まずはあるリャンシャンテンの手牌を見てもらいます。
この手牌からはメンタンピンドラやメンタンピン三色といった手役が見えます。
プロの方でもこんな感じのリャンシャンテンに受ける人が結構な割合で存在します。
こんな形の手牌で持っていると、3pや3s、8sを引いてアンコになったり、
ポンやチーのできる形で、一見、攻めるのに良い形だと思っている方も多いかもしれません。
ですが、こんな形で持っている必要がないケースが何割か存在します。
1つの例はシュンツ場の傾向が強い時です。
シュンツができやすい場であればトイツ→アンコになるケースはかなり少なくなり、
上の手牌であれば3pや3sといった余剰牌(余っている牌、遊び牌とも言う)は
持たなくていいと言えます。
もう1つの例は、前回や前々回で言った、不調の時です。
不調時には自分のテンパイ打牌で放銃したり、イーシャンテンから押した牌で放銃したりと
何かと放銃する確率が上がっている状態で、普段よりも放銃に気をつけなくてはいけない時です。
こんな時に余剰牌を残しているのは自分から「振込みます」と言っているようなものです。
こういうケースでも3pや3sのような牌は残さずに早めに切っておくのです。
その余剰牌を切っておいた場所に安全牌候補を残しておき、将来、他家から入るであろうリーチに備えておくのです。
上の手牌から3pや3sを切っておくとこんな形
34m34678p3488s西北 ドラ2m
このようにあらかじめ余剰牌を切っておいたこんな形にすることを「スリムにする」とか「スリムに構える」と言います。
3pや3sといった余剰牌を切った分、2枚の安全牌を抱えられて不意のリーチや鳴き仕掛けなどが入っても二巡はやり過ごすことが可能です。
MリーガーでもS崎(なんとかナイツ)さんがこれを使っているのを見かけます。
他家から鳴き仕掛けが入ってテンパイを目指すのに切るには厳しい牌が残っている時とか、
他家が好調で苦しい展開が続いている時、攻めるにはスピードで遅れている時などにあらかじめ複数枚の安全牌を抱えておき、近い将来の相手の攻めに対して受け流そうとするのが目的になります。
今回のまとめ
・シュンツ場の傾向が強い時は余剰牌を持たずリャンメン(両面)固定でスリムに構える
・自分が不調だと感じた時、他家のスピードに乗り遅れている時、他家からの鳴き仕掛けで追い込まれた時にもスリムに構える
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