新年明ければ還付金の有無をチェックしよう!
新年が明けると確定申告シーズンが到来します。給与所得者も年金所得者も確定申告することで前年度に収めた(徴収された)所得税や住民税の還付が受けられないか試算してみてはどうでしょうか?そして、例え少額でも還付を受けて節税できれば気持ちが良いものですよ!
サラリーマンや年金所得者は基本的には確定申告の義務はありません・・・・・・が、しかし
「個人事業主」や、「会社員でも2000万円以上の年収があったり、2箇所以上から給与を受けている方」、「株取引を一般口座で行っている方や、特定口座でも源泉徴収を選択していない方」などは必ず確定申告しなければなりませんが、それ以外の会社員や年金収入が400万円以下の方は、基本的には確定申告する必要がありません。
(補足)会社員は会社で年末調整などで代行してくれますし、年金所得者も源泉徴収されているため基本的には確定申告の義務はありません。
サラリーマンや年金所得者も税の還付が受けられる要素が多くあります!
しかしながら、会社員 や年金所得者の方も確定申告で税の還付を受けられるチャンスは意外と多くあります。
所得税や住民税には、所得控除(税金を課さない金額)の対象となる控除項目があります。
医療費や社会保険料、生命保険料、扶養配偶者や扶養家族数、株などの損失、災害による損害などがあり、各世帯の状況に対応した税負担の軽減措置が設けられています。( 所得控除項目 )
控除金額が多ければ多いほど課税対象金額は小さくなり税金を軽減できることになります。
従って、これらの各種控除項目の状況によっては確定申告すれば、収めた所得税や住民税の一部又は全部が還付される場合が多々あります。
申告で還付が受けられる主なケース(詳細は、 国税庁「還付申告」参照 」
[給与所得者の場合]
毎年のことで言えば、主に、医療控除、ふるさと納税、株式の損益通算などに着目した還付申告の機会があります。
※参考:国税庁
給与所得者は、次のような場合には、原則として還付申告をすることができます
(1) 年の途中で退職し、年末調整を受けずに源泉徴収税額が納め過ぎとなっているとき
(2) 一定の要件のマイホームの取得などをして、住宅ローンがあるとき
(3) マイホームに特定の改修工事をしたとき
(4) 認定住宅の新築等をした場合(認定住宅新築等特別税額控除)
(5) 災害や盗難などで資産に損害を受けたとき
(6) 特定支出控除の適用を受けるとき
(7) 多額の医療費を支出したとき
※家族全員の医療費等合計が10万円 (総所得金額等 が200万円未満の人は、 総所得金額等 の5%)の金額を超えた場合に超えた金額を控除額とする
(8) 特定の寄附をしたとき
(9)上場株式等に係る譲渡損失の金額を申告分離課税を選択した上場株式等に係る配当所得等の金額から控除したとき
[年金所得者の場合]
毎年のことで言えば、主に、医療控除、生命保険・医療保険や地震保険、災害や盗難などの損失、ふるさと納税、株式の損益通算などに着目した還付申告の機会があります。
会社員と違って生命保険・医療保険や地震保険等の控除の申告機会がないため、これらを含めて確定申告すると還付が受けられることが多くあります。
※参考:年金所得者も次のような場合に還付申告できます。
(1) 災害や盗難などで資産に損害を受けたとき
(2) 多額の医療費を支出したとき
(3) 特定の寄附をしたとき
(4)上場株式等に係る譲渡損失の金額を申告分離課税を選択した上場株式等に係る配当所得等の金額から控除したとき
税の還付は、確定申告しないと受けられない!
税の還付は、あくまでも確定申告することによってはじめて還付が受けられるものです。
ところが、確定申告は難しい、手続きが煩わしいなどと感じて確定申告に二の足を踏んでいる方が大勢おられます。実にもったいない限りです。
e-Taxで確定申告すれば簡単で税務署に行く手間もかかりません!
確定申告は、難しく手続きが煩わしいと考えられがちですが、現在は、自宅にいながらパソコンやスマホで手続きが完了できるようになっています。
また更なる利便性を高める為に「マイナーポータル(政府が運営するオンラインサービス)」などで家族が受けた医療情報などがネット上から取り込める計画なども進められており一層の利便性向上が見込まれています。
e-Taxで試算して還付の可能性があれば確定申告の準備をはじめましょう!但し、e-Taxで試算するためには、e-Taxが使えるよう事前準備が必要です!
