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2023年05月08日
懐かCDを買う?N ファビアン「TOPALO」
TOPALO
Fabian
1994年リリース(廃盤)
フランスの女性シンガー、ファビアン(fabian)
その昔、FM(J-WAVE)から人気に火がつき、「Paradiso(パラディゾ)」というデビューアルバムを、異国の無名新人シンガーながらいきなり日本で5万枚も売り上げてしまったという稀有な人です。
Paradiso
Fabian
1992年リリース(廃盤)
タイトルトラックのフレンチボサ「Paradiso」は殊に有名となり、当時毎日呪文のようにラジオから流れていました。私もすっかりその魔力?に魅入られ、あわててCDを買いに走った者の一人ですが、残念なことに「Paradiso」以降はめっきり名前を聞く機会が少なくなり、いつしかその存在を忘れてしまってました。最近ふと思い出して調べてみたら、なんとセカンド・アルバムも出してるではないですか。しかも1994年リリースて!知らなかったー。遅ればせながら聴きました。
おそらくジャンル的にはジャズ寄りのポップスの人。ネット上で「フランス版のシャーデー」と表現している方がいましたが、たしかにそんな雰囲気があります。デビュー盤の「Paradiso」は、ジャズありボサノバありラテンありと、海外の大箱キャバレーのようなゴージャで色気のあるムードのアルバムでしたが、セカンドの「TOPALO」はガラリと雰囲気が変わって、全般的にクールというか、だいぶ当世風(といっても30年前の作品)のサウンドにシフトした印象です。正直、一作目ほどのインパクトはないですが、悪くはありません。プロデュースはイギリスのアシッドジャズバンド、インコグニートのブルーイ(Jean-Paul “Bluey” Maunick)が手がけたようです。
というわけで内容的には概ね満足してるのですが、今回の一番の収穫は、二作目にしてようやくファビアンの詳細なプロフィールがわかったこと。普通この手の情報はデビュー盤でこそ詳しく紹介されていそうなものですが、「Paradiso」のライナーノーツには「はたしてファビアンの正体やいかに!・・・と行きたいところだが、資料が届かない〜」とかで、経歴に関することがほとんど触れられてません。昔の洋楽CDの解説文はけっこうテキトーなものが多くて困りますが笑います。
さて、「TOPALO」の解説文によると、ファビアンの前職は、パリの老舗ミュージックホール「パラディ・ラタン」のダンサーだったとのこと。10代の頃からショーガールになるべく研鑽を積んだ彼女は、メインダンサーを務めるほどの逸材だったようです。デビュー盤から新人とは思えぬ老練さを感じてましたが、なるほどそういうわけだったのかと溜飲が下がりました。音楽の道に入ったのは、同僚ダンサーがレコードデビューすることになった際、コーラスシンガーとして参加したのがきっかけだったよう。このときにのちに「Paradiso」をプロデュースすることになる人物との出会いがあり、それが歌手デビューへと繋がったようです。
結局、リリースした作品はこの「TOPALO」が最後らしく、それ以降の活動状況は全く不明。ネットで調べても、ヒットするのはたいていCDの商品情報ばかりで、近況が知れるような情報にたどり着くことはできませんでした。今もどこかで元気に歌っていることを祈ります。
2022年08月25日
懐かCDを買う?M レイラ・ハサウェイ「NIGHT AND DAY」
NIGHT AND DAY
Lalah Hathaway
1991年リリース(現在廃盤)
