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海上自衛隊で勤務していると、海幕中央で考えられたことが実際の現場から乖離していることが結構あります。
何度もまあ聞くとドキッとする話が、これでもかと登場知ることがあります。
護衛艦で勤務する乗員から何度怒られたことでしょう、ドキッとするような話を何度も持って行ってすみません!
そんな、聞いたらドキッとして怒りだしそうな話が結構あります。
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(1)船乗りが聞いたたドキッとするようなセリフいっぱい!
Twitterにて、「男の子が言われてドキッとするセリフ」なんてものが存在していました。
なかなか面白そうなセリフがあったりしますが、ちょこっとネタを拝借してこんなのが実際に言われた話にも応用できそうです。
船乗りが言われてドキッとして怒りだす話は結構あります!
1.1 射撃・水雷向け「新しいものが増えました!」
射撃や水雷など、攻撃分野の人にとっていきなり聞くと嫌な話は、新しいものが増えました!でしょう。
図1 5インチ速射砲
引用URL:https://www.mod.go.jp/msdf/sf/whatsnew/images/y682.jpg
あたご型護衛艦から搭載が始まったMk45mod4 5インチ速射砲の配備が決まったときは、まあえらい目に遭いました。
ただでさえOTOメララ127mm速射砲があるのに、弾薬が共用できるとはいえMK45の導入です。
導入が射撃屋さんの要望とはいえ、部品管理も違うので偉い苦労となりました。
水雷装備では、97式魚雷の艦艇搭載が始まったも苦労話でいっぱいでした。
図2 97式魚雷
引用URL:http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/2000/photo/img/ap123025.jpg
最初はHS搭載用が先行して配備されていましたが、配備が始まった当時は73式魚雷(B)やらMK46mod5魚雷もあり、いろいろ管理が大変だったりします。
ヘリ用の魚雷は、水上艦用の3連装短魚雷発射管でも扱えるのが理想なんですが・・・
図3 3連装短魚雷発射管HOS-302
引用wiki
当時現用で使っていた、HOS-301及びHOS-302発射管では97式魚雷の運用ができませんでした。
たかなみ型護衛艦や、あたご型護衛艦といった新鋭艦でもHOS-302でした。
97式魚雷がすぐに水上艦用として使われなかった理由は、
「発射管に収まらないくらい長くなったから!」
97式魚雷製造が軌道に乗ってから、ようやく97式魚雷に対応できるHOS-303が開発され、ひゅうが型護衛艦(16DDH)から搭載されるようになっています。
(10年ほどHOS−303の開発計画は、放置状態だったそうです。)
射撃や水雷の人が聞いたら、ほんとにドキッとして怒りだす話です。
1.2 通信の人向け「・・・来ちゃった?(RRC-32無線機)」
通信に人にとっては、いきなり扱う無線機が増加するって言われるとドキッとするでしょう。
そんなことがほんとに起こったのが、立入検査隊用に大量調達されたRRC-32無線機です。
図4 RRC-32無線機
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/E3gS5PmUYAElIk8?format=jpg&name=medium
ちょうど立入検査隊の隊員が背中につけているのが、RRC-32無線機です。
似たような小型携帯無線機は、海上自衛隊にいくつかありましたが、
・「付属品も含めて数がそろう」
・「すぐに納入できる」
ということで、急遽RRC-32無線機の大量調達となりました。
急遽調達と大量配備となったので、
「どこに格納すればいいんじゃあ〜(怒)!」
と、通信科が一苦労することになります。
今でも通信関係の人間にとっては、RRC-32無線機はトラウマの器材といえます。
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1.3 機関科向け「エンジン2基とも故障!(LM2500)」
機関関係の人にとって、言われたらドキッとするセリフとしては
「機関故障!予備エンジンありません!」
でしょう。
この話は海上自衛隊で使用するLM2500エンジンに関して、ほんとに言われたことがあります。
当時、インド洋派遣と遠洋航海・リムパックが重なり多くの護衛艦が海外に出ていました。
図5 LM2500エンジン
引用wiki
オーバーホールで修理するLM2500ガスタービンエンジンも、なかなか確保が厳しい状況でした。
そんなときに限って、故障が連発してどんどん予備エンジンが少なくなっていきます。
残りの予備エンジンが1基とまでなったときにインド洋派遣部隊から、
「LM2500エンジン2基故障!!」
という凶報が飛びこんできました。
「予備エンジンありませ〜ん!!」と本当に叫ぶ事態になりました。
むらさめ型護衛艦の高速用エンジンとなっていたLM2500が、燃料の関係で2基同時に故障という不運でした。
結局、LM2500エンジン1基を送って交換して帰国までしのいでもらったということがあります。
なかなかスリリングな状況でした。
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(2)自衛隊はドキッとするセリフがいっぱい!
自衛隊での勤務は、ドキッとするセリフがいっぱいあります。
私も勤務中にドキッとするセリフを聞いたことがあります。
2.1 演習中「迫撃砲落下〜!!」
ある日、自隊警備訓練中の時に用事があり建物の外に出たとき、陸自の人が何か投げるのを見つけました。
図6 陸自投擲
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/EaNSyY8UMAA3L-y.jpg
なんだ?と思ったときに、
「(効果音)ヒュー〜〜〜〜!!」
(動画): https://www.youtube.com/watch?v=JsDZyKxSZWI
(警備隊)
「迫撃砲落下〜!伏せろぉ〜!」
いきなり演習用の擬砲煙筒(ぎほうえんとう)が近くに転がってきて、思いっきり伏せることになりました。
あれは、思い出してもかなりドキッとするセリフでした〜。
なかなか自衛隊は、ドキッとするセリフを聞くことが多い世界ですよ!
