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2020年12月19日

イチロー元プロ野球選手‘勝利と結果を引き寄せた「感謝」の心’

イチロー元プロ野球選手‘勝利と結果を引き寄せた「感謝」の心’


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イチロー(本名:鈴木 一朗〈すずき いちろう〉
1973年10月22日 2人兄弟の次男として生まれる。
愛知県西春日井郡豊山町出身のプロ野球選手(外野手)。
マイアミ・マーリンズ所属。他表現では「Ichiro」「Ichiro Suzuki」「イチロー・スズキ」など。
NPB・MLBの双方で活躍。MLBのシーズン最多安打記録や10年連続200安打などの多数の記録を保持している。
2019年3月21日、開幕シリーズとなる東京ドー厶でおこなわれたアスレチック戦2試合に出場後、現役引退を発表。


 イチローさんの魅力はいっぱいあるけど、特に注目したいのは「感謝」という「形」。

 どう表現、説明したら良いのだろか。フォームというのか、その佇まいと言えば良いのか、或いは[姿勢]とか「すがた」というのか。

 元プロテニスプレイヤー松岡修造氏が、スポーツ選手に直接インタビューして得られた沢山の印象や選手たちの言葉を、あちこちで(その著書を含めて)語っているのを聞いて、イチローさんは、「イチロー」さんという決して崩れない形を持っている方なんだな、と思えた。

 たとえば、「儀式」という言葉を使っているこんな行動。

 いちばんわかりやすいのは、イチロー選手が打席に入る前にバットを正面に立てる動作でしょう。これについて彼は、「集中するための儀式です。自分のかたちをつくり、まず自分を落ち着かせ、自分のペースにもっていくのです」と松岡氏に語ったことがあるそうです。


 まず注目すべきは、野球用具というバットを使って「儀式」を行っていること。

 イチローさんがバットやグラブに明確な好みやこだわりを持ち、バット職人さんが「イチロー選手ほどバットを変えない選手は他にいない」と言うほど、強い愛着を持って共に戦い続けてきたことは有名な話だとか。

 こんなエピソードもある。

 イチローさんは自分に打席がまわる早いタイミングでバットに触るため、 マリナーズ時代の本拠地セーフコフィールドのホームベンチには、 イチローがすぐにバットに触れるようにと、彼がよく座るポジションにイチローのバットの大きさに合わせた穴が空けられていた、のだとか。


 更に修造氏が語っている。

 イチロー選手は、バットやグローブを自分のからだの一部のように大切にしていて、打った直後もバットを静かに置いています。バットを放り投げたのは一度だけで、そのときはバット職人にお詫びの電話を入れたという心の入れ方です。


 身体の一部のように。

 これは、カルー氏の「あなたはバットを操るアーティスト。その技術で放つヒットを見るのはいつも楽しい」とのコメントによく表れていると思いました。

 「もの」に対する尊敬と感謝。イチローさんは、言葉でも感謝を率直に述べる姿を見るけれど、それは、普段の実践でより鮮明に感じられる形であろうと思う。

 イチローさんがバットやグローブを身体の一部のように感じているのであれば、バットやグローブも、イチローさんと共にあることをしっかりとその波動で返し、その信頼に応えているのだろう。


 「感謝」という思いは非常に強く、光り輝いていて、言葉としても大変に強い力を持っている。

 『水からの伝言』江本勝 著 ヒカルランド には、水のボトルに絵を貼り付けたり、文字を見せたりして、その水がどんな結晶をつくるかを研究した写真集です。

 「愛・感謝」の結晶写真は最高の芸術作品となっています。他にも、ハートを貼り付けた水はハートの形の結晶をつくります。これは、「水」は情報を転写する物質であるということです。

 そして、「現象」はある意味、思考とイコールだから、よく、想像し得ることは実現可能である、と言われるように、「信じたことは叶う」し、祈りも呪いも届くということになります。

 思いや祈りが使っている道具に届くのは当たり前のことであり、人間の思考に相当するのではないかと思われる「波動」が「共鳴」するとき、使っている人間の能力を超えた力を発揮することだってあるだろう。

 ちなみに、思いや祈りなどの思考の粒子・波動といったものは、テレパシーとして細胞には伝わってしまうもの。それを、感覚の鋭い人は「空気」や「気」と表現する。

 だから起こる「気が合う」「気が合わない」。

 ということは、当然、「物」と「人」とも相性があるのだ。波動が合う、合わない。その素材や形や作った人の思いや、製作者・使用者双方の背景などに寄って。


 イチローさん語録にこんなものがあった。

「僕は仰木監督によって生き返らせてもらったと思っています。監督はたとえ数試合安打が出なくても、根気よく使ってくれました。その監督に感謝するためにも、いい成績を残したかった」

「汚いグラブでプレイしていたら、その練習は記憶には残りません。
手入れをしたグラブで練習をしたことは、体に必ず残ります。
記憶が体に残ってゆきます。」

「グラブはもちろん身体の一部だと考えています。外野手だから長いグラブを使っているのですが、指先まで神経が通らないと、感覚が麻痺してボールが捕れない。グラブの先まで感じられるグラブでないとイヤです」

「バットの木は 自然が何十年も掛けて育てています。僕のバットはこの自然の木から手作りで作られています。グローブも手作りの製品です。一度バットを投げた時、 非常に嫌な気持ちになりました。自然を大切にし、 作ってくれた人の気持ちを考えて 僕はバットを投げることも地面に叩きつけることもしません。プロとして道具を大事に扱うのは当然のことです」

 誰かに対する「感謝」のこころも、野球そのものに対する熱く揺るぎないこころも、そして、応援してくれた人、受け入れてくれた国、迎えてくれた仲間、導いてくれた周囲、自らの一部として共に闘うバットとグラブへの限りない信頼と感謝。

 イチローは「感謝の人」なのだ。



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