パソコンで「e-Tax」を利用するための事前準備
パソコンでe-Taxを利用するためには、「本人認証」をする必要がありますが、次の2通りがあります。スマホでもほぼ同様の事前準備が必要です。
(1)「マイナンバーカード」と「ICカードリーダー」を利用して本人認証をする方法
(2)税務署へ行って本人確認をし、IDとパスワードを発行してもらって、そのID・パスワードで本人認証をする方法
従って、事前に準備する必要のあるものは次のとおりとなります。
(1)の場合
・「マイナンバーカード」を住民票のある市区町村で取得する。
・「ICカードリーダー」を購入する。
・ 公的個人認証サービスポータルサイト にアクセスし、利用者クライアントソフトをインストールして電子証明書の確認をしておく。
(2)の場合
・税務署へ行って本人確認をし、ID・パスワードを発行してもらっておく。
※参考「 国税庁のホームページ 」
○マイナンバーカード方式
マイナンバーカードとICカードリーダライタを利用してe-Taxを行う方法です。ご利用には、以下のものをご用意いただく必要があります。
- マイナンバーカード
マイナンバーカードの取得方法については、 マイナンバーカード総合サイト をご覧いただくか、住民票のある市区町村にお問い合わせください。 - IC カードリーダライタ
ICカードリーダライタは、マイナンバーカードの電子証明書を読み込むために必要となるもので、家電販売店などで購入できます。
また、ICカードリーダライタの代わりに、マイナンバーカード対応のスマートフォンもご利用できます。
→ ICカードリーダライタの対応機種や利用方法に関するご質問はこちら
→ マイナンバーカード対応のスマートフォンの機種はこちら
なお、ご利用には以下のパスワード等が必要です。
- e-Taxをご利用されたことがある方は、 利用者識別番号
と 暗証番号
→ 利用者識別番号や暗証番号を忘れた場合の対処方法はこちら - マイナンバーカードを取得した際に市区町村の窓口等で設定した以下のパスワード
- 利用者証明用電子証明書のパスワード(数字4桁)
- 署名用電子証明書のパスワード(英数字6文字以上16文字以下)
- (初めてマイナンバーカード方式を利用する場合のみ)券面事項入力補助用のパスワード(数字4桁)
※マイナンバーカード方式はパソコンをお使いの方のみご利用できます。
スマートフォンやタブレット端末をお使いの方でe-Taxを行う場合は、ID・パスワード方式をご利用ください。
○ID・パスワード方式
「 ID・パスワード方式の届出完了通知 」に記載されたe-Tax用のID・パスワードを利用してe-Taxを行う方法です。
マイナンバーカードとICカードリーダライタは不要です。
「ID・パスワード方式の届出完了通知」の発行は、税務署で職員による本人確認を行った上で発行しますので、運転免許証などの本人確認書類をお持ちの上、お近くの税務署にお越しください。
なお、平成30年1月以降、確定申告会場などで既にID・パスワード方式の届出完了通知を受け取られた方は、平成31年1月からご利用いただけます。
※マイナンバーカード及びICカードリーダライタが普及するまでの暫定的な対応です。
パソコンでの確定申告の作業手順
まず、e-Taxの「 確定申告書等作成コーナー 」にアクセスし、画面に沿って入力していきます
すると、「e-Tax を選択された方へ」の画面があり、次の2つの選択を問われます。
▼ マイナンバーカード方式により提出する
これは、マイナンバーカード及びICカードリーダライタを使ってe-Taxを利用する方法です。
▼ ID・パスワード方式により提出する
これは、税務署で発行されたID・パスワードを使ってe-Taxを利用する方法です。マイナンバーカードやICカードリーダライタは不要です。
後は順次、準備した源泉徴収票や生命保険・医療保険などの控除証明書、各種帳票類などをもとに、画面の指示に従って入力していけば進めていけます。
最後に
「e-Tax」を使った確定申告は、一度、マイナンバーカードや税務署発行のID・パスワードを入手すれば毎年、自宅に居ながら還付金の有無チェックや確定申告が簡単に(税務署に出向くなどの)手間がかからず行えます。
毎年のことなので是非挑戦してみてください!
なお、関連する下記の記事もご覧いただければ幸いです。
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