アメリカのソウルシンガー、レイラ・ハサウェイ(Lalah Hathaway)の1991年のシングル盤。表題曲の「Night and Day」は、ジャズの定番曲で知られるスタンダードナンバーのカバーで、当時たばこ(JT)のCMソングに使われていた。だいぶ後になって知ったのだが、この「Night and Day」はシングル盤でしか発売されなかったらしい。しかも日本限定とのこと。おそらくはJTのCM用に単発で作られた曲だったのだろう。アルバムには未収録だった。私もCMで気に入って以来、この曲のことは当時ずいぶん探したつもりなのだけれども、その頃の自分の情報収集力の拙さもあって、結局このシングル盤の存在には気づけずじまいだった。
そんなこんなであれからずいぶんの時が経ち、レイラ・ハサウェイのことも「Night and Day」のこともすっかり忘れかけていたのだけれども、最近ひょんなことから思い出し、件の日本限定シングル盤を今さらながら探し求めての購入です。もちろんオリジナルはすでに廃盤。中古盤でのゲットとなりました。
収録曲は4曲。?@と?Cが「Night and Day」(?Cはアカペラバージョン)他2曲はファーストアルバムからの抜粋という内容。「Night and Day」はさすが有名曲だけあって、古今東西、実にさまざまなカバーバージョンが存在するが、ジャズのボーカルものに限っていえば、個人的にはヘレン・メリルとこのレイラ・ハサウェイのものが気に入っている。いずれもこれぞジャズの基本という感じの、4ビートのオーソドックスなアレンジなので、私のような万年ジャズ初心者には親しみやすくてちょうどいいのだろう。それにしても改めて聴くとやっぱりいい。低音でハスキー。レイラ・ハサウェイは声がとても魅力的だ。
私の記憶ではたしかレイラ・ハサウェイは、その類稀なる才能や申し分ない血筋(ダニー・ハサウェイの娘さん)とは裏腹に、さほどメジャーにはなれぬまま、90年代に一度表舞台からフェードアウトしている。でもその後、不死鳥の如き大復活を遂げ、今ではグラミー賞の常連になるほどのスーパーシンガーになっているらしい。知らなかった。永らくアルバム未収録だった「Night and Day」も、2019年についにアルバムに収録された模様(初期2作品の再発盤である「It's Somethin' - The Virgin Years」にボーナストラックとして収録)。「売れる」って、やっぱり大切ことなんすね♪
今後ますますのご活躍をお祈りいたします。
タグ: 懐かCD
2022年08月03日
懐かCDを買う?L ディック・リー「When I Play」
When I Play
Dick Lee
懐かしのワールドミュージックもの。
シンガポールのミュージシャン、ディック・リー(Dick Lee)のアルバムを購入。
今や韓流が主流のアジアンポップスだが、ひところはアジアンポップスといえば、イコール香港、東南アジアの音楽というイメージだった。90年代前半頃のことだ。当時、巷ではちょっとしたアジアンポップスブームが巻き起こっていて、その火付け役的存在だったのがディック・リーだった。京劇メイクのジャケット写真が印象的な「マッド・チャイナマン(The Mad Chinaman)」というアルバムがおそらく一番有名なアルバムだったと思うが、東西入り混じりのかっこいいんだかダサいんだかよくわからない個性的な音楽は、当時かえって斬新に聴こえたのをおぼえています。
さて、今回購入した「When I Play」は、ディック・リーが「マッド・チャイナマン」以前に発表した曲を集めて作られた、ディック・リーの初期のベスト盤と位置づけられているアルバム。1991年リリース。日本デビューは1990年のディック・リーだが、本国シンガポールでは1974年、17歳のときからすでに歌手として活動していたらしい(ディック・リーは1956年生)。ディスコグラフィーを覗いてみるとたしかに「マッド・チャイナマン」以前にもけっこうな数のアルバムがリリースされている。しかしCDの解説によると、ディック・リーの楽曲のマスターテープは、当時の所属レコード会社の管理がアバウトすぎてほとんど残っていないのらしい。つまり、過去に発売した作品を再イシューするということはまず無理らしいのだ。
