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2019年12月22日
おもいでの年賀状
学生の頃、大学の近くにアパートを借りて下宿していた。
大家さんは年の頃80歳ぐらいのおばあちゃんで、アパートの隣でその町で一番古い喫茶店を経営している、とても気さくで親切な人だった。
ある年の冬のこと。いつも何かとお世話になっている大家さんに、実家からお歳暮にりんごを送ってもらったことがあった。ちょうど冬休みの時期だったので実家に帰っていたら、お正月に大家さんからお礼状を兼ねた年賀状が届いた。
年賀状は「このたびは美味しいりんごを送っていただきどうもありがとうございました」というような書きだしで始まり、離れて住んでる家族やお店の常連さんたちにもお裾分けさせてもらってみんなで食べたというようなことが書かれていた。慣れない毛筆で一生懸命綴ってくれたらしい文章に私は新年早々とてもほのぼのとした温かい気持ちになった。しかし結びの一文を読んだ瞬間、私は思わずお茶を吹き出してしまうような笑撃に見舞われた。私は自分が見間違っただけに違いないと何度も何度もその一文を見返した。でも紛れもなくそこにはこう書かれてあった。
『女もいただきました』
と!
まだ箸が転んでもおかしい年頃だった私は、このまさかの一文がみごとツボにはまってしまい、もう腹筋が張り裂けそうになるぐらい笑いに笑ってしまったのだが、ひとたび落ち着きを取り戻したところで家族と「はたして大家さんはこの文章で何を伝えようとしたんだろう」という話になった。これがルパン三世からの置き手紙ならともかく、なんといっても今回の手紙の主は高齢のご婦人である。その言葉の意味を額面どおり受け取るわけにはいくまい。「単なる字の書き間違い」「娘さんかお嫁さんのことなんじゃないか」などいろんなことが考えられたが、その場に居合わせた弟は「これは大家さんが自分のことをへりくだって『女』と言っているにちがいない。一人では食べきれないのでいろんな人にりんごを分けさせてもらったけど、もちろん私めもしっかりいただきましたよ、と最後の最後に自分をアピールする一文を持ってきたのだ」という、わけわかるようなわかんないような微妙な見解を示していた。弟はその頃ちょうど思春期真っ只中の高校生だったと思うが、私や母を前にいつになく少しあわてた調子で力説している姿が可笑しかった。
結局、本当のところはわからずじまいだったが、今でも年賀状書きのシーズンになると、あの震えるような筆文字で書かれた大家さんの「女もいただきました」という一文を思い出し、笑いがこみあげてくる。
さて、気がつけば令和元年の今年も残すところあと9日。年賀状の受付締切(元日配達の)は12月25日らしい。やばい。あと3日しかないぢゃないの。のんきに日記なんか書いてる場合じゃなかった。がんばって年賀状書かなくちゃ。
2019年12月08日
疑わしきは罰せられる
昔、社長の他に社員が数名いるだけの小さな会社で、経理のアルバイトをしていたことがあった。なにしろ会社の規模が小さいので、経理といってもそんなに難しい仕事はなかった。それでもちょっとばかしやっかいだったのは、お金の動きが集中する月末月初の諸々の処理と、それから、毎週ごとにまとめて処理することになっていた社長の公私混ぜ混ぜ(笑)の経費精算だった。社長は業種柄出張の多い人だったので、全国津々浦々、はたまた海の向こうのものまで、毎回、バラエティに富む内容の領収書が山のようにどっさりまわってきた。正直、「えーこんなの経費で落とせんのか?」と思うことは一度や二度ではなかったが、幸い、月一で訪問してくる顧問の税理士さんが親切な人だったので、わからないことや不安な点は逐一税理士さんに聞きながら、なんとか日々の業務を乗り切っていた。
そんなある日、会社に税務署が入った。といっても踏み込まれたわけではない。大小問わずどんな会社にも一度はやってくるという、通例の税務調査が入ることになったのだ。「うちに来たって何にもないのにね!」と、どういうわけかおめでたいぐらい自信満々の社長を尻目に、私はツッコミどころ満載のあのレシートの山を思い出して内心ヒヤヒヤしていた。しかしいざ調査に入ってみると、最終的に調査官がつっついたのはそこではなかった。業務契約書への200円の印紙の貼り付けもれ(疑惑)だったのである。200円!私は正直200円で済んだのかと不謹慎にもほっとしてしまったのだが、社長はそうはいかなかった。契約書を作成していたのは社長だったが、「いやそんなはずはない」とごねりだしてしまったのだ。けど、分が悪いことに「印紙を確かに貼った」という証拠が残っていなかった。なぜかその契約書だけドラフトが控えとして残されており、本来控えにしておくはずの印紙を貼った状態の原本の写しがどうしても見当たらなかったのである。相手先に送る前にうっかりコピーを取り忘れたのだろう。しかし社長はあきらめなかった。「いや貼ったはず」と譲らない。が、相手もさすがは百戦錬磨の税務調査官。「でしたら相手先に連絡して確認していただくしかないです」と冷たくのたまった。「さすがにそこまではしないだろう」と観念させるつもりでその人は言ったのかもしれない。けど社長は観念しなかった。相手先に確認すると言う。しかもそのお鉢が私にまわってきた。ヒエー!!! 調査前の自信満々な態度がまるでウソのようにテンパりまくっていた社長は、問題の契約書の控えを手に、いったん自分の机に戻って仕事をしていた私のところにやってきて、「今からここ(相手先)に電話して、原本に印紙が貼ってあるかどうか確認してくれる?」と言った。しかし見れば相手先は泣く子も黙る大企業。しかも契約の日付からだいぶ月日が経っている。直近のものならともかく、こんな2,3年も前に交わした契約書の200円の印紙が貼ってあるかどうかの話を、いったいこの大企業様のどの部署の誰に連絡してどう話を切り出せばいいのだろう?理由を尋ねられたらどう答えよう?私は自分きりの考えではうまく話せる自信がなかったため、純粋にアドバイスを乞うつもりで思ったことをそのまま社長に質問した。すると社長は質問には答えず「ううう」とうなって、再び調査官のいる部屋へぴゅーっと戻っていってしまった。
