糖尿病と診断されてから、およそ3年が過ぎていた。
3年ほど前、ある日テレビをみていたら、
「次の6項目のうち当てはまるものはいくつありますか?」
という設問があった。
なにしろ3年前に一瞬見ただけのものなので、細かい項目は覚えていないのだが、
その時私は6項目すべてが当てはまった。
テレビでは「3問以上当てはまる場合は境界型糖尿病のおそれがあるので、病院へ」
との案内があった。
一緒に見ていた娘が、
「病院へいった方がいいよ」と言ってくれたのだが、
そのまま忘れていた。
数週間後だったと思うのだが、
たまたま風邪をひいて熱が出たので、
かかりつけの内科に行った。
ふとテレビのことを思い出し、
ドクターに糖尿病の検査をしてほしい、と頼んだ。
しかし、ドクターは
「え、必要ないでしょ。まさかロカボさんは糖尿じゃないわよ」
との返答。(ちなみにドクターは女医さん。)
「ええ、私もそう思うんですけどね・・・。
でも気になるので、血液検査お願いしたいんです。」
と頼むと、検査代かかるわよ?と言われたので一瞬ひるんだが、
何かの予感があったのだろうか、
それでもいいからと押し切って検査していただいた。
結果はクロ。
HbA1cが6.0。
境界型どころか、立派な糖尿病だったというわけだ。
その診断結果を聞いたときは、正直、落ち込んだ。
ドクターは
「主食さえ食べなければ、薬を飲まなくてもいいかもしれないかもしれないけど」
と言ったのだが、
私はその言葉を受け入れる余裕がなかった。
「えー、絶対嫌です!
主食を食べられないなんて、そんなの食事じゃないし」
考えても見てほしい。
ごはん、パン、麺を食べられない生活。
それをすんなり受け入れることができる人が、どれほど居るのだろう。
しかも私は、人一倍炭水化物が大好き。
ある意味、肉や魚が食べられなくても、炭水化物さえあれば我慢できるタイプである。
逆に、どんなにおかずでお腹いっぱいになっても、最後は炭水化物で締めないと、
満足できないのだ。
というわけで、先生の「主食を抜く」という提案をはねつけてしまった。
ドクターも、無理強いはせず、
ではとりあえず薬物療法をやってみましょう、ということになった。
まずはグラクティブ錠25mgを1日1錠。
こうして私の糖尿病ライフが始まった。
たらればになってしまうが、
もしこの時、せめて1日2食だけでも主食を抜いていたら、
もしかしたら今でも「ゆる糖質制限」で過ごせていたのだろうか。
たまには付け合わせのポテトサラダ位は食べれたのだろうか。
もちろん、誰にもわからないのだが。
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