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2020年03月06日

面接質問で、「好きな映画は?」と尋ねてくる業種や企業の特徴は?

ワンスアポンアタイムインハリウッド16.jpg


面接質問は多種多様ですが、業種や企業によって 特徴や傾向があるのは当然ですよね。

なぜなら、自社にマッチする人材かどうかを引っ張り出すための質問なので、ありきたりの質問ばかりではなかなか個性を引き出すことができません。

そんな中、結構使われることが多いのが 「映画ネタ」

聞き方として最もストレートなのが、 「最近見た映画で、好きな映画は何ですか?」 というもの。

そして、この「映画ネタ」質問を多用する業種、企業にはある特徴があったのです。

今回は、具体的な映画事例として 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』 を使って解説していきましょう。(画像引用: https://www.facebook.com/OnceInHollywood/)

■映画ネタで質問をするのは、消費者に近い業種


「好きな映画は?」 という質問の意図は、ひと言でいうと 「マーケティング・センス」を見るためです。

言い換えれば、世の中の動きにどれだけ アンテナを張っているかを試すのに、映画は格好の質問なのです。

その意味で、特に 消費財(サービス)を扱う企業は世の中の動きに敏感な人を求めており、たとえば「世間知らずの堅物」はハッキリ言って必要としません。

消費財を扱う業種とは、たとえば 流通業、消費財メーカー、アパレル、サービス業などです。

1.世間の動きに敏感な、企業人の頭の中

これらの業種や業界で働く人たちの頭の中は、 「今、何が売れている?」 「これから、何が流行るの?」 「どんなサービスが求められているの?」でいっぱいです。

そんな企業での面接質問で「好きな映画は?」と尋ねた時、「映画はあまり見ません。」と無関心に答えられたらがっかり。

代わりに、音楽は?よく出かける街は?コンサートは?と尋ねてくれればいいのですが、もっとも 象徴的な映画で関心度合いをチェックしてしまいがちです。

つまり、よりポピュラーな映画を「世間の動き」に鈍感か敏感かを見極める試験紙にしているところがあるのです。

2.「ワンアポ」を例に、応対例とポイント

ワンスアポンアタイムインハリウッド15.jpg


面接官: 「最近見た映画で、好きな映画は?」

志望者:「ハイッ!私が好きな映画は、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』です。

ストーリーの面白さもありますが、私自身、背景となる1960年代、70年代の 流行やファッションに興味があり、その意味で当時の街の雰囲気や衣装が大変新鮮で楽しめる映画でした。」

好きな理由は、いろいろあると思います。

しかし、ポイント的には、志望企業を意識し「ファッション」をキーワードにしています。

たとえば、狙う企業が アパレル ファッション商材を扱う業種、 マーケティング系、マスコミ系にはピントの合った応答例になること間違いありません。

時代、時代を反映した映画、あるいは登場した影響力のある女優のファッションがヒントになって、流行の口火を切ることはよくあることです。

3.消費財関連業種でなくても、聞かれる理由

では、消費財関連だけでなく、一般的に硬派と言われる 金融や機械系メーカーはどうでしょうか?

ひとつ頭に入れておいて欲しいのは、企業は従来の業種・業態の枠を取っ払った企業活動にシフトする傾向が年々強くなっているということ。

また、そうしなければ企業の将来はないとさえ思っているのです。

特に、採用という仕事は 10年後の活躍を期待した人材なので、何が企業活動の主流になっているか未知数です。

ということは、型にはめた現時点の企業の価値観で採用するより、 いろいろな可能性を持った人材を採用しておこうと考えて当然なのです。

金融業が「好きな映画は?」と尋ねたり、工業資材メーカーが「ファッションに興味はありますか?」と尋ねて「マーケティング発想」を試してきてもおかしくない時代なのです。

■映画ネタの質問と、志望職種の関係


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見方を変えて、「映画ネタ」質問は 志望職種と関係があるのでしょうか?

結論から言うと、志望職種と大いに関係性が十分あります。

どんな企業にもなくてはならない 「営業職」「企画系職種」は、特に多様性を求め、面接質問も 「感性」 「マーケティングセンス(市場目線)」を試す質問をしがちです。

1.営業職に求められる感性とは

営業職は、販売する商品(サービス)が何であれ、作ったモノ(仕入れたモノ)を売るというマーケティング活動の最終段階を受け持つ仕事です。

この時の営業活動は、自社製品の商品知識さえあれば売れるというものではありません。

俗に言われる「自分を売り込め」という理屈の中に、「世間知らずの堅物」はさすが受け入れられません。

趣味の話に同調したり、 世間話で盛り上がる側面を持ちながら営業活動をするのが一般的です。

流通系の販売職でも、まったく同じことが言えます。

2.顧客との会話のキッカケづくり

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顧客から、「今、公開中の映画〇〇は面白いらしいね?」と雑談を投げられ、「私、映画はあまり見ないんです。」と言ってしまったら元も子もないですよね。

「早速、昨日休みの時に観てきましたが、スゴイ映画ですね!」あるいは、
「らしいですね!見たいと思うのですが、私はまだ見られていません。 △△様は映画はお好きなんですか?

と、言い返せた方が、会話が盛り上がるのは決まっています。

小売業の販売にせよ、建設資材の営業にせよ、企業が採用の面接質問で、就職とあまり関係なさそうな「映画は?」と質問する意味はそこにあるのです。

まとめ〜「映画」質問への準備〜


あくまで映画は趣味のひとつなので、「好きな映画は?」というひとつの質問のためにいくつも映画を見ておく必要はまったくありません。

(履歴書やエントリーシートの「趣味欄」に、「映画鑑賞」と書いたら別ですが)

 ⇒ 参考記事: 「履歴書やESの趣味欄、「映画鑑賞」と書いたら絶対準備しておきたいこと!」

しかし、志望業種が、述べて来たような業界や業種の場合は、しっかりした応対方法を練っておきたいものです。

 ⇒ 参考記事: 「面接質問でよくある「映画ネタ」、急に聞かれてウロたえないためにー」

マスコミ、広告業界などはさらに深い対策が必要となります。今後、さらに深堀して解説していきたいと思います。

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