結局、調査の立会で来ていた税理士さんも何か言ってくれたのか、「金額も金額だしそこまでは」という話になり、ついに社長が折れて追徴課税を受け入れることになった。印紙の貼り忘れは、通常2倍だか3倍のペナルティーになるらしいが、このときは「自己申告」という扱いになって、たしかプラス10%程度のペナルティーに軽減されたと思う。結局印紙は本当に貼ってあったのかどうかは今となってはわからない。けど、たった一枚、書類のコピーを取り忘れたことが思わぬ事態を招いてしまった。
「桜を見る会」をめぐる追及が白熱している。今の日本を動かす偉い人たちは、公文書だろうがなんだろうが、見られちゃ困る書類や資料は全部破棄してしまえば、何もかもすべてなかったことになるらしい。たった数百円の証拠をめぐって、ぺらぺらの紙切れ一枚あるなしに振り回された私のような庶民とはえらい違い。まったくうらやましい限りだ。
そんなある日、会社に税務署が入った。といっても踏み込まれたわけではない。大小問わずどんな会社にも一度はやってくるという、通例の税務調査が入ることになったのだ。「うちに来たって何にもないのにね!」と、どういうわけかおめでたいぐらい自信満々の社長を尻目に、私はツッコミどころ満載のあのレシートの山を思い出して内心ヒヤヒヤしていた。しかしいざ調査に入ってみると、最終的に調査官がつっついたのはそこではなかった。業務契約書への200円の印紙の貼り付けもれ(疑惑)だったのである。200円!私は正直200円で済んだのかと不謹慎にもほっとしてしまったのだが、社長はそうはいかなかった。契約書を作成していたのは社長だったが、「いやそんなはずはない」とごねりだしてしまったのだ。けど、分が悪いことに「印紙を確かに貼った」という証拠が残っていなかった。なぜかその契約書だけドラフトが控えとして残されており、本来控えにしておくはずの印紙を貼った状態の原本の写しがどうしても見当たらなかったのである。相手先に送る前にうっかりコピーを取り忘れたのだろう。しかし社長はあきらめなかった。「いや貼ったはず」と譲らない。が、相手もさすがは百戦錬磨の税務調査官。「でしたら相手先に連絡して確認していただくしかないです」と冷たくのたまった。「さすがにそこまではしないだろう」と観念させるつもりでその人は言ったのかもしれない。けど社長は観念しなかった。相手先に確認すると言う。しかもそのお鉢が私にまわってきた。ヒエー!!! 調査前の自信満々な態度がまるでウソのようにテンパりまくっていた社長は、問題の契約書の控えを手に、いったん自分の机に戻って仕事をしていた私のところにやってきて、「今からここ(相手先)に電話して、原本に印紙が貼ってあるかどうか確認してくれる?」と言った。しかし見れば相手先は泣く子も黙る大企業。しかも契約の日付からだいぶ月日が経っている。直近のものならともかく、こんな2,3年も前に交わした契約書の200円の印紙が貼ってあるかどうかの話を、いったいこの大企業様のどの部署の誰に連絡してどう話を切り出せばいいのだろう?理由を尋ねられたらどう答えよう?私は自分きりの考えではうまく話せる自信がなかったため、純粋にアドバイスを乞うつもりで思ったことをそのまま社長に質問した。すると社長は質問には答えず「ううう」とうなって、再び調査官のいる部屋へぴゅーっと戻っていってしまった。
結局、調査の立会で来ていた税理士さんも何か言ってくれたのか、「金額も金額だしそこまでは」という話になり、ついに社長が折れて追徴課税を受け入れることになった。印紙の貼り忘れは、通常2倍だか3倍のペナルティーになるらしいが、このときは「自己申告」という扱いになって、たしかプラス10%程度のペナルティーに軽減されたと思う。結局印紙は本当に貼ってあったのかどうかは今となってはわからない。けど、たった一枚、書類のコピーを取り忘れたことが思わぬ事態を招いてしまった。
「桜を見る会」をめぐる追及が白熱している。今の日本を動かす偉い人たちは、公文書だろうがなんだろうが、見られちゃ困る書類や資料は全部破棄してしまえば、何もかもすべてなかったことになるらしい。たった数百円の証拠をめぐって、ぺらぺらの紙切れ一枚あるなしに振り回された私のような庶民とはえらい違い。まったくうらやましい限りだ。
2019年11月25日
使ってない口座問題
photo@ photo AC
先日朝食を食べながら何気なくテレビのワイドショーを見てたら、朝からなかなか緊張感あふれる話題。
銀行がいよいよ口座維持手数料の本格的導入に踏み切るかもしれないという。
口座維持手数料云々の話はこれまでも浮かんでは消えを繰り返してきたような気もするが(実際すでに導入している銀行もあるとのことだが)、今回ばかりはとうとう来るべき時が来たかという感じの内容だった。
