初めて彩色に胡粉(ごふん/日本がなどに用いられる貝殻を砕いた粉)を使用、塗料の中に混ぜ込むことによって歴史を経て荒れた塑像表面の質感を表現。像によっては造像当時の彩色が残されており、高さ18センチに満たない小さなサイズの中で、甲冑や衣の繧繝(うんげん)華紋様を実物に忠実に、丁寧に再現する。
製品のモデルとなったのは
我が国に現存する最古にして最大の十二神将像。仏像彫刻が花開いた天平時代に製作されたと考えられるもの。1854(安政元)年、地震によってそのうちの一体が破壊されたが、1931(昭和六)年に補われた(波夷羅大将)。
誇張を控えた自然体でありながらも十分に力強さを伝える造型で、随所に残る彩色から極彩色に彩られていたことが窺える。それぞれにポーズや意匠が凝らされ、各像の個性を存分に発揮しながらも、群像として美しくまとめあげられている。
十二神将とは
薬師如来の眷属である十二人の薬叉(やしゃ)大将。それぞれが七千の部下を率い、総勢八万四千の軍隊で悪鬼による妨害から、苦行を重ねる薬師如来を護る。
十二神将と十二支を結び付ける信仰は日本では平安時代以降に発達したため、この群像には十二支の彫刻は入っていない。
一同に会する、天平の守護神たち 十二神将 じゅうにしんしょう
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