今回もＭリーグの一局だけを掘り下げていきます。

今日の主役は伊達　朱里紗プロです。

まずは動画からご覧ください。（動画８：０１、対局は１：４３〜スキップして見てください）

https://youtu.be/lYluQOnlnF4?si=_vwI0iphtliFP0YO








２０２４年５月２日　　第１試合　　セミファイナル１９戦目（全２０戦）

南２局　１本場　　ドラ

東家　　小林　剛　　　３９０００

南家　　伊達　朱里紗　３０４００

西家　　鈴木　たろう　 １４４００

北家　　岡田　紗佳　　１６２００

（敬称略）

トップ目・小林さんと二着目・伊達さんとの点差は８６００。

伊達さんの５２００直撃や１６００−３２００ツモで入れ替わります。

また、三着目・岡田さんとラス目・たろうさんは２０００ロンや４００−７００ツモで着順が変わります。





最初に親・小林さんの手は

ドラ 小林手牌

トイツの赤とドラ受け入れのある３シャンテン。

ポンできれば・赤・ドラ５８００が見えるので二着目を引き離す加点が欲しい。

ツモ 打








次に南家・伊達さんの手は

ドラ 伊達手牌

赤１のメンツ手３シャンテン。

ポイント差でデカトップが必要な伊達さんはタンヤオにして高打点が欲しい。

ツモ 打











続いて西家・たろうさんの手は

ドラ たろう手牌

赤もドラもないメンツ手４シャンテン。

たろうさんもラス目から脱出して三着目と点差をつけたいので高打点が欲しい。

ツモ 打










最後に北家・岡田さんの手は

ドラ 岡田手牌

ドラ１のメンツ手３シャンテン。

あまり手役は見えないものの、１２３三色や７８９三色は少しあるかもしれません。

岡田さんもラス目と近い三着目なので高打点をアガりたい。

この手では高くならなそうなのでかわし手になるピンフ狙いなどで進めたい。

ツモ 打








次巡、伊達さんは

ドラ 伊達手牌

一応５ブロックになった２シャンテン。








同巡、たろうさんは

ドラ たろう手牌

２メンツ完成の３シャンテン。








また同巡、岡田さんは

ドラ 岡田手牌

打して７８９三色や純チャン狙いか？











次巡、小林さんは

ドラ 小林手牌

ポンできる２シャンテン。









同巡、伊達さんは

ドラ 伊達手牌

ピンフになりそうな２シャンテン。






また同巡、たろうさんは

ドラ たろう手牌

雀頭もできた２シャンテン。








更に同巡、岡田さんは

ドラ 岡田手牌

２メンツ完成の２シャンテン。










次巡、伊達さんは

ドラ 伊達手牌

受け入れの１シャンテン。

伊達さんは ツモ 打 、このを小林さんがポンして打。


ポン ドラ 小林手牌










同巡、たろうさんは

ドラ たろう手牌

受け入れの１シャンテン。











次巡、岡田さんは

ドラ 岡田手牌

受け入れの１シャンテン。














次巡、伊達さんは

打 ドラ 伊達手牌

タンヤオになる打して受け入れの１シャンテン。

４５６三色とを引くと３４５三色変化もあります。







同巡、たろうさんは

ドラ たろう手牌

役なしシャンポン待ちダマテン。









２巡後、たろうさんは

ドラ たろう手牌

ツモ 打 リーチ 、シャンポン待ち。



たろう捨牌

リーチ宣言牌が目立っている捨牌。




このリーチに岡田さんは ツモ 打 。


小林さんは ツモ ツモ切り 。


伊達さんは ツモ 打 。

ドラ 伊達手牌

ここにを引けば３４５三色テンパイ、を引けば４５６三色完成。












２巡後、伊達さんは

打 リーチ ドラ 伊達手牌

高目で３４５三色になるテンパイから打リーチ、待ち。

待ちは山に１枚ずつ計２枚。



伊達捨牌

通ってないスジが多く、どんな手か想像しづらいものの、最初から端と字牌が切られてタンヤオ（トイツ落とし）、最後のが不明ながら打点が欲しい伊達さんが三色狙いならからの打なら４５６三色なので４５６のどこかが当たりの可能性が高い。











次巡、小林さんは

ポン ドラ 小林手牌

現物０の小林さんは時間を使って打。

たろうさんにが通っているので中スジ切り。














次巡、小林さんは ツモ 打 。

通ったばかりの打。






同巡、たろうさんは ツモ ツモ切り 。

これが伊達さんへの放銃に。

リーチロン ドラ 裏ドラ 伊達手牌

リーチ・タンヤオ・ピンフ・赤の満貫一本場、８３００点。（リーチ棒＋１０００）



トップ争いは小林さんと伊達さんの二人にほぼ絞られますが、オーラスはたろうさん１０００オールツモ×２など３本場まで粘りを見せ、最後は満貫ツモって三着の岡田さんが〆。



小林　　＋５６．１

伊達　　＋１１．８

岡田　　−１７．５

たろう　 −５０．４



もしリーチ宣言牌がではなくであれば３４５三色の跳満をアガっていたわけですが、放銃の可能性がそこそこ高いという判断のようです。

こういう選択をしそうなＭリーガーは松ヶ瀬さんや多井さんかもしれません。

伊達さんの打ち筋が垣間見える一局でした。



今回のまとめ

・５切りリーチの多くは１−４、６−９とスジひっかけ

?@２３５から打５

から打、待ち

?A５７８から打５

から打、待ち


?B１３５から打５

から打、カン待ち


?C５７９から打５

から打、カン待ち


?Bと?Cはリャンカン形がテンパイまで残った場合のみ宣言牌になる。（?@、?Aも同様）　

宣言牌５にならなくても５切りは?@〜?Cの割合が多い。（残りは、から切りなど）


・三色が２つ見える時はギリギリまで追う

伊達さんが１シャンテンになった後、 ツモ した場面。

ドラ 伊達手牌

もしここにを引くと

ドラ 例１


を引くと

例２


を引いた時は

例３

例４

例３か例４の３４５三色か４５６三色の両方を選べるがは場に０、は場に１枚切れなのでどちらかというと枚数で３４５を選びたい。

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