しかも、口座維持手数料っていったいどれぐらい取られるものなんだろうと思えば、解説していた専門家の人が予想している金額というのが意外と高くて驚き ある一定額以上の預金を預けていれば、手数料が免除されるなど優遇措置がとられる可能性はあるとつけ加えていたが、その一定額というのもけっこうな額だった。ということは預金が少ないと手数料だけでどんどん残高が減っていくのか・・・?もしそれで残高ゼロになってしまった場合はどうなるんだろ?いろんな不安が渦を巻くように押し寄せてきたが、口座維持手数料というのは特に欧米などでは当たり前だというから、日本は今まで恵まれすぎていたようだ。
私も今までさんざあちこちに銀行口座を作ってきたが、大半はそのとき勤めていた職場の都合などで「作らされた」といったものがほとんど。引越しなどを機に大部分は整理してきたつもりだが、それでも整理しきれていなかった口座の通帳が食後のコーヒーもそこそこにあわてて調べてみたら2つ見つかった。どちらももう長い間眠り姫の状態である。しかも一つは結婚前に作った口座で、名前の変更も忘れたままだった。ぎゃーどうしよう。しかしこんな話題をたまたま目にしたのも何かのタイミングかもしれないと思い、思い立ったが吉日で私はこの2つの口座をさっそく解約しに行くことにした。
銀行の窓口へ行くのは久しぶりだったが、ちょっとごぶさたしているうちに銀行もずいぶんハイテク化しているので驚いた。最初に行った銀行ではなんと私の口座情報が詰まっているらしいQRコードが登場!これを最初に手続きの応対にあたってくれた案内係の女性が読み取り機にかざすと、別の小さな機械からすでに基本的な情報の記入が済んでいる状態の申請用紙がカタカタと出てきて、私の方ではあとはサインと届出印を押して窓口に持ち込めばいいだけになっていた。身分証明書(運転免許証)も念のため持参していったが別段掲示も求められず、引き落としにしているものはないかどうかなど簡単なことを確認されただけで、意外なまでにあっさりと解約の手続きは終わった。残高の少ない弱小口座だったからかもしれない笑。
さて、問題はもう一つの銀行だ。解約前に名前を変更しなければならないというひと手間がある。長い間記帳もしたことがないうえに名前の変更もすんでいない。ズボラな女ぶりを露呈してしまうようで恥ずかしい。まあだけど年甲斐もなく恥じらってばかりもいられない。私は一軒目の銀行を出た足でそのまま次の銀行へ行き、おそるおそる案内係の女性に、長い間使っていない、しかも名前の変更すら忘れていた口座の解約に来たことを申し出た。旧姓を証明できる書類(戸籍謄本など)は何も用意していかなかったので場合によっては出直しになるかもしれない。しかし思っていたより手続きは簡単だった。名前の変更は、現在の名前が確認できる証明書(運転免許証など)のみで可能という。私の不安をよそに案内係の女性は「あなたのような人は日に何十人も来ます♪」といった感じの手慣れた様子で私を担当の窓口まで案内してくれ、後はおおむねサクサク。窓口で係の人に指示されるままその場で必要な書類を記入し、一軒目の銀行に比べれば多少待ち時間はかかったけれども、滞りなく解約の手続きは終了した。手順としてはまず先に名前の変更手続きをとり、それから解約の手続きに移るという流れ。窓口の人もよくある手続きという感じでパキパキ手慣れた様子だった。私のようなケースはそう珍しい事ではないんだろう。いずれにしても一度で事が済んでひと安心。なんだか肩の荷が下りたような気持ちになった。
そういえばもうずいぶん昔のことだが、たしかどこかの美術館で見たと記憶しているのだけど、全国津々浦々の銀行に口座を開き、その通帳を壁一面に貼ることでひとつのアート作品にしている人がいた。色とりどりの通帳が壁一面に広がってなかなか圧巻の眺めだったが、あのアーティストの人は今ごろどうしてるのかな
2019年10月15日
さびしい10月
10月も早いものでもう半ば。
今月は月の初めからさびしいニュースが続いた。
まずは月の初頭に突然飛び込んできた、声楽家佐藤しのぶさんのまさかの訃報。
ネットのニュースで知り、画面の前でしばし凍りついてしまった。
どうして!何があったの!めちゃめちゃ悲しい・・・。
歌声、たたずまい、全てが美しい。私の中での勝手な「ソプラノ歌手はこうあってほしい」という理想像をみごと体現なさっている方だった。
くわえて佐藤さんは歌だけでなく文章もとてもお上手。
過去には新聞に寄稿してたり、本も数冊出ている。
私は佐藤さんのエッセイが大好き。知性とユーモアに富み、なにより他者への思いやりとか愛情にあふれている。
肩書を問わず、何かを成し遂げる人というのは「自分の言葉」を持っている。そしてそれを明確にわかりやすく世の中に発信することができる。文章を読んだり、テレビでトークしたりしている時のステキなお姿に触れながら、佐藤さんもそんな選ばれし人たちのお一人なのだと常々感じていた。
動画サイトに好んで見ている大好きな佐藤しのぶさんの映像がある。
佐藤さんがアメイジング・グレイスとシューベルトのアヴェ・マリアの二曲を歌う映像なのだが、アヴェ・マリアの歌い終わりからステージを去っていくまでのその一連の所作の美しいこと!衣装のセンスもいつも抜群だった。
こんな素晴らしい歌手と同時代に生きれた幸せを今あらためて心から感謝したい。
天上から降りそそぐあたたかい光のような美しい歌声を忘れません。
残念で、とてもさびしいです。
そして続いて飛び込んできた我らがベイスターズキャプテン、ツツゴーのメジャーリーグ挑戦の報。
