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2021年01月17日

ヒトゲノムにおけるレトロウィルスは、腸内細菌(病原菌・ウィルス)を作りだしているのではないか?

ヒトゲノムにおけるレトロウィルスは、腸内細菌(病原菌・ウィルス)を作りだしているのではないか?

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 Frank Ryan氏の著書『破壊する創造者』夏目大[訳]早川書房で、彼はヒトゲノムの機能遺伝子について、タンパク質合成の過程をこのように説明している。

「各遺伝子に隣接する領域、あるいは、遺伝子の両脇の部分には、一種「官僚的」な役割を果たす領域がある。つまり、遺伝子を活性化させるか否か、またどのタイミングで活性化させるか、といったことを決定する領域だ。そして、そのエクソンとどのエクソンを取り出して組み合わせるかを決定する領域もある。エクソンが取り出され、組み合わされる際には、まるで料理の材料を切るように、イントロンからエクソンを切り離す「選択的スプライシング」という操作が行われる。これまでに知られている中でも、特に極端なのが、ショウジョウバエのDscamという遺伝子である。Dscamは、ハエがまだ胚の段階で、神経線維があらかじめ決まった経路をたどって伸びていくよう導くのに必要な遺伝子である。この遺伝子は、24ものエクソンから構成される。この遺伝子の発現の際には、多数のエクソンの中から適切なものを選び出し、正しい順序に並べるという複雑な操作をしなくてはならない。38,000通りもあるエクソンの配列パターンの中から、必ず、その時合成すべきタンパク質に対応するただ一つのパターンを選び出す、という絶妙な操作が行われているのだ」


 ちなみに、タンパク質合成に必要な情報の書き込まれた断片のことを「エクソン」と呼び、それ以外の謎の部分を「イントロン」と呼ぶ。エクソンとエクソンの間にイントロンが挟まるような構造になっている。


『ウィルスと地球生命』で山内一也氏はヒトゲノムの構成要素をこう説明する。タンパク質産生のための情報を持つ機能遺伝子はわずか1.5パーセントに過ぎない。34パーセントはレトロトランスポゾン、9パーセントがヒト内在性レトロウィルスとそのゲノムの一部であるLTRと呼ばれる塩基配列、3パーセントがDNAトランスポゾンである。トランスポゾンとは生物種の間を自由に移動できる因子の総称で、レトロトランスポゾンは逆転写酵素によりRNAがDNAに移し変えられてゲノムに挿入されたものである。DNAトランスポゾンは、そのままの形でゲノムに挿入されたものである。


 進化でのウィルスの役割を考えた場合に注目されるのは、霊長類が進化してくる過程でトランスポゾンに大きな変動が見られることである。東京工業大学の岡田典弘は哺乳類が登場した2億5千万年前にはレトロトランスポゾンが爆発的に増加しており、とくにメガネザルなど源猿類から人やチンパンジーなどの真猿類が分かれた後にはレトロトランスポゾンSINEの大半を占めるAluファミリーが急激に増加していることを見出し、この時期にAluファミリーが霊長類のゲノムに組み込まれたと推定している。一方、DNAトランスポゾンでも、哺乳類から霊長類が進化してきた過程で盛んに活動していることが見られることから、この際に霊長類のゲノムに組み込まれたことを示唆している。これらのトランスポゾンの組み込みはウィルス感染により起きたもので、その痕跡がトランスポゾンとしてゲノムに見つかるのではないかという見解も出されているという。


 真核細胞と細菌は、本質的に同じ材料(核酸、タンパク質、脂質、炭水化物)で構成され、まったく同じ遺伝コードが含まれ、非常によく似た膜資質をもっている。故に明らかに共通の祖先がいるのだ、という。その反面、真核細胞と細菌は、構造のほぼあらゆる点で異なる。真核細胞は、平均的に言って細菌の一万から十万倍も体積があり、核や多くの膜や細胞小器官を収めている、とニック・レーン氏は著書『ミトコンドリアが進化を決めた』に著している。

 真核細胞が2種類の細胞の融合によって生まれたのなら、その2種類とはどんな細胞なのか? 典型的な見方では、宿主細胞はミトコンドリアをもたない原初の真核細胞だったが、ミトコンドリアのない原初の中間体、つまり核をもつがミトコンドリアは持たないミッシング・リングが存在していた可能性は、次第に低下している。


 筋金入りの無神論者で、ノーベル賞を受賞した分子生物学者でもあったジャック・モノーは、名著『偶然と必然』(渡辺格・村上光彦訳、みすず書房)において、目的というテーマに取り組んだ。彼いわく、心臓を、体じゅうに血液を送る機能をもつポンプと言わずに論じるのは、明らかに無意味だ。しかしそれだと目的を認めることになる。それどころか、かりに心臓が血液を送り出すために進化を遂げたと言ったら、目的を先取りし、進化の道筋にあらかじめゴールを設定するという、目的論の最大の罪を犯していることになろう。だが、心臓がほかの何かを「目指して」進化を遂げたというのはほとんどありえない。もし血液を送り出すために進化を遂げたのでなければ、たまたまそんなにも見事なポンプとなったのは奇跡としか言いようがない。

 やみくもな偶然の作用—予見のないランダムなメカニズム—によって、われわれの周囲にあるこのうえなく精巧で目的のある生体マシンがどうやって生まれるのか?

 ダーウィンが出した答えは、もちろん自然選択だ。


 いろいろな進化論の仮説を目にするたび、すべてが苦し紛れ、今後に期待する、という印象を受ける。


 ヒトゲノムの中にウィルスの遺伝子が入っていることを、感染に寄って取り込まれたと考えるのなら、逆も考えられるのではないだろうか。

 つまり、 エクソンとエクソンを切り出すように、何らかの刺激によってウィルスの配列が切り出されて、増殖したものが感染症の原因となるなら、それはホメオパシーの理論に結び付く。

 ウィルスは細胞に寄生し、依存して増殖するということは、ウィルスは真核細胞が存在しない時期に存在出来ないことになる、ということでもある。では、最初のウィルスはどこから現れたのか?


 ルイス・ヴィラレアルはこう述べている。「皆、知っている通り、ウィルスというのは寄生者であり、生物の細胞に寄生するわけです。それを考えると、 細胞というものが存在する以前には、ウィルスは存在しなかったことになる。しかし実際には、ウィルスは細胞だけでなく、他にも自己複製の能力を持ったシステムが存在すれば、それに寄生することがあるんですよね。たとえば、ウィルスにウィルスが寄生することもあるわけです。つまり、何らかの『自己複製子』さえ存在すれば、ウィルスはそれに寄生する可能性があります」


 これは、答えになっているようで、なっていない。
 結局、「システムが存在すれば」という苦し紛れの範疇を超えないのだ。


 要するに、ヒトゲノムはもともと完全であり、ヒトを中心に世界に様々な生物が配置されたと考えた方が苦し紛れの理論は一切必要なくなる。タンパク質合成の一糸乱れぬ美しく複雑な過程が、適者生存や自然選択、感染によって進化した結果だとは到底思えない。

 そもそも、進化論の違和感は、自然選択や突然変異だけではない。

地層が何故、どういう状況で出来るのか?天変地異、もっと言えば水が関係する災害の存在を示しているに過ぎないのではないのだろうか。

各年代を貫く木の化石の存在を、進化でどのように説明出来るのか?

 カンブリア爆発などという 多くの種が爆発的に分化したなんてことが現実的に起こったと本当に思えるのか?


進化論は何一つ答えを持っていない。






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