「キャロル」(原題:Carol)といえば、思い出すのはクリスマス。
ケイト・ブランシェット )からきています。
そしてもうひとりのキャストは、テレーズ・ベリベット( ルーニー・マーラ )。
ともに演技派女優の共演となったこの映画は、クリスマスプレゼントでにぎわう百貨店での出会いが発端。不思議な縁に導かれるように二人は愛を深めていきます…。
あらすじ・メインキャラクター
キャロルは豪華なファーコートに身を包んだ中年女性。クリスマスプレゼントを求めてやってきた百貨店で、店員のテレーズに応対してもらいます。
若くて可愛いテレーズですが、どこか垢ぬけのしない彼女。
店員の立場を忘れ、キャロルの洗練された装いや品の良い身のこなしが気になって仕方ありません。
時代背景は1950年代。当時の ニューヨーク百貨店 の様子やレトロファッションも見どころのひとつ。
?同年代のファッション⇒ 「ブルックリン」
さて、店員と顧客のまま終わるはずだった二人の女性。が、ふとしたきっかけで付き合い始めることに…。
あらすじ・見どころ
(引用:
https://www.facebook.com/carolmovie/ )
◇気持ちを高ぶらせるテレーズ
二人をその後も結び付けたきっかけは、陳列ケースに置き忘れたキャロルの手袋。
忘れ物係に届ければ済んだはずなのに、なぜか迷うテレーズ。配達依頼品を受けた伝票に、キャロルの住所があるのをテレーズは知っていました。
なぜか気持ちの高ぶりを感じながら、テレーズはキャロル宛に手袋を送り届けたのです。
◇初対面の食事に誘われる…
間もなく、キャロルから返事がきます。
今回のお礼に、テレーズを食事に誘いたいと言ってきました。
もちろん初対面。しかし、二人は売場で出会った時の視線を思い出しながら、お互いのことを語り始めるのです。
キャロルが打ち明けたのは、うまく行かない夫とのことや、子どもを巡る親権問題など。
◇二人の満たされない気持ちは?
一方のテレーズも、付き合っている恋人はいるが、どうもしっくりいっていないことを話します。
満たされないそれぞれの境遇を話しながら、どこか惹かれ合う二人。
見どころは、二人のセリフは少なくても視線や表情でそれが語られるところです。
そして、二人は示し合わせたかのように、気分転換のため旅行に出ることに。
クライマックスからエンディングへ
(最後のネタバレなし)開放されたかのように旅を楽しむ二人。しかし、二人のただならぬ関係は期せずして、キャロルの夫ハージ、そしてテレーズの恋人リチャードに気付かれることに。
夫と離婚協議中だったキャロルは、子どもの親権を放棄せざるを得ない状況に追い込まれます。
また、キャロルの過去が暴かれ自暴自棄になり、キャロルは思わずテレーズに八つ当たり。
キャロルの電話にテレーズが泣き崩れていくシーンは、きっと女優ルーニー・マーラの凄さを確認することになるでしょう。
感想とおすすめ度
二人は、同性愛です。
しかしこの映画は、1950年代でありながらも、二人の関係が特殊なものだと思わせていません。
ふとしたきっかけで付き合いはじめ、その後お互いに求めあったり避け合ったりする、上質な恋愛映画として見ると面白いのではないでしょうか。
余韻の残るラストシーンは最高!ぜひ、ご覧になって下さい。
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