ベイスターズCS敗退と迷将ラミレス続投(あ、いけね)は、しのぶロスの渦中にあってもう正直どうでもよくなってたのだが(失礼)、筒香選手のメジャー移籍のニュースはさすがにちょっとぽっかり心に穴が開いたような気持ちになった。遅かれ早かれこの日が来るとは思っていたけど、来年からあのツツゴーの応援歌が歌えなくなると思うとやっぱりさびしいなあ・・・。
そういえば、一見寡黙なイメージのツツゴーも、確固たる「自分の言葉」を持ったカッコいい男。
メジャー挑戦には厳しい声も飛び交うが、たぶんその半分は行ってほしくない寂しさの裏返し。
幼い頃からの夢に向かってツツゴーはきっと何かを成し遂げてくれるはず。
どうかアメリカに行っても、新天地の空高く、でっかいホームランをばんばんかっ飛ばしてほしい。
ヨコハマでいつも見せてくれたように。
気がつけば今年もあと2か月半。
気持ち切り替え、一日一日を前向いてがんばりましょ。
今月は月の初めからさびしいニュースが続いた。
まずは月の初頭に突然飛び込んできた、声楽家佐藤しのぶさんのまさかの訃報。
ネットのニュースで知り、画面の前でしばし凍りついてしまった。
どうして!何があったの!めちゃめちゃ悲しい・・・。
歌声、たたずまい、全てが美しい。私の中での勝手な「ソプラノ歌手はこうあってほしい」という理想像をみごと体現なさっている方だった。
くわえて佐藤さんは歌だけでなく文章もとてもお上手。
過去には新聞に寄稿してたり、本も数冊出ている。
私は佐藤さんのエッセイが大好き。知性とユーモアに富み、なにより他者への思いやりとか愛情にあふれている。
肩書を問わず、何かを成し遂げる人というのは「自分の言葉」を持っている。そしてそれを明確にわかりやすく世の中に発信することができる。文章を読んだり、テレビでトークしたりしている時のステキなお姿に触れながら、佐藤さんもそんな選ばれし人たちのお一人なのだと常々感じていた。
動画サイトに好んで見ている大好きな佐藤しのぶさんの映像がある。
佐藤さんがアメイジング・グレイスとシューベルトのアヴェ・マリアの二曲を歌う映像なのだが、アヴェ・マリアの歌い終わりからステージを去っていくまでのその一連の所作の美しいこと!衣装のセンスもいつも抜群だった。
こんな素晴らしい歌手と同時代に生きれた幸せを今あらためて心から感謝したい。
天上から降りそそぐあたたかい光のような美しい歌声を忘れません。
残念で、とてもさびしいです。
そして続いて飛び込んできた我らがベイスターズキャプテン、ツツゴーのメジャーリーグ挑戦の報。
ベイスターズCS敗退と迷将ラミレス続投(あ、いけね)は、しのぶロスの渦中にあってもう正直どうでもよくなってたのだが(失礼)、筒香選手のメジャー移籍のニュースはさすがにちょっとぽっかり心に穴が開いたような気持ちになった。遅かれ早かれこの日が来るとは思っていたけど、来年からあのツツゴーの応援歌が歌えなくなると思うとやっぱりさびしいなあ・・・。
そういえば、一見寡黙なイメージのツツゴーも、確固たる「自分の言葉」を持ったカッコいい男。
メジャー挑戦には厳しい声も飛び交うが、たぶんその半分は行ってほしくない寂しさの裏返し。
幼い頃からの夢に向かってツツゴーはきっと何かを成し遂げてくれるはず。
どうかアメリカに行っても、新天地の空高く、でっかいホームランをばんばんかっ飛ばしてほしい。
ヨコハマでいつも見せてくれたように。
気がつけば今年もあと2か月半。
気持ち切り替え、一日一日を前向いてがんばりましょ。
2019年09月30日
がんばれベイスターズ3
ひさびさにベイスターズの話。
早いもので今年もシーズン戦が終了。
ベイスターズはリーグ2位でフィニッシュだった。
2年ぶりのCS進出とはなったけれど、個人的には期待半分、不安半分といったところ。正直書くと実は不安の方が大きい。まあでもここでこれ以上ネガティブめいたことを言うのはやめておきます。
家ではテレビ観戦しながら「なんで昨日のヒーローが今日はベンチなのよ」とか「なぜ柴田を使ってくれない!?」とか「出たよまた『これも野球のひとつ』・・・(呆)」とか素人目線でさんざくだを巻いてきましたが。(結局グチってしまった・・・)
さて調べてみたところ、今年は本拠地横浜スタジアムで実に71試合もの公式戦が行われたそうなのだが、そのうち我が家では4試合分のチケットしか取っていないのに、うち2試合が悪天候で中止になるという、自分でも驚くほどのみごとなババくじの引きっぷりだった。しかも中止になったうちの1試合は、試合開始直後、雷で中止になるというなかなかの珍事で、結局この試合が我が家にとっての今シーズン最後の現地観戦(1回裏の途中まで)になった。
試合中断中、ゲート脇に一時避難していたときの一枚。まさにハマスタピンポイントで爆撃されているようなものすごい雷と、もうバケツをひっくり返したようなとかそういう表現では足りないぐらいのどん引きレベルの豪雨に見舞われ、結局試合中止がアナウンスされてからも1時間近く身動きがとれなかった。
なんだかいろんな意味でモヤモヤした今シーズンの記憶の一枚として、ここに記しておきたいと思います。
早いもので今年もシーズン戦が終了。
ベイスターズはリーグ2位でフィニッシュだった。
2年ぶりのCS進出とはなったけれど、個人的には期待半分、不安半分といったところ。正直書くと実は不安の方が大きい。まあでもここでこれ以上ネガティブめいたことを言うのはやめておきます。
家ではテレビ観戦しながら「なんで昨日のヒーローが今日はベンチなのよ」とか「なぜ柴田を使ってくれない!?」とか「出たよまた『これも野球のひとつ』・・・(呆)」とか素人目線でさんざくだを巻いてきましたが。(結局グチってしまった・・・)
