効果的な「見返り」は人それぞれ
金銭的報酬のような 外的報酬による
モチベーションの理論の代表は 期待理論です。
これは打算的で合理的な人間を仮定しており、
わかりやすく言えば、馬の鼻先にニンジンをぶら下げて
食べたら買ったら走ってみろという理論です。
期待理論を現代のようにな比較的完成させた形にまとめたのが
ブルーム 氏の『 仕事とモチベーション 』です。
言っていることの途中までは
ミクロ経済学の期待効用理論と同じです。
単純化すると「行為⇒1次の結果⇒2次の結果」
つまり「仕事⇒成果⇒報酬」
という関係を考え、期待効用が大きいほど行為(仕事)の
モチベーションが高まると考えたのです。
ブルーム氏は、500以上の選考実験・調査の結果を整合的に
説明する枠組みを考えましたが
自分自身では検証できていません。
検証しようとすると、効用の個人間比較のような
問題にぶち当たり検証を強行した他の研究者の実験でも
低い相関しか見られませんでした。
ブルーム氏の期待理論をモデルをベースに
さらに複雑なモデルを作ることも行われてきましたが、
実質的には、期待値には、期待理論が検証不能な
代物であることをカムフラージュしているだけです。
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