2010年03月19日投稿。
「Chicca」より、お題を借りてきました。
「真夜中に10の御題」
1.時計の音
こつ、こつ、こつ
その音は
誰かの足音に似ている
誰のものかもわからない
不安を呼び寄せて
こつ、こつ、こつ
その音は
不安を呼び寄せる
こつ、こつ、こつ
その音は
あぁ、
君の心音に似ている
いつか
止まってしまいそうで
2.頼りは月の光だけ
歩く
ぼんやりとした光の中
どうして?
それはわからない
でも
その照らされた先に君の肢体がある気がして
3.羊を数えて
一匹、二匹、三匹
会えない夜は
羊を数えて眠りを誘う
君がいないと
眠ることさえできなくて
こんなにも
心の波打つ音がうるさくて
三匹、四匹、五匹、六匹
あぁ、
いつになったら終わりがくるのだろう
暗い
世界に
4.夢の中
君に抱かれる
温もり
それは快くて
でも
知っている
それは全て
夢の、中
5.二人きりの夜
すぐそこで
波打つ
心臓
君の音が
こつ、こつ、こつ
その音は
時を計るに似ていて
君はきっと
過ぎた時間を司っているんだ
6.星の降る日
星の雨
願うことは
すぐそこに迫る終焉が
来ないこと
7.魔法が解ける時間
こつ、こつ、こつ
時間
過ぎていく
目が覚めて
気がついた
もうすぐその時はやってくる
魔法が解けて
君は
いってしまう
8.月見酒
満ちて月
グラスの中
うつる光
君がぐっと飲み干した
その液は
口の端から零れ落ちて
葡萄酒に
似ていると
思った
9.見えないけどそこにいる
燃えた
いとも簡単に
その煙は空に消えて
後には何も残らない
灰は空に舞い上がり
そのまま
見えなくなった
あぁ、
この心の中にさえ
感じられなくなる日が来るのだろうか
でも今は
見えないけれどそこにいる
こつ、こつ、こつ
儚く舞ってしまった
君が
そこにいる
10.どうしても眠れなくて
こつ、こつ、こつ
その音は
誰かの足音に似ている
誰のものかもわからない
不安だけが残っていて
こつ、こつ、こつ
その音は
不安だけを置いていく
こつ、こつ、こつ
その音は
あぁ、
君の心音に似ている
もう、
聞くことはできないけれど
そう思うと
どうしても、眠れなくて
じゃあ
君のそばにいくよ
そうしてそのまま
強制終了
「会いたかったよ、その月明かりの下で」
このお題は天さまの「Chicca」というサイトからお借りしてきました。
最近、暗いものを書くのが、好きみたいです。
あ、前からそうでしたっけ。
僕が病んでるわけではないです。ただ、こういうのを書くのが、好きなだけです。
あぁ、そういうのを病んでると、言うのですか。
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