さて調べてみたところ、今年は本拠地横浜スタジアムで実に71試合もの公式戦が行われたそうなのだが、そのうち我が家では4試合分のチケットしか取っていないのに、うち2試合が悪天候で中止になるという、自分でも驚くほどのみごとなババくじの引きっぷりだった。しかも中止になったうちの1試合は、試合開始直後、雷で中止になるというなかなかの珍事で、結局この試合が我が家にとっての今シーズン最後の現地観戦(1回裏の途中まで)になった。
試合中断中、ゲート脇に一時避難していたときの一枚。まさにハマスタピンポイントで爆撃されているようなものすごい雷と、もうバケツをひっくり返したようなとかそういう表現では足りないぐらいのどん引きレベルの豪雨に見舞われ、結局試合中止がアナウンスされてからも1時間近く身動きがとれなかった。
なんだかいろんな意味でモヤモヤした今シーズンの記憶の一枚として、ここに記しておきたいと思います。
タグ: 横浜DeNAベイスターズ
2019年03月08日
とんだかんちガイ
先日、家族でとある海辺のレストランに行った。
平日土日を問わずいつも大勢の人でにぎわっているその店は、ことにカレーがおいしいことで有名な店なのだが、カレー以外のメニューも基本はずれがない。サイドメニューにこそ名物料理があったりもするので、みんなカレーだけにこだわらずめいめいに気に入りの一品を頼んで食事を楽しんでいるようだ。この日一緒に行った義母は、近隣のテーブルに運ばれてきた大ぶりの貝の器に入った料理が何のメニューだろうと気になっている様子だった。結局のところその料理の正体はシーフードサラダだったのだが、話はそこから「ところであの貝って何ていう貝だったっけ」という展開になった。たしか西洋画とかでヴィーナスが乗ってる貝ですよねと義母と私の見解は一致したのだが、しかし肝心のその貝の名前が二人とも喉まで出かかっているのに出てこない。結局食事が終わるまで貝の名前は出てこずじまいだったのだが、あまりにもやもやするので、帰宅してからネットで調べてみることにした。
さて、調べてみた結果、私の喉元でつっかえていた貝の名前はシャコガイだったということがわかった。おかげでスッキリはしたのだが、と同時に自分がとんでもない思い違いをしていたことも発覚した。
私は今の今まで絵の中でヴィーナスが乗っているのはシャコガイだとずーっと思ってきたのだが、実はそれがシャコガイではなく、ホタテであったことがこのたびわかったのだ。
なんと!!!
海の泡から生まれいでし愛と美の女神・ヴィーナスが乗っかっているのがホタテ!!!
なんだろう、このぼんやりとしたおとぼけ感は・・・(まあホタテは大好物なんだけれども)
しかし改めてヴィーナスを描いた有名な絵画、ボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」を見てみると
ボッティチェリ「ヴィーナスの誕生 La Nascita di Venere 」 photo @pixabay
たしかにホタテだな・・・
ちなみにここで描かれている貝は、ホタテはホタテでも日本のものとはちょっと種類が異なる「ジェームズホタテ貝」という貝だそうで、ヨーロッパでは古くからキリスト教巡礼者のシンボルとして知られる有名な貝ということだった。別名「巡礼貝」とも。知らなかった。目からウロコ。
というわけで思わぬかたちでまた一つ物を知ることになり、いくつになっても学びには限りがないとしみじみ感じる今日このごろなのだが、件のレストランで見たシャコガイの器はちょうどこんな感じの雰囲気。
CARLISLE(カーライル) プラスチック製 しゃこ貝 中 ホワイト 0340 @楽天
実際には本物のシャコガイがお皿として使われているぜいたくな一品だった。
本物が欲しいとまでは言わないが、やはりシャコガイはフォルムが派手なのでテーブルが華やぐ。
フェイクでいいから一枚欲しくなった。
それはそうと、お母さんにもヴィーナスが乗っているのが実はホタテだったという笑撃の事実を早く報告しなくっちゃ
平日土日を問わずいつも大勢の人でにぎわっているその店は、ことにカレーがおいしいことで有名な店なのだが、カレー以外のメニューも基本はずれがない。サイドメニューにこそ名物料理があったりもするので、みんなカレーだけにこだわらずめいめいに気に入りの一品を頼んで食事を楽しんでいるようだ。この日一緒に行った義母は、近隣のテーブルに運ばれてきた大ぶりの貝の器に入った料理が何のメニューだろうと気になっている様子だった。結局のところその料理の正体はシーフードサラダだったのだが、話はそこから「ところであの貝って何ていう貝だったっけ」という展開になった。たしか西洋画とかでヴィーナスが乗ってる貝ですよねと義母と私の見解は一致したのだが、しかし肝心のその貝の名前が二人とも喉まで出かかっているのに出てこない。結局食事が終わるまで貝の名前は出てこずじまいだったのだが、あまりにもやもやするので、帰宅してからネットで調べてみることにした。
さて、調べてみた結果、私の喉元でつっかえていた貝の名前はシャコガイだったということがわかった。おかげでスッキリはしたのだが、と同時に自分がとんでもない思い違いをしていたことも発覚した。
私は今の今まで絵の中でヴィーナスが乗っているのはシャコガイだとずーっと思ってきたのだが、実はそれがシャコガイではなく、ホタテであったことがこのたびわかったのだ。
なんと!!!
海の泡から生まれいでし愛と美の女神・ヴィーナスが乗っかっているのがホタテ!!!
