『富士山登山/富士登山』
ときいて何を思い浮かべますか。
登山を始めると、まず一度は話に出てきますね。
また、それを目標にして登山を始める方もかなり多いはず。
そこで、富士登山についていろいろとお話しようと思います。
今回は、富士山登山についての基礎知識について解説します。
もくじ
?@富士山はどんな山?
?A富士山の登山道
?B富士山の登山適期
?C富士山の登山スケジュール(所要時間)
?Dまとめ
標高3,776m、日本最高峰の山である富士山は、日本を代表する独立峰でもあります。
富士山は、2,300万年前〜500万年前に海底火山が噴火して以降、4回の大噴火を繰り返し、今日の形ができあがった成層火山です。
美しい円錐形を描いている富士山は、南側の山麓は、駿河湾にまで及び、海面から山頂まで傾斜面が連続する成層火山としては、世界有数の高さを誇ります。そして、裾野まで末広がりに伸びている姿は、美しさも日本一の山です。
また、2013年に世界文化遺産に登録されたのは、ご存じの方も多いはず。
ちなみに、富士山の山頂には郵便局があってハガキを出すことができます。 この郵便局は浅間大社・奥宮の社務所内にあり、住所は、
〒418-0011 静岡県富士宮市粟倉地先
富士山山頂は静岡県ということになります。
富士山の登山道は、一般的に4つあります。
吉田ルート、須走ルート、富士宮ルート、御殿場ルート
です。
吉田ルートは、富士スバルライン五合目を出発し、六合目で吉田口登山道と合流します。山梨県側の富士山の北側から山頂を目指すルートです。
特徴としては、
・登山道と下山道が別になっている
・登りの登山道に山小屋が多い。逆に下山道には山小屋がほとんどない
・東京方面からアクセスしやすく富士山に登る登山客の半数以上が利用するので、トップシーズンは激混み!
須走ルートは、須走口五合目を出発し、静岡県側(小山町内)の富士山東側から山頂を目指すルートです。
特徴としては、
・標高の高い位置まで樹林帯が広がっており、登山中の日差しから守られる
・樹林帯を抜けると、どこからでもご来光や影富士が見られる
・火山砂利の下山道を一直線に下る「砂走り」がある
・本八合目で吉田ルートと合流するまでは、比較的登山客は少ない
・樹林帯では見通しが効かないため、夜間や濃霧時は道に迷わないように注意する必要があり、全くの初心者だけの登山はすすめられない
御殿場ルートは、御殿場口新五合目を出発し、静岡県側(御殿場市)の富士山南東側から山頂を目指すルートです。
特徴としては、
・4ルート中、最も登山者が少ないため、静かな登山が楽しめる
・出発点の標高が低く、距離が長いため健脚向き
・火山砂利を下る大砂走りの下山がダイナミック
・他ルートに比べて山小屋が少ないので、状況判断のできる登山経験者向き(トイレや休憩場所が少なく、緊急時に対応できる施設がない)
富士宮ルートは、富士宮口五合目を出発し、静岡県側(富士宮市内)の富士山南側から山頂を目指すルートです。
特徴としては、
・4つの登山ルートのうち、最も標高の高い位置から出発するため、山頂までの距離が短い
・距離が短い分、コースタイムも短く設定できるため、健脚な方なら日中の日帰りも可能。
・吉田ルートに次ぐ人気ルート
・全体的に傾斜が急で、やや岩場が多い
・登山道と下山道が同じで、ルートを間違えにくい反面、混雑時は譲り合って登山することが必要
山梨県側の吉田ルートは、毎年7月1日が開山日となっています。
閉山は9月中旬です。これ以降は6合目以上の山小屋の営業が終了となりますので、登山リスクが高くなります。
静岡県側の3ルートは、7月10日前後が開山日となります。閉山は山梨県側と同じです。
◆吉田ルート
通行料:2000円
協力金:1000円(任意)
・時間規制:午後4時〜翌日午前3時の時間帯に登下山道は閉鎖
・入山者数規制:登山者が一日当たり4,000人を超える場合も登下山道は閉鎖
◆須走、御殿場、富士宮ルート
協力金:1000円(任意)
・午後4時以降、現地で山小屋宿泊予約の確認を実施
・静岡県側の3ルートから登山を計画されている方は、登山前のWebシステムへの登録(DXを活用した入山管理に向けた社会実験)
◎実はご利益の高い年があります!
富士登山自体が、ご利益のある登山なのですが、富士山は紀元前301年の庚申(かのえさる)の年に姿を現したとされ、富士山の誕生年とする伝説があり、60年に一度の庚申の年を 「御縁年」 と呼び、最もご利益が授かれる年とされています。
直近の御縁年は西暦2040年ですが、その他の申年も「小縁年」といい、この年の登山もほかの年よりもご利益が高いとされています。
※個人差や天候、混雑状況によって左右されます。あくまでも参考値としてとらえてください。
7から8合目あたりの山小屋で一泊して、山頂でご来光を拝観する登山
一番人気の吉田ルートのスケジュールは、
12:00~13:00 5合目登山口スタート
15:00~16:00 山小屋到着
17:00~18:00 夕食
21:00 消灯
25:00(早朝1:00) 起床
26:00(早朝2:00) 登山再開
28:00(早朝4:00) 山頂到着
28:30(早朝4:30) ご来光
29:00(早朝5:00) 日本最高点とお鉢巡りへ
30:00(早朝6:00)日本最高点到着
31:00(朝7:00) 下山開始
34:00(午前10:00) 5合目登山口着
富士宮ルートなら最短距離のため可能です。
8:00 5合目登山口スタート
12:00 浅間神社着
13:00 日本最高点着
14:00 下山開始
17:00 5合目登山口着
以前は、推奨されないものの夜間でピストンする登山者はいました
2024年からは厳しく制限されるでしょう。
仮眠後
21:00 5合目登山口
26:00 浅間神社着
28:30(早朝4:30) ご来光
29:00(早朝5:00) 日本最高点とお鉢巡りへ
30:00(早朝6:00)日本最高点到着
31:00(朝7:00) 下山開始
34:00(午前10:00) 5合目登山口着
最後までお読みいただきありがとうございます。
今回は富士登山の基礎的な内容でした。
別記事では、必要装備や快適に楽しむ方法などを解説しています。
そちらも参考にしてみてください。