巨人は実際に存在したのでしょうか?
なぜ、世界には巨人の話が多く残されているのでしょうか?
そんな疑問を念頭に、世界に残る巨人の話を集めてみました。
北欧神話の巨人
ゲームでおなじみの北欧神話ですが、北欧神話に出てくる巨人は世界の始まりに登場します。
世界には、燃え上がる氷塊と絡みつく炎しか存在していなかった。
やがて、氷塊から巨人「ユミル」が生まれ、ユミルは同じ氷塊から生まれた雌牛の乳を飲んで成長していきました。
そしてユミルは子や子孫を残し、ここに巨人族が誕生します。
ユミルを育てた雌牛も成長し神、「ブーリ」を産み落とします。このブーリを中心にアース神族が誕生しました。
やがて、ブーリの息子「ボル」が巨人の娘と結婚し「オーディン」「ヴィリ」「ヴェー」の3人の子供を授かります。
当時、巨人族は暴挙の限りを尽くす暴れ者で、これに不満を持ったオーディン。ヴィリ・ヴェーはユミルを殺害してしまいます。
ユミルの体から流れ出た大量の血液は、大洪水となり巨人族の男女一組を残して溺れ死んでしまいました。
このユミルの遺体を解体して、オーディンたちは世界を作り始めたのです。
ユミルの頭蓋骨で天空を作り、脳から雲を作ります。
南から飛んでくる火花を星に、その中の大きいものを太陽と月にしました。
この時、世界に昼と夜が生まれます。
海辺に落ちていた日本の木から、人間の男女を作り「ミッドガルド」を作ります。
ミッドガルドは巨人からの攻撃を受けないように海で囲まれ、ユミルのまつげで作られた柵が張り巡らせられました。
それとは別に、アース神族が暮らす領域を天井に作り「アスガルド」としました。
生き残った巨人は海を隔てた彼方に追いやり、世界の中心には「大きな世界樹(ユグドラシル)」がそびえたったのです。
ギリシャ神話の巨人
ギリシャといえばオリンポス神が有名です。ギリシャの巨人はどのような存在なのでしょう。
天空神ウラノスがクロノスによって生殖器を切断されたときに流れ出た血が、大地ガイアに滴って生まれたのが巨人(ギガース」であるとされています。
巨人の王の名は「エウリュメドーン」といい、ホメロスによるとその姿は、頭と顎から濃いひげを生やし、腰から下は竜の姿であったといわれています。
『巨人は神々だけでは倒せない』という予言があり、ゼウスはアルクメネーに半神半人の「ヘラクレス」を生ませていました。
ガイアは巨人たちが人間たちに滅ぼされないように薬草を探します。
巨人たちは山脈や島々を引き裂きながら進軍します。そして巨岩や山をオリュンポス山めがけて投げ飛ばし攻撃を始めました。
神々と巨人の戦争が始まります。各々の巨人が次々と倒されていきます。最後のほうに残った巨人も、ゼウスの雷霆(らいてい)で瀕死の状態になり、そこに最後のとどめとしてヘラクレスが矢でとどめを刺しました。
ケルト神話の巨人
巨人は神の敵として書かれていることが多いようです。ケルトの巨人もそのような扱いになっています。
アイルランドには400年以上前に大洪水が起き、一掃されてからすぐに「フォモール族」が周辺で生活をしていました。
フォモール族は巨人であり、異形の姿をしていたといわれています。頭が馬であるという説やヤギであるという説もあります。
このフォモール族の中に「バロール」がいました。
バロールは子供のころに、父であるドルイド僧が魔術の儀式をしているところを見てしまいます。
その時に片目に魔法の毒草の煙が入ってしまい、その片目が『視線で相手を殺害できる魔眼』になってしまいます。
そのために、その魔眼は普段閉じられていました。
彼はフォモール族の王として君臨し、一族を支配していました。
バロールの身体は武器が通用しない不死身の体といわれていましたが、ある予言で「いつか自分の孫に殺される」というものがあり恐れていました。
そのために娘のエスリンを幽閉してしまいます。しかし、女装をしたダーナ神族の医術の神ディアン・ケヒトの息子キアンが幽閉された党から忍び込み、エスリンと結ばれてしまいます。
エスリンは3人の子供を出産しますが、怒ったバロールによって子供は海に投げ込まれてしまいます。
その中に、のちに太陽神となった「ルー」がおり、ルーは海神「マナナン・マクリル」の養子として育てられました。
ダーナ神族とフォモール族との間に生まれたブレスとダーナ神族の戦神ヌアザとの間で争いが起きます。
ブレスはバロールを後ろ盾にして、その魔眼で敵を死に追いやっていきます。
しかし、一瞬のスキを突かれダーナ神族の戦士となっていた孫のルーに魔眼を射抜かれてしまいます。
その魔眼が地面に転がり落ち、味方のフォモール族に向けられ多くの兵士が視殺されてしまいました。
これによりフォモール族は敗れ、アイルランドから追放されてしまうのでした。
旧約聖書の巨人
旧約聖書は皆さんもご存じですよね。この中にも巨人のお話が出てきます。
旧約聖書の創世記と民数記、そして外典のヨベル書、エノク書に巨人の話の記述があります。
この巨人は「ネフィリム」といい、神の子と人間の間に生まれたとされています。
神が地上にいる人間の美しい女性たちを見て、妻に娶って生まれてきたのが、身の丈3000キュビト(約1350?)の巨人でした。
彼らは初めは有志でしたが、徐々に暴力的な存在となっていきます。地上の作物はおろか、鳥や獣、人間を喰らい、共食いまで始めたのです。
そこで神は彼らを滅ぼそうと大洪水をおこすことになります。これが有名なノアの箱舟の話です。
この大洪水でネフィリムのほか、ほとんどの生き物は滅んでしまいました。
日本にもいた巨人
それぞれの国の伝説に巨人の存在が記されています。この日本にも巨人の伝説があります。
「だいたらぼっち」って昔話で聞いたことはありませんか?
身の丈は山ほどの大きさがある妖怪です。
人は恐ろしいもの、脅威と思うものを大きさで表すことがあります。
目に見えぬ恐怖、想像できない脅威を巨人として描いたものが多いようです。
だからといって巨人はいなかったのか?というのとは違います。
時々見つかる大きな骨や歯などが存在しています。
また、恐竜時代には地球の重力は今より軽く、生物は皆巨大化していました。
もしも、重力が軽い地球に人間が存在していたらその姿は巨大だったかもしれません。
超古代の事はだれにもその真実はわかりません。
つまり、巨人がいたのか、いなかったのかは想像の産物でしかないということです。
もしも、タイムマシーンが発明されて過去を見ることが出来たなら謎は解けることでしょう。
世界の謎のブログも書いてます。
興味ある方は読んでみてね。
→ http://blog.livedoor.jp/yaoyoroz800/