なんだろう、このぼんやりとしたおとぼけ感は・・・(まあホタテは大好物なんだけれども)
しかし改めてヴィーナスを描いた有名な絵画、ボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」を見てみると
ボッティチェリ「ヴィーナスの誕生 La Nascita di Venere 」 photo @pixabay
たしかにホタテだな・・・
ちなみにここで描かれている貝は、ホタテはホタテでも日本のものとはちょっと種類が異なる「ジェームズホタテ貝」という貝だそうで、ヨーロッパでは古くからキリスト教巡礼者のシンボルとして知られる有名な貝ということだった。別名「巡礼貝」とも。知らなかった。目からウロコ。
というわけで思わぬかたちでまた一つ物を知ることになり、いくつになっても学びには限りがないとしみじみ感じる今日このごろなのだが、件のレストランで見たシャコガイの器はちょうどこんな感じの雰囲気。
CARLISLE(カーライル) プラスチック製 しゃこ貝 中 ホワイト 0340 @楽天
実際には本物のシャコガイがお皿として使われているぜいたくな一品だった。
本物が欲しいとまでは言わないが、やはりシャコガイはフォルムが派手なのでテーブルが華やぐ。
フェイクでいいから一枚欲しくなった。
それはそうと、お母さんにもヴィーナスが乗っているのが実はホタテだったという笑撃の事実を早く報告しなくっちゃ
2018年10月13日
ベランダのお客さま
我が家はマンション。高すぎず低すぎず中途半端な階に部屋があるせいか、ベランダに実にさまざまなお客様がやってくる。ほぼ100%招かれざる客と言っていい。
春はカラス。早朝、どこからともなくベランダに姿を現し、物干し竿をゴトゴト揺らして去ってゆく。おそらく巣作り用に手ごろなハンガーがないか物色しにくるのだろう。カラスは間近で見ると思っていたよりデカいし、重量感もあって怖い。いたずらに刺激して仕返しされるのもイヤなので、そっとカーテンを閉めやりすごす。まあでも物干し竿を揺らすぐらいならまだいい。今年は初めてバードストライクを経験した。ベランダの窓にカラスがぶつかったのだ。かなりの衝撃音だったので心臓が縮みあがるほどびっくりしたし、窓にベっちょりフンと体液のようなものまでつけられ掃除するのが大変だったのだが、ガラス戸の外側にある網戸のサッシがクッションがわりになってくれたらしく、ガラスもカラスも無傷だったのがせめてもの救いだった。おそらくまともに窓にぶつかっていたら、ガラスはなんらかの損傷を受けていた可能性があるし、カラスは我が家のベランダで非業の激突死を遂げていたかもしれない。ガラスの修理、カラスの屍の処理・・・、考えただけでもストレスフルだ。
夏はセミ(清少納言みたくなってきた)。セミでは一度えらい目にあっている。ある夏の夜、私は自らの不注意でベランダの窓から家の中へセミの侵入を許してしまった。さあそれからが大変。ハエや蚊を退治するのとはわけが違う。私もさすがにいきなりの殺生は気がひけ、最初は生け捕りの方向で考えていたのだが、セミのすさまじい羽音につい足がすくんでしまい容易に近づくことができない。なにしろやつらはなかなかの知能犯で、ブビブビと狂ったように飛び回っていたかと思えば、どこへいるのか全く見当もつかなくなるぐらいにその気配を殺す。シーンと静まりかえった部屋の中を息を呑みながら捜索して回ると、キッチンカウンターの上の紅茶の缶の隣にさりげなく置物風になって並んでいたりする。もうほとんど忍者なのだ。そんなセミの恐るべき生態を思いがけなく目の当たりにさせられ心底震えあがった私は、申し訳ないがこれはもう掃除機で吸ってしまうしかないと作戦を「生け捕り」から「駆除」に変更。まずは顔面に攻撃を受けた時に備えてバスタオルで顔をぐるぐる巻きに保護すると、スイッチを入れた掃除機を手に、迫りくる死を予感したのか狂ったように逃げまどうセミを容赦なく追い回し、怒り狂ったセミに何度か頭部への急降下攻撃を受けたけれども怯まず攻め続け、疲弊からか動きが格段に鈍くなったところを首尾よく狙いようやくセミを仕留めた。死闘約1時間。着ていた服はびっしょりかいた汗で色が変わっていた。セミを吸い取った掃除機は怖くてとても家の中には置いておけずとりあえずベランダに一昼夜放置。もう掃除機ごと処分してしまいたいぐらいの衝動にかられたが、後日、おそるおそるゴミパックだけ取り出して小さな袋に密閉。次のゴミ収集日を待って処分した。自分のミスとはいえ、もう二度とあんな経験はご免である。
そういうわけでカラスもセミも困り者なのだが、やはり一番厄介なのはハトかもしれない。うちのマンションは数年前からハトが住み着くようになり、目下マンションあげての問題になっている。管理会社もいろいろ対策を講じてくれているようなのだが、あっちで追われたハトがこっちにきてといたちごっこが続きなかなか解決をみない。そうこうしているうちにとうとう我が家にも昨夏ハトがやってきた。ベランダの手すりで羽を休め始めたのである。これはまずいと思い夢中で追い払ったが、翌日も飛来。さすがにやばいと思い、ネットでハトよけのテグスを注文。しかし物が届いたとたんハトは来なくなった。なんで?それからしばらく姿を見せなくなったので、ハトのことなどすっかり忘れていたのだが、今年になってある日、「ボウボウ」とベランダの方から耳慣れない不気味な音がするので恐る恐る様子を見に行ってみると、なんとベランダにハトが!ボウボウはハトの鳴き声だったのだ。しかも手すりを乗り越えいきなり中に入ってきていやがる!これは一大事だ。ネット上の情報によると「手すりに止まっているうちに対策を。ベランダの中まで入ってこられるようになるとやっかいです」とある。まずい。またもや必死に手で追い払ったが、懲りずに翌朝もハト様来訪。あせった私はとりあえず無用の長物になっていたテグスを引っ張り出してきて、もう手遅れかもしれないと思ったが藁をもつかむ思いでベランダの手すりに張りめぐらし、他にも有効な手立てはないか血まなこになって対策を調べた。すると「ハトは漂白剤の臭いを嫌う」という情報が見つかった。とにかくやってみよう。私はまずベランダを確認。幸いフンなどが落ちている形跡はなかったが、念のためハトが居座っていたと思しきエリアを洗剤をかけて念入りに洗い、その後漂白剤を薄めた水で消毒。さらに漂白剤を含ませた雑巾を皿にのせて置いておくという作業を3日ほど続けてみた。効果があったのかどうかは正直わからない。単にハトが私を警戒して寄りつかなくなっただけかもしれないが、でもそれきりハトはやってこなくなり今に至っている。ひとまずほっとしているが、およびでないお客様との攻防はこれからも続きそうである。