「When I Play」は、「マッド・チャイナマン」の大ヒット後、ディック・リーの過去の曲も聴いてみたいというファンが急増したことで急きょ制作されることになったらしいのだが、前述のような状況があってなにしろ音源が十分でない。そこで辛うじて残っていたマスターテープや、保存状態の良い商品アルバムなどから使えそうな音源をかき集めるだけかき集めて作ったのがこのアルバムなのだそうだ。なので、厳密には「ベスト盤」とはいえないのかもしれない。実際、解説にも「決して最良の選曲とはいえないが、これしかないのだから仕方がない」とか、けっこう辛口なことが書かれてある。でも、実際聴いてみるとそんなに悪くはない印象。たしかにサウンド的にはまだまだ性能の低かった時代の音響機材で作ったんだろうなあというチープ感はあるけれど、耳なじみの良いシンプルな曲が多く、BGM的に聞き流すのにちょうどいい。収録曲は欧米の正統派ポップス調のものが大半で「マッド・チャイナマン」以降のようなアジアンテイストのものは少なめ。たしかディック・リーはシンガポールの裕福な華僑の家に生まれ、アフタヌーンティーを日々の習慣にするようなおばあ様がいる非常に英国ナイズされた家庭環境で、幼い頃からクラシックや欧米のポップスに親しみながら育ったと、昔インタビュー記事か何かで読んだ記憶がある。収録曲には10代の頃に作ったという曲も含まれているが、彼の作るとても王道的で洗練されたメロディーからは、幼少の頃から培われてきた音楽センスだけでなく、そういう彼のバックグラウンド的なものというか、生来の育ちの良さのようなものも伝わってくるように感じられる。
個人的に好きなのは「Flower Drum Song」「Fried Rice Paradise」あたり。日本では田中星児でおなじみの「ビューティーフル・サンデー」のカバーもリゾートミュージック風に仕上がっていてなかなかいいです。
いつの頃からか日本のメディアではその姿をほとんど見かけなくなってしまったディック・リーだが、本国シンガポールでは現在も変わらぬ精力的な活動を続けているもよう。Instagramのページもあったのでのぞいてみたら、すっかりロマンスグレーの素敵なおじさまになっていた。けど、相変わらずファッションはド派手&奇抜だった。音楽もそうだったけれど、この昔からカッコいいんだかダサいんだか今ひとつよくわからない感じがいいんだよなあ・・・。
2022年06月19日
懐かCDを買う?K 石井明美「熱帯夜」
熱帯夜(Brazilian Night)
石井明美
それまでアーバン系だとばかり思い込んでいたチャチャチャのお姉さん石井明美が、しばらく見ぬ間に、セクシーワイルドなランバダねえさんに変貌を遂げていた時には驚いた。しかし、褐色の外国人ダンサーをバックに従え、水を得た魚のようにいきいきとラテン歌謡を歌い踊る姿を見て、ああ、そもそもがこっちの人だったのだと妙に納得した。
1990年リリース。「CHA-CHA-CHA」の爆発的ヒットのあとは、セールス的に厳しい時期が続いていたらしい。そこで!ということになったのかどうかは知らないけれど、当時、世界的に大ヒットしていたカオマの「ランバダ」をカバーしたら、これが見事うまくハマったみたいで、売上14万枚超のスマッシュヒット。ついでにアルバムも出しちゃったみたいなのですが、これが意外と良いのです。
内容はラテン歌謡集。収録曲はランバダ調のものがメインだが、たまにボサノバっぽい曲やスパニッシュ系(中森明菜が歌いそうなやつ)の曲もある。あと、どさくさに紛れるようにしてちゃんと「オリーブの首飾り」を入れてくれてるあたりも個人的にはうれしい(昔の「世界・ふしぎ発見!」を思い出して懐かしいのです)。この石井明美さんという方は、声質や歌い方が実に塩梅がいいというか、変なくせがなく、ややもすればくどくなりがちなラテン歌謡もさらっと、かといって淡泊になりすぎない絶妙な色気加減で歌ってくれるのでとても聴きやすい。どの曲も飽きずに聴けるが、個人的に特に気に入っているのは「オフェーリア」「ダンスでランバダ」「蜃気楼」あたりです。
