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2020年08月26日

海自北極圏突入!2020遠洋練習航海(後期)が始まる!

『空母いぶきをノンフィクションにするかぁ?!』
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2020年(令和2年度)の遠洋練習航海について、ついに2020年8月28日から後期の航海が開始されます!

変則的な日程となりましたが、どうやらアメリカ寄港が叶うようです。

さらに、海自史上初?の北極圏突入というスゴイ航路になるようです。

空母いぶきGREATGAMEの先取りになるか?!
(参考記事):『 【海自】2020遠洋練習航海が何とか出発できるよ!
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(1)令和2年度遠洋練習航海(後期)実施発表!

2020年8月25日に、海上自衛隊からプレスリリースとして正式に遠洋練習航海(後期)の実施発表が行われました。

図1 練習艦「かしま」
図1 練習艦「かしま」.jpg
引用URL:https://www.mod.go.jp/msdf/operation/training/enyo/2020f/img/001/17.jpg

直前になって発表ということで、相当調整が続けられたと思われます。

1.1 後期はかなりのすごさ!

今回発表された後期日程については、

?@派遣艦艇:練習艦「かしま」のみ

?B総航程:約22,000km

となっております。
(防衛省発表記事): https://www.mod.go.jp/msdf/release/202008/20200825-3.pdf

図2 航海日程
図2 航路概要.png
引用URL:https://www.mod.go.jp/msdf/operation/training/enyo/2020a/img/20.png

1.2 「かしま」のみという変則的な航海

今回の遠洋練習航海(後期)については、練習艦「かしま」のみで実施という変則的な内容です。

コロナ禍による、感染防止のため前期日程では同行した練習艦「しまゆき」は同行しません。

図3 練習艦「しまゆき」
図3 練習艦「しまゆき」.jpg
引用URL:https://www.mod.go.jp/msdf/operation/training/enyo/2020f/img/020/01.jpg

まあ、練習艦「かしま」のみでも実習幹部全員を収容できるようなっています。

今回航行する航路の関係もあり、練習艦「かしま」に絞ったのかもしれません。

1.3 実習幹部が少なくなったなあ・・・

後期日程の発表を見て、やはり厳しい前期航海だったことがわかります。

遠洋練習航海(前期)では、155名(うち女性10名)だった実習幹部が、後期では110名(うち女性10名)に減少しています。

(前期概要): https://www.mod.go.jp/msdf/operation/training/enyo/2020f/

寄港・上陸なしでの44日間の航海は、やはり精神的にクルものがあります。

その上で、コロナ禍により次の日程がなかなか決まらないという理由もあり、参加実習幹部が減少したものと思われます。

何とかこらえてくれ!若人たちよ!
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(2)北極圏航路突入!空母いぶきそっくりだよ!

2020年遠洋練習航海(後期)では、海自史上初の出来事があります。

それは、北極圏突入!ベーリング海峡に突入することです!

図4 北極圏
図4 北極圏.png
引用wiki
2.1 海自史上初のベーリング海峡突入!

海上自衛隊として、史上初の試みとして北極圏ベーリング海峡を周回する航路が、遠洋練習航海(後期)で計画されています。

今までは、アラスカ州アンカレッジまでは練習艦隊の入港はありました。

一応ベーリング海を通過する経験をしています。
(筆者ペンギンも、アラスカアンカレッジ寄港がありました)

図5 アンカレッジ入港
図5 アンカレッジ入港.jpg
引用URL:https://www.mod.go.jp/msdf/operation/training/enyo/2017/img/ts2017-19/01.jpg

今回は、さらにより北極圏に近づきベーリング海峡を回る予定です。

図6 ベーリング海峡
図6 ベーリング海峡.jpg
引用wiki

2.2 まるで空母いぶきGREATGAME!!
ちょうど、かわぐちかいじ氏の新作空母いぶきGREATGAMEと同じような展開です。
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漫画では護衛艦「しらぬい」で向かっていますが、今回は練習艦「かしま」が向かいます。

練習艦「かしま」は、砕氷艦「しらせ」の救援艦として設計段階から考慮されています。

そのため、防寒耐氷工事も容易に行えるようになっております。
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2.3 北極海航路の重要性

今回北極圏のベーリング海峡回遊という、冷戦時代には考えられなかった航路を取るには理由があります。

今後ますます、影響力が増す北極海航路に対するプレゼンスです。

すでに中国が、北極海航路への調査船派遣を行いました。

中東経由のシーレーンが脅かされる状況で、北極海航路は代替航路として使えます。

図7 北極海航路
図7 北極海航路.jpg
引用wiki

現状では国土交通省が積極的に働きかけていますが、あまり関心が寄せられていません。
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(3)外交の一翼を体感して大きくなれよ!

2020年の実習幹部には、コロナ禍により辛い日程が続くことになります。

ただ諦めないでください!いま君たちが外交の一翼を担っているんです!

3.1 外交手段としての練習艦隊寄港

以前にも、練習艦隊関係の記事で
『軍艦は外交も戦争もできる便利な道具』
ということを書きました。

練習艦隊の寄港先には、外務省の外交政策が反映されています。

北極圏ベーリング海峡に日本国練習艦隊が派遣されることで、
「日本も北極圏航路に関心がありますよ〜!」
とプレゼンスを示すことができます。

外交の一端を担う現場を体験できる貴重な機会ですよ〜!

3.2 胸を張って帰ってこいよ〜!

実習幹部にとっては、つらい時期であることはとてもよくわかります。

ただしこの時期を超えれば、自信となって来ます。

図8 前期帰国行事
図8 前期帰国行事.jpg
引用URL:https://www.mod.go.jp/msdf/operation/training/enyo/2020f/img/023/11.jpg

胸を張って帰って来いよ〜!
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この記事へのコメント
睡眠圧縮機さま、コメントありがとうございます。
あ〜たしかに飛行要員や航空装備など、今後艦船勤務に関わることが少なくなる陸上要員の人数を考えると数が合いますね〜。
貴重な情報をありがとうございました。
Posted by 管理人 at 2020年08月30日 10:38
実習員減少の背景には、「航空を含む陸上配置の人員を下ろしているから」というのもあるようです。練艦隊もコスト削減ですかね……。
Posted by 睡眠圧縮機 at 2020年08月29日 22:47
モッ? さま、コメントありがとうございます。
遠洋航海には、情報収集の側面も結構あります。
港湾情報やら、海洋情報その他に電波情報やら・・・
「なぜか」練習艦かしまには、ESM器材が充実してたりします。
Posted by 管理人 at 2020年08月27日 09:08
練習艦という立ち位置は目立たないから、遠洋航海しながら情報収集しているんだろうね。
Posted by モッ? at 2020年08月26日 18:48
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