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防衛・軍事ランキング
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当時としては、FCS-3も含めてまとめて葬り去られる危険があったことを考えるとやむ負えない措置だったのかもしれません。
ESSM導入についても、ブロック?Uのアクティブ化に海自が乗り気でないことから結論が出るのは先になるでしょう。
実際に現在つかっている方の貴重な意見を聞けるため、サイサリス様には感謝しております。
これからもよろしくお願いいたします。
数十年後に「世界の艦船」に歴史物語で書かれる前に、知られざる歴史を知ってもらえたのは幸いです。
これからもよろしくお願いします。
大蔵省の目先の金理論ですかね・・・・・
ESSM化で余計な金がかかったとみるか、「あめ、なみ」のESSM化ができたので、能力向上・弾薬の更新・統一ができたとみるべきなのか、結論は出ないのでしょう。
A-SAMとして復活しそうですが、どうもシースキマー用には不適に思えるんですよね・・・
当時艦発隊の中でしか知られていない話でしたので、なかなか部隊側に説明が行き届いていない話でした。
FCS-3の仕様書を見ると、なんでこれXRIM-4にしなかったのか疑問に思い、開発担当者に聞いてみるとこれらの背景があったと生の声で聴けました。
海幕のSPY-1F導入する!の話の時はちょうど実験部にいて、1日で海幕へ反論用資料制作の手伝いをしたのでよく覚えています。
このような歴史背景も、ちゃんと記録に残して読み返せるようにすべきなのですがなかなかうまくいかないですね〜。
(当時の艦発隊司令は、記録に残して装備した部隊にも理解してもらえるよう冊子にして配布するよう指示を出していたのですが徹底されていなかったんですね)
(聞いても詳細は不明だったので)
AAM-4艦載型(XRIM-4)については、かなり完成度が高く使えるミサイルだったのですが、運用者側(特に射撃マーク)の迷走が原因でお蔵入りしてしまったところがあります。
中間の指令誘導方式はAAAM-4にも存在する仕様ですが、終末誘導のARHについて、味方誤射防止の自爆機能追加を要求されたのが響いています。
射撃特に大砲屋さんが、FCS-3の開発が進んださなかに「撃ちっぱなし機能」を嫌がり、「敵味方識別で最終的に味方と判明したとき自爆させる機能がないと安心して使えん!」とクレームが付きました。
XRIM-4側については、簡単に機能改修で対応できたのですがFCS-3及びATECS側で機能追加がなかなかうまくいかず、開発遅延の要因の一つになりました。
結局、大蔵省からコスト削減を要求されたときにFCS-3・ATECSを優先して一番完成していたXRIM-4を切り捨ててしまったのが要因です。
その後シースパローの老朽化更新の必要があるため、FCS-3搭載が必要なXRIM-4より慣れ親しんだシースパローの発展型ESSMを採用する判断が出たと聞いています。
ESSMだと、FCS-2でも機器の改修で発射が可能というのも影響しました。
当時はFCS-3自体が切り捨てられそうな状況だったので、何とか存続を願ってXRIM-4を犠牲にした状況です。
そのせいでGM5室長や技術開発官(誘導武器)が「海の人間はしばらくGM室には受け入れん!」とカンカンでした。
(けどSM-3ブロック2A開発で性懲りもなく出入りする羽目に・・・)
同期がSM-3ブロック2A開発室に行っており、XRIM-4の件で相当いびられたとこぼしていました。
あの頃は完全に海自の研究開発が迷走していた時期です。
そのため「FTDC(開発指導隊群)」が、「海上指導隊群(FTC)」と「開発指導隊群(FRDC)」に分離されたという結果になっています。
開発と運用の意思疎通が迷走した結果が、ESSM採用になってしまったといえます。
最初は、イージスに準拠した形でAN/SPG-62のシステムの一部を連接する計画がありました。
米側に相談すると、「SPY-1Fを買え!」の一点張りでロッキード社も全く応じてもらえませんでした。
レイセオンのICWIを搭載して、いざ「ひゅうが」建造だ!となったときに、急遽米国川がSPY-1F+SM2ERをセットでFCS-3より安い価格で売り込みしてきた経緯があります。
19DDの時は、危うくSPY-1Fになりかかった経緯もあります。
>機能付与により急遽ICWI励振器が必要になったときにタレス社だけ
>が親切丁寧に応じてくれたことがあります。
そうなんですか・・・・・
故障したときどうするの?って話を聞いた時には「ふざけんじゃねぇ!」としか思えない話でしたが・・・
最近は別口の情報も入ってきて、「あぁ、あれ欧州基準だったのね」と思えるようになりました。
タレスジャパンは、艦艇開発隊でちょうどFCS-3にイルミネーター機能付与により急遽ICWI励振器が必要になったときにタレス社だけが親切丁寧に応じてくれたことがあります。
その時の艦発隊司令が、定年後にタレスジャパンの海自担当部長に転職していろいろ売り込み幅が広がった結果でしょう。
その時、某部隊の装備性能試験で無線機を探していた時にちょうど「艦艇用ソフトウェア無線機NORC-50にそのまま繋げられるよ!」と売り込んできていましたね〜!
昔の隊司令に売り込まれると、なかなか断りづらいものでさらに性能と汎用性がかなり良かったのも調達の決め手になりました。