かなり前だが、一度、市中でお見かけしたことがある。たしかご結婚を機に一時芸能界を離れて、何か別なお仕事をされていた頃だったように思う。そこにはきらびやかなチャチャチャのお姉さんでもなければ、セクシーなランバダねえさんでもない、完全に市井に溶け込んでいるごくごく普通のひとりの女性がいた。まるで魔法が解けてしまったように。芸能界というのはつくづく不思議なところだと思った。
現在は再び表舞台に戻って歌手として活動されてるようだが、ちょっと前にケーブルテレビの音楽トーク番組に出ているのを見たけれど、歌声も歌い方も往時とほとんど変わっていなかった。もともと他になりたい職業があって、歌手デビューするつもりなどさらさらなかったというようなお話をなさっていたが、とどのつまりは歌を届けるために生まれてきた方なのでしょう。これからも変わらぬ美声で素敵な音楽を!・・・と、番組最後にMCの太川陽介氏が石井明美さんに贈ってた言葉をお借りしました<(_ _)>
タグ: 懐かCD
2022年06月13日
懐かCDを買う?J 浅野ゆう子「Fragrance Yuko.A」
Fragrance Yuko.A
浅野ゆう子
前回に引き続き女優もの。
浅野ゆう子の隠れ名盤「Fragrance Yuko.A」を二度目の正直でようやくゲット。一度目はまさかのお店都合でキャンセルに。ネットで掘り出し物探しは楽しいですが、たまにはいろいろ起こります
1985年の作品。今や押しも押されぬ大女優の浅野ゆう子さまが、芸能活動の過渡期を迎えていた頃にひっそりとリリースしていたアルバムらしい。当初はアナログ盤のみでの発売だったようだが、トレンディ女優として大ブレイクした後の1990年にCD化。
内容は洋楽のカバー。ボサノバやジャズのスタンダードナンバーに、英語やポルトガル語といった日本語以外の言語で果敢に挑戦している。英語はともかくとして、ポルトガル語にいたっては若干四苦八苦しながら歌っている感じがしなくもないですが(失礼)、ホテルのラウンジとかで歌を聴いてるような感じで、雰囲気はけして悪くない。というか、このアルバム、どの曲もアレンジがすばらしい。と思ったら、全曲とも編曲を担当しているのがジャズ界の大御所、前田憲男さんだった。どうりで。前田憲男さんはピアノでも参加しているのだが、「Night and Day」や「Fly Me To The Moon」あたりで 聴かせるアドリブ演奏とか、とにかくもうセンスが爆発している。恥ずかしながら不勉強でよく知らなかったが、前田憲男さんの他にも演奏に参加しているのは、名うてのジャズミュージシャンばかりだそうだ。たしかにどの曲聴いてもやたら演奏が安定している。もはやこれだけで買いといってもいいでしょう。
ところでこのCD、ケースを開けたとたん何やらふんわりいい香りがすると思ったら、小さな袋に入れられたポプリが入っていた。てっきり中古店の方の心遣いかと思いきや、元々CDの特典として入っていたものらしい。CD自体は相当古いものだと思うのだが、わずかながらもいまだ香りが持続しているのには驚いた。
ほのかなポプリの香りとともに、まだ日本が華麗に元気にキラキラと輝いていた頃をふと思い出した、ラグジュアリーな一枚でございました。
タグ: 懐かCD
2022年06月07日
懐かCDを買う?I 田中美佐子「夢売りのピエロ」
夢売りのピエロ
田中美佐子
今回は女優もの。
田中美佐子の「夢売りのピエロ」を購入。
今や芸歴40年越えという大ベテラン女優の田中美佐子さまが、駆け出し時代の1983年にリリースした唯一のアルバムとのこと。当初発売されたLP盤が数年で廃盤になった後は、長らくCD化されることもなかったため、しばらくの間、激レアものとして君臨してきたアルバムだったようだが、ありがたいことに現在は一部ショップで復刻版CDが売られてまして、久々に中古ではなく新品での購入です
