。

在庫・売掛金増加などによる、営業キャッシュフローの低下はあまり感心しないですね。

減価償却費増加(営業キャッシュフロー増加要因)が27.56億円あるのにその他で

現金を稼ぐ力を失っているのは気がかりではあります。

進研ゼミ・こどもちゃれんじ(営業利益率14.2%)というドル箱を持っていなが

ら、新しい事業拡大をめざして、もがいているというのが私のベネッセホール

ディングスの決算書流し読みの印象です。


ベネッセが長期投資適格になるためには、海外事業が成功するかあるいは国内事業のみに

経営資源を集中させるかにかかっているというのが私の意見です

前にも話しましたが、デイトレ・スイングトレードに企業業績は関係ないので、長くても1週間

くらいでこの銘柄のポジションは決済したいと思います。


参考資料
ベネッセホールディングス2013年3月期決算短信(2013年5月1日発表)
ベネッセホールディングス2013年3月期決算説明会資料(2013年5月1日発表)







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