カナリアなんかが来てくれたらうれしいのにね。
春はカラス。早朝、どこからともなくベランダに姿を現し、物干し竿をゴトゴト揺らして去ってゆく。おそらく巣作り用に手ごろなハンガーがないか物色しにくるのだろう。カラスは間近で見ると思っていたよりデカいし、重量感もあって怖い。いたずらに刺激して仕返しされるのもイヤなので、そっとカーテンを閉めやりすごす。まあでも物干し竿を揺らすぐらいならまだいい。今年は初めてバードストライクを経験した。ベランダの窓にカラスがぶつかったのだ。かなりの衝撃音だったので心臓が縮みあがるほどびっくりしたし、窓にベっちょりフンと体液のようなものまでつけられ掃除するのが大変だったのだが、ガラス戸の外側にある網戸のサッシがクッションがわりになってくれたらしく、ガラスもカラスも無傷だったのがせめてもの救いだった。おそらくまともに窓にぶつかっていたら、ガラスはなんらかの損傷を受けていた可能性があるし、カラスは我が家のベランダで非業の激突死を遂げていたかもしれない。ガラスの修理、カラスの屍の処理・・・、考えただけでもストレスフルだ。
夏はセミ(清少納言みたくなってきた)。セミでは一度えらい目にあっている。ある夏の夜、私は自らの不注意でベランダの窓から家の中へセミの侵入を許してしまった。さあそれからが大変。ハエや蚊を退治するのとはわけが違う。私もさすがにいきなりの殺生は気がひけ、最初は生け捕りの方向で考えていたのだが、セミのすさまじい羽音につい足がすくんでしまい容易に近づくことができない。なにしろやつらはなかなかの知能犯で、ブビブビと狂ったように飛び回っていたかと思えば、どこへいるのか全く見当もつかなくなるぐらいにその気配を殺す。シーンと静まりかえった部屋の中を息を呑みながら捜索して回ると、キッチンカウンターの上の紅茶の缶の隣にさりげなく置物風になって並んでいたりする。もうほとんど忍者なのだ。そんなセミの恐るべき生態を思いがけなく目の当たりにさせられ心底震えあがった私は、申し訳ないがこれはもう掃除機で吸ってしまうしかないと作戦を「生け捕り」から「駆除」に変更。まずは顔面に攻撃を受けた時に備えてバスタオルで顔をぐるぐる巻きに保護すると、スイッチを入れた掃除機を手に、迫りくる死を予感したのか狂ったように逃げまどうセミを容赦なく追い回し、怒り狂ったセミに何度か頭部への急降下攻撃を受けたけれども怯まず攻め続け、疲弊からか動きが格段に鈍くなったところを首尾よく狙いようやくセミを仕留めた。死闘約1時間。着ていた服はびっしょりかいた汗で色が変わっていた。セミを吸い取った掃除機は怖くてとても家の中には置いておけずとりあえずベランダに一昼夜放置。もう掃除機ごと処分してしまいたいぐらいの衝動にかられたが、後日、おそるおそるゴミパックだけ取り出して小さな袋に密閉。次のゴミ収集日を待って処分した。自分のミスとはいえ、もう二度とあんな経験はご免である。
そういうわけでカラスもセミも困り者なのだが、やはり一番厄介なのはハトかもしれない。うちのマンションは数年前からハトが住み着くようになり、目下マンションあげての問題になっている。管理会社もいろいろ対策を講じてくれているようなのだが、あっちで追われたハトがこっちにきてといたちごっこが続きなかなか解決をみない。そうこうしているうちにとうとう我が家にも昨夏ハトがやってきた。ベランダの手すりで羽を休め始めたのである。これはまずいと思い夢中で追い払ったが、翌日も飛来。さすがにやばいと思い、ネットでハトよけのテグスを注文。しかし物が届いたとたんハトは来なくなった。なんで?それからしばらく姿を見せなくなったので、ハトのことなどすっかり忘れていたのだが、今年になってある日、「ボウボウ」とベランダの方から耳慣れない不気味な音がするので恐る恐る様子を見に行ってみると、なんとベランダにハトが!ボウボウはハトの鳴き声だったのだ。しかも手すりを乗り越えいきなり中に入ってきていやがる!これは一大事だ。ネット上の情報によると「手すりに止まっているうちに対策を。ベランダの中まで入ってこられるようになるとやっかいです」とある。まずい。またもや必死に手で追い払ったが、懲りずに翌朝もハト様来訪。あせった私はとりあえず無用の長物になっていたテグスを引っ張り出してきて、もう手遅れかもしれないと思ったが藁をもつかむ思いでベランダの手すりに張りめぐらし、他にも有効な手立てはないか血まなこになって対策を調べた。すると「ハトは漂白剤の臭いを嫌う」という情報が見つかった。とにかくやってみよう。私はまずベランダを確認。幸いフンなどが落ちている形跡はなかったが、念のためハトが居座っていたと思しきエリアを洗剤をかけて念入りに洗い、その後漂白剤を薄めた水で消毒。さらに漂白剤を含ませた雑巾を皿にのせて置いておくという作業を3日ほど続けてみた。効果があったのかどうかは正直わからない。単にハトが私を警戒して寄りつかなくなっただけかもしれないが、でもそれきりハトはやってこなくなり今に至っている。ひとまずほっとしているが、およびでないお客様との攻防はこれからも続きそうである。
カナリアなんかが来てくれたらうれしいのにね。