さて、さっそくアルバムの中身についてだが、この「夢売りのピエロ」、とりあえず脇を固める作家陣がすごい。作詞は全曲とも阿久悠氏が手がけており、作曲陣には、萩田光雄、戸塚修、川口真、奥慶一、大野克夫などなど、こちらもまた昭和ポップス界選りすぐりの精鋭たちを一挙にかき集めたような錚々たる面々が名を連ねている。これで曲が良くないはずがないわけで、実際聴いてみても、期待にたがわぬ珠玉の楽曲がずらりと収録されている。そうなると気になるのは肝心の歌唱の方なのだが、これがまた、美佐子さまは意外と歌が上手なので驚く。アルトボイスの、独特な味わいある歌唱といいましょうか・・・。路線的には山口百恵や初期の頃の中森明菜を彷彿とさせる感じでなかなかいけている。
収録曲は全10曲。基本的にはヨーロピアンムードをたたえたアンニュイな曲が多い印象だが、ときにアーバンシティーポップ風の曲もあれば、百恵ちゃんの「ロックンロールウィドウ」ばりのやけっぱちロック歌謡なんかもある。どの曲も聴きごたえがあり、久々に捨て曲なしの名盤に出会った気分なのだが、やはり目玉は、デビューシングルでもあるという「スペインへ行きたい」でしょうか。何やら泥沼の恋愛にはまっているらしい女性が、現実から逃避すべく、情熱の国スペインへ思いを飛ばす内容の曲なのだが、この歌詞がもう笑いたくなってしまうほどおもいっきり暗い。こんな歌をうら若き女性の、しかも記念すべきデビュー曲で歌わせるなんて。つい似たような事例である北原ミレイさんのデビュー曲「ざんげの値打ちもない」(阿久悠作詞)を思い出さずにはいられなかった。さすがは昭和歌謡曲界きっての鬼才、サディスティック阿久悠先生である
デビューシングル「スペインへ行きたい」のジャケット写真が封入されてました。かわいい。
思い起こせば、私が女優・田中美佐子の存在を初めて知ったのは小学生の時だった。その後程なくして到来したトレンディードラマ全盛の時代には”連ドラの常連”としてテレビで見かけない日はなく、最近では、女優さんというより、バラエティ番組などで見せる「おっさん釣り師」のような姿が面白いが、何にせよ、生き馬の目を抜くといわれる芸能界で、長きにわたってコンスタントに第一線を走り続けていらっしゃるのはすごいことだと思う。これからのますますのご活躍、お祈りしております。
タグ: 懐かCD
2021年07月03日
懐かCDを買う?H クレモンティーヌ「コンティノン・ブルー」
Continent Bleu
Clementine
さて今回もまたまた以前所有していたものの買戻し。
フランスのシンガー、Clementine(クレモンティーヌ)のアルバム。
けっこう気に入っていたアルバムだったのだが、あるとき人に貸したら二度と戻ってこなかった(泣)
いつか買い直したいと思ってたのだが、過日某古本屋さんを冷やかしていたところ、中古盤がお手頃価格で売りに出されていたので迷わずゲット。久々の再会に胸を熱くしております。
中身はジャズ。日本ではポップスシンガーの印象が強いクレモンティーヌだが、本来はジャズ畑の人だったように記憶している。たしかお父上がフランスのジャズ界の大物的存在の人で、その影響を受けてたんじゃなかったかしら。
「Continent Bleu」はもともとは1988年頃にリリースされた作品らしいが、私がこのアルバムに出会ったのはもうちょっと後。当時、学業柄日々フランス語に接しなければならなかった私は、このアルバムの中の「Un Après-Midi À Paris (Afternoon in Paris)」という曲を教材代わりに、”ディクテ”と呼ばれる聞き取りの練習をしてみたり、一般にとても難しいとされるフランス語の”R"の発音(日本におけるのどに異物がからんだ時の「かーっ、ぺっ!」に近い)の習得にいそしんでいた。なので歌詞カードを見るとその頃の涙ぐましい?努力がよみがえってきて懐かしい。悲しいことに今となってはもうほとんど忘れてしまっているけれど。
