Fragrance Yuko.A
浅野ゆう子
前回に引き続き女優もの。
浅野ゆう子の隠れ名盤「Fragrance Yuko.A」を二度目の正直でようやくゲット。一度目はまさかのお店都合でキャンセルに。ネットで掘り出し物探しは楽しいですが、たまにはいろいろ起こります
1985年の作品。今や押しも押されぬ大女優の浅野ゆう子さまが、芸能活動の過渡期を迎えていた頃にひっそりとリリースしていたアルバムらしい。当初はアナログ盤のみでの発売だったようだが、トレンディ女優として大ブレイクした後の1990年にCD化。
内容は洋楽のカバー。ボサノバやジャズのスタンダードナンバーに、英語やポルトガル語といった日本語以外の言語で果敢に挑戦している。英語はともかくとして、ポルトガル語にいたっては若干四苦八苦しながら歌っている感じがしなくもないですが(失礼)、ホテルのラウンジとかで歌を聴いてるような感じで、雰囲気はけして悪くない。というか、このアルバム、どの曲もアレンジがすばらしい。と思ったら、全曲とも編曲を担当しているのがジャズ界の大御所、前田憲男さんだった。どうりで。前田憲男さんはピアノでも参加しているのだが、「Night and Day」や「Fly Me To The Moon」あたりで 聴かせるアドリブ演奏とか、とにかくもうセンスが爆発している。恥ずかしながら不勉強でよく知らなかったが、前田憲男さんの他にも演奏に参加しているのは、名うてのジャズミュージシャンばかりだそうだ。たしかにどの曲聴いてもやたら演奏が安定している。もはやこれだけで買いといってもいいでしょう。
ところでこのCD、ケースを開けたとたん何やらふんわりいい香りがすると思ったら、小さな袋に入れられたポプリが入っていた。てっきり中古店の方の心遣いかと思いきや、元々CDの特典として入っていたものらしい。CD自体は相当古いものだと思うのだが、わずかながらもいまだ香りが持続しているのには驚いた。
ほのかなポプリの香りとともに、まだ日本が華麗に元気にキラキラと輝いていた頃をふと思い出した、ラグジュアリーな一枚でございました。
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