2018年05月03日
ニコチン、トンカツ、そして おとこ
photo@Pixabay
コンタクトレンズメーカーの草分け的存在である「ニチコン」が破産したらしい。
コンタクトレンズとは縁のない人生を送ってきた私でも、この名称だけは知っている。
しかし「ニチコン破産へ」というニュースの見出しを見た時、一瞬「ニコチン」と見間違い、「ニコチンが破産って?」と何のことやら戸惑った。
同じような勘違いを時々やらかす。
数年前、沖縄の石垣島を旅した時のこと。
島内をドライブしていると、道路わきに「砂川トンカツ」と書かれたブルーののぼりが立っているのがやたらと目についた。とにかく島中のあちこちにあるのだ。サイドトリップで出向いた西表島でも見かけた。私はこの辺りのご当地グルメ的な名物なんだろうと思い、同行していた夫と「せっかくだからこっちにいる間に一回食べに行ってみようかね」などとのんきに話し合っていたのだが、これがとんでもない勘違いだった。「砂川トンカツ」はとんかつではなく、「砂川トシカツ」さんという地元の議員さんらしき方のお名前だったのだ。これにはさすがに夫と二人で大爆笑。夫は、沖縄だけにアグー豚のようなブランド豚で作ったとんかつを想像していたらしく、私もまた然りで、頭の中にはすでに、分厚くてあつあつジューシーな幻の「砂川トンカツ」の絵図が勝手に出来上がっていた。この思わずよだれが出そうになる南の島でのおいしい勘違いは、わりと多くの方が体験しているらしい。
それから、ときおり住宅街で見かける「おこと教室」の看板もこの手の勘違いでは有名だ。私も初めてこの看板に遭遇したときには「おとこ教室」と見間違え、一瞬、どきっとした。白地の背景に和風な書体で文字が書かれているだけの、シンプルで雅な感じがまた妙にミステリアスで「いったい何を教える教室なのだ?」と様々な想像をかきたてる。しかしよく見れば何のことはない「お琴」の教室であることがわかり、肩透かしを喰らったような気持ちになると同時に、なんだかホッと胸を撫でおろしたい気持ちにもなった記憶がある。
この手の見間違いはなぜ起こるのだろう?単なる視覚的な錯覚なのか、それとも脳科学的なことに起因するヒューマンエラーのようなことなのか・・・。時事ニュースをきっかけに、そんなよしなしごとに思いを巡らしてしまう、ゴールデンウィーク真っ只中のある日の夜ふけであった。
タグ: ニュース
2018年04月27日
メンバー
イメージ画像@pixabay
まさに「寝耳に水」的な、超有名タレントのまさかのスキャンダルが巷を賑わせている。
報道のたびに映し出されるその人の年齢を見て「いつのまにかこの人もこんな年になっていたんだ」と思ったのと同時に、字面というのは残酷なもので、いくら見た目が若くても、不惑をとうに過ぎたその年齢を表す数字が「いい年したおっさんが何してくれてんだか」と、事の重大さをさらに際立たせていた。「若気の至り」で片づけられる年齢では到底ないし、今回の事は単に「モテ男の慢心の果てのしくじり」というだけですまされそうなことでもない。ニュースで謝罪会見を見たが、事態はおそらく本人が思っている以上に重たく深刻だ。誰にでも失敗はつきものだ。しかし中にはとりかえしのつかない過ちというのもあるわけで、そういった意味では今回の事は、彼が自身の年齢や社会的立場、ひいてはお酒とのつきあい方などといったものに対し、自覚や自制といったことをあまりに疎かにしてきた末に起きた、最もやらかしてはいけない類の最大級のしくじりであったと思う。自業自得とはいえ、あまりにキビしい天の戒め的な、残念な事件が起きてしまった。
さて、この問題が報じられるたびに連呼される「〇〇メンバー」という、耳慣れない呼称が今話題になっている。事件は事件でも今回は被疑者が逮捕されない書類送検のケースだからというのがその理由らしい。「容疑者」という表現は重すぎるけれど、かといって、事が事だけに「さん」や「氏」という敬称で呼ぶわけにもいかないのだろう。でも、何らかの肩書はつけなければということなんだそうだ。なんだかややこしい。しかし今回は、当事者であるタレントがグループの一員であったから「メンバー」という、さすがに違和感は否めないが、ぎりぎり都合の良さそうな表現のしかたがあったように思うけれど、いわゆる”ピン”で活動しているような人だったら、いったいどんな呼称になっていたのだろう。昨夜、我が家でも家族の晩酌につきあいながら、自分ならどんな呼称をつけるかという話になったのだが、酒席で思いつく呼称はどれもこれも語呂も悪いしへんちくりんなものばかりで、結局、素人頭では、凡作の一つも生まれなかった。それにふさわしい表記・表現をあみだすということはつくづく難しいことだと思った。それからやはり、自分もお酒は好きだが、お酒の飲み方には重々注意していこうと改めて思う、大型連休直前の今日この頃であった。
2017年10月25日
がんばれベイスターズ2
信じられない。あのベイスターズがビールかけをしている。
2017.10.24 スポナビライブより
横浜DeNAベイスターズ、19年ぶりの日本シリーズ進出。
ぎこちなくビールをかけあう姿が初々しくて、思わず笑ってしまった。それにしても選手たちの嬉しそうなこと。まさかこの日が訪れようとは。ただただ感無量である。
今年も優勝こそはできなかった。しかし、よもやの下克上というかたちで、はからずも、てっぺんへの挑戦の扉は開かれた。
ペナントレースをぶっちぎりで勝ち抜けたはずのチームでも、最後の最後で日本シリーズ進出を逃すというリスクを大いに孕んだ現行のクライマックスシリーズ制度の在り方には、今回のことでさらに多くの疑問の声が上がっていることも承知している。カープファンの落胆はいかばかりだろうか。私も逆の立場だったらわからない。
だけど、どうか少しの間だけ、歓喜の余韻に身をひたすことをゆるしてほしい。
ここまでのチームになってくれたことが何よりうれしい。
おめでとう!