そういえば当時、クレモンティーヌが東京にやってくるというので、学校の仏語クラスの仲間たちと大挙してサイン会に押しかけたこともあった。場所はたしか新宿のヴァージンメガストアだったと思う。そんな思い出深いヴァージンメガストアもいつのまにかなくなり、必死になって詰めこんだフランス語も私の頭の中から消えかけて久しいが、クレモンティーヌさまは変わらず2021年現在も元気にご活躍中のようです。
クレモンティーヌのインタビュー記事(2021年) https://spice.eplus.jp/articles/287454
5月には新作のアルバムを出したばかりとか。なかなか良さそうなのでこれでまたいっちょフランス語を勉強し直してみようかな・・・といつも意気込みだけはよかったりする
タグ: 懐かCD
2021年03月21日
懐かCDを買う?G 小林明子「FALL IN LOVE」
FALL IN LOVE
小林明子
今回は買戻しならぬ買い直し。
「恋におちて」でおなじみの小林明子さまの1stアルバム。
長らくカセット版で愛聴していたアルバムなのだが、このたびようやくCD版に買い替えた。帯には懐かしい「CD選書」(名盤復刻CDの廉価版シリーズ)の文字。90年代によく買い漁った。デッドストックか何かかもしれないですが、このシリーズまだ売ってたんですね(驚)
このアルバムはもともと私が子どもの頃、親が運転する車の中でしょっちゅうかかっていたアルバムだった。なのでごくごく個人的な郷愁的思い入れも強いが、それを差し引いてもかなりの佳曲ぞろいの名盤に思っている。たしかクリスマスが近づく頃にリリースされたアルバムだったと記憶しているが、冬の澄んだ空気にぴったりの曲がたくさんはいっている。
私の中でのいちおしは「冬の園」。
25歳の女性が主人公の悲しい失恋の歌だ。バックのギター演奏が冬枯れの木漏れ日のごとく柔らかくて美しい。
「Misunderstanding」や「優しくだまして」もいい。聴いたとたん記憶の扉がぱっと開いてあっという間に子供時分に連れ戻されたような気持ちになる。あの頃はどの曲もひどく大人なものに思えていた。「25歳」という年齢の響きも当時の私にとってはどこか魅惑的で「自分もこんな大人になれるのかしら」と胸をときめかせていたものだったが、私の25歳ときたらまーそれはそれは・・・たいしてドラマチックな出来事も起こらず、仕事に明け暮れてばかりの実に色気も素っ気もない25歳だったように思うとはいえ今にして思えばそれなりに楽しいことも多い年頃だったけれど。
小林明子さん、しばらくお見かけしないと思ったら現在はイギリスにお住まいらしい。
たまにはまたあのエレガントな歌声を聴かせてほしい。
2021年02月15日
懐かCDを買う?F ザ・リリーズ「NEW BEST 1500 ザ・リリーズ」
実は「懐かCD」などと言っておきながら、個人的にはちっとも懐かしくないという・・・
というのも、そもそもが後追い世代なのであまり馴染みがないんである。
むろんいつの頃からかそんな双子のアイドルがいるらしいことはなんとなく知ってはいたのだけれど、私が「ああこのひとたちがリリーズなのね」と明確に認識したのは、とんねるずの「雨の西麻布」という曲がきっかけになって(曲中「双子のリリーズ」という歌詞が登場する)、お二人が再び世間の熱い注目を集めている頃だった。当時20代の半ばぐらいだったと思われるリリーズは、夜の帳が似合いそうななかなか色っぽい雰囲気のお姉さま方になられていたが、デビューした頃はこーんなに愛くるしい感じだったんですね。
恋に木枯し (ザ・リリーズ)
1976年発売の2ndアルバム
いずれにしてもおきれいなご姉妹でございます
さて、そんな私がなぜリリーズのCDを買うことになったのかは長い話になるので割愛させていただくけれども、今回購入したのはベストもののCD。リリーズがアイドル時代に出したというシングル15曲のうち10曲が収録されている。全曲網羅ではないものの、発売年ごとにうまくばらけた選曲になっているので、作品傾向の変遷を知るにはもってこいの内容だった。しかも価格も1500円とお手頃。まったくのリリーズ素人の私にはありがたい一枚でした。
お恥ずかしいことにこれまでリリーズの曲といえば、懐メロ番組などでたまに耳にする「好きよキャプテン」ぐらいしか知らなかったのだが、いざ他の曲も聴いてみると、これがなかなかのフォーク調の佳曲ぞろい。「初恋にさよなら」なんか、外国の青春映画を見てるみたいな雰囲気でとてもいい。個人的には、後期、大人のポップス路線に舵をきった後の「きわどい季節」あたりも意外とツボでしたが(歌詞が・・・)
リリーズのお二人は現在も鋭意活動中のご様子。
LILIES1207 ザ リリーズ チャンネル (@YouTube)
末永いご活躍をお祈り申し上げます。
2021年01月09日
懐かCDを買う?E 上々颱風「仏の顔もIt's All Right/サーフィンU.S.S.R.(Surfin'U.S.A)」
仏の顔もIt's All Right
上々颱風
c/w サーフィンU.S.S.R.(Surfin'U.S.A)-さらば息子は愚連隊-
さて今回は懐かしの8?pCD。
しかもまた性懲りもなく、かつて所有していたものの買戻し(汗)
上々颱風の2ndシングル「仏の顔もIt's All Right」である。
リリースは1990年だから、気がつけばもう31年も前の楽曲。ひえー
時が経つのは早い。
今回再購入を思い立ったのは、カップリングの「サーフィンU.S.S.R.(Surfin'U.S.A)」を久々に聴きたくなったため。表題曲の「仏の顔もIt's All Right」は今やデジタル配信でも聴けるが、「サーフィンU.S.S.R」の方は現在のところ、このすでに廃盤になっているシングルCDか、もしくは数年前に発売された記念盤のBOXセットのCDを手に入れるかしないと聴くことができない。BOXセットを買うのが一番手っ取り早そうだが、さすがに少々お値段が張るので、まずはダメもとで中古のシングルCDを探すことに。案の定あまり数は出回っていないようだったが、某中古屋さんをのぞいたら、たまたま運よく260円というお値打ち価格で売られているのが見つかり迷わずゲット。思いがけなく安く買えて助かりました。
「サーフィンU.S.S.R.(Surfin'U.S.A)」は、タイトルからもわかるとおり、ビーチ・ボーイズの「Surfin’U.S.A」のパロディ。「Surfin'U.S.A」と全く同じメロディーにのせて、まもなく崩壊の時を迎えようとしていた当時のソ連の社会情勢がからかい半分に歌われている。
そういえば「Surfin'U.S.A」自体が、たしかチャック・ベリーの「Sweet Little Sixteen」の替え歌で、そのチャック・ベリーは「Back in The U.S.A」という曲を歌っており、そしてその「Back in The U.S.A」とビーチ・ボーイズのサウンドをかけ合わせて生まれたパロディ曲がビートルズの「Back in The U.S.S.R」。でもって、上々颱風の「サーフィンU.S.S.R」はおそらくこの「Back in The U.S.S.R」と「Surfin'U.S.A」のパロディなんでしょう・・・ともう自分でも何言ってるのかよくわからなくなってきた
まあとにもかくにも楽しい一曲で、まだまだ日本が元気だった頃の懐かしい空気感が束の間よみがえった。
上々颱風といえば、昔、毎年夏の終わりぐらいになると、東京の木場の方にあった木材の展示場のようなところで大きなライブイベントをやっていて、これがいつもとっても楽しかった。老いも若きもみな一堂に会して歌い、踊り、笑っていた。
残念ながら現在上々颱風は無期限で活動休止中なのだという。いつかまたあのにぎやかなライブをもう一度見てみたいなあと思う。
タグ: 懐かCD