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ベジママキッチン
「ベジママキッチン」は北海道野菜を全国へ流通させるために、全道各地の協力農家さんと産地直送に精通している提携企業応援のもと、独自の野菜セットをご用意し、全国の皆様のもとへお野菜を届けるお店です。 個人の利用者様もお店の方もお気軽にお問い合わせください!
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posted by fanblog

2022年07月15日

ここ最近のお問い合わせについて

こんにちは、ベジママキッチン です!

日にちが空いてしまいましたが、お陰様で徐々にリピーター様にも恵まれ、忙しい毎日を送らせて頂いてます

3月にオープンした当ショップですがオープンより3ヶ月が経ちました。

いろんな失敗や試行錯誤をしながら、日々皆様に支えていただき感謝してます。
本当にありがとうございます!!

夏にはキャンペーンの抽選や、楽しい企画も予定していますので一緒に盛り上がっていただけたらと思っています?


さて、表題の「ここ最近のお問い合わせについて」ですが、SNSを通したくさんの方にご覧いただける機会が増えてお問い合わせも毎日のように頂いております。
ありがたいことです

野菜の販売時期や量、ギフトの相談も多いですが、最近の食に対する傾向なのでしょうか、野菜の栽培法や農薬の有無についてもお問い合わせ頂いてます!

店の責任者として当たり前ですが、包み隠さず取り扱いの野菜については説明させて頂いてますが、問い合わせが多いのでまた、こちらでも詳しく載せていこうと思います。
(日頃のメッセージのやり取りだけでは語りきれないことも多いので)

まず、当店で扱っている野菜についてですが慣行栽培、有機栽培、特別栽培全ての栽培法の野菜を取り扱っています。
野菜により、農家さんにより様々なので多品種扱っているため「この野菜は・・・」とひとつひとつの説明は省かせていただきます。

よくご質問いただく「無農薬野菜ですか?」についてですが、無農薬野菜です!という表現は原則禁止のため「栽培期間中農薬不使用の野菜もありますし、そうでない野菜もあります。農薬を使用していない野菜のみの詰め合わせは対応しておりません」という回答になります。

買う側からしたら、ややこしいですよね。
ただ、売る側の立場としては正しい情報をお伝えしなければいけないですし、お店のスタンスを知っておいていただきたいと思ってます。
当店に限らず、選ぶのはお客様の自由なので、お店の姿勢を知って選んでいただけたら嬉しいなと思っています


3つの栽培法についての詳しい説明はブログの別記事で書いてるのでそちらを読んでいただけたらと思いますが、なぜベジママキッチン が無農薬や有機にこだわらず、野菜の販売をしているかをお伝えしたいなと思います。


2つ理由があります。

1.日本の農業を理解し、多面的に支援していくため
日本の農業は世界的に見ても特殊であり、規模、気候、栽培する農産物の種類など海外とは大いに異なります。
よく挙げられる例として「海外は有機栽培が主流」「日本は農薬を使い過ぎている」といった消費者さんからのご意見もありますが、そもそも海外の農業事情と日本の農業事情は大いに異なるので比べることって意味あるのかな?と思ってます。

まずは、海外(アメリカやヨーロッパ)では有機栽培が主流というのを紐解いていきましょう。

アメリカやヨーロッパでは土地の規模も日本と全く比べ物にならない範囲で、酪農や畜産の規模がとても大きく、そこから出る糞尿を有機肥料にして農業に生かしています。
しかも、これをひとつの農場で行う複合経営が主流です。

つまり、同じエリアの農場で酪農、畜産、農業を行える循環型農業が実現するため、低コストで運営できるという良いシステムになっています。

一方日本では、北海道こそ大規模で酪農畜産、農業と循環型で行えることもありますが、そもそも土地の規模が日本全体では狭いので、集約型農業といって狭い範囲でたくさんの農作物を作らなければいけないのが日本の農業です。

今でこそ循環型農業も少しづつ範囲を広げ、有機栽培も増えてきていますが、海外と違って複合経営が難しい日本は有機肥料を手に入れるためにも運搬のコストがかかり、運搬するということは車が走るので二酸化炭素量など環境的に問題視されている物も増えます。

このように環境に優しい=有機栽培というのが日本ではなかなか難しく、今現在たくさんの研究や議論がなされている段階です。


「日本は農薬を使い過ぎている」ということについても話は繋がりますが、これも事情の違う海外の農業と比べたところで意味はないと思っています。
そもそも農薬があまり必要ない小麦が主流の海外、気候をみても虫が発生しにくく乾燥してるので病気にもなりにくい。そういった農作物も循環型農業で大量生産してるので低コストで、農薬があまり使用されていないものが出回ります。

一方日本は、虫被害が多い稲作や果樹栽培が中心、気候も温暖で高湿であることから虫もたくさん、病気も発生しやすいというのが日本の農業です。

農薬についての安全性は別の記事に書いたので省きますが、化学農薬や化学肥料のサポート無しには今の日本の生産量を守ることは不可能です。
現在は慣行栽培が9割以上で、仮に有機栽培や無農薬栽培が半数を占めたとしても農作物によりますが、ほぼ収穫が見込めないものも出てきます。

収穫が少ないということは農作物の価格が高騰、海外から輸入が増えるということです。

玉ねぎの収穫が激減したことで、最近は玉ねぎ高くて買えない!!なんて声も聞きますが、有機や無農薬に切り替えていったときにそういったことが当たり前になります。
農家さんもボランティアではないので、生産に対して見返りをもらうべきです。

また、有機、無農薬や減農薬といった栽培には、除草剤を使わないために雑草や病気対策としてマルチというビニールが畑に引かれたりします。
これを生産するにもコストがかかり、CO2の排出があるため一概にどちらが良いと結論づけるのは難しいのです。

そういった日本の特殊事情を考えると有機栽培や無農薬だけを応援することが日本の未来に繋がるという単純な話ではないため、今の農業事情も踏まえてベジママキッチン としての在り方を決めています。


2.科学的な根拠に基づき安全性を維持しているため
これについても別記事で書いてるので、補足として書きますが、日本の農薬登録規定や使用規定、農薬取締法など農薬を使用するにあたってのルールはかなり細かく厳しいものです。

また、化学農薬や化学肥料は高価なため、農家さんが気軽に使えるものではありません。

それでも使うのは、生産量を守るためであり、農薬や化学肥料を使用する慣行栽培が日本の食を支えてくれているのは紛れもない事実です。
そこでの生産量の安定があるからこそ、有機栽培や特別栽培を行い、研究やより良い農業を目指す時間が取れているのです。


それでも無農薬や減農薬で農作物を作ろうと多くの農家さんが努力しているのは、消費者である私たちの声や、環境に対しての配慮があるからです。


農薬の使用の有無についてご質問が多いのは、それだけ皆さん心配であり、気になる部分なのだと思います。八百屋として、食品衛生を学んだ者として回答します。

結論は「そんなに気にしなくて大丈夫」です。笑

というのも、大事なのは「量」なんですよね。

農薬に対する安全性は毎年検証されていて、私たちが実際に摂取している量は体に影響があるかもしれない量の 100分の1以下 というのが結論づけられています。
(残留農薬は体内蓄積しないため、測定不可も含まれてます)
(昭和初期の時代に質の悪い農薬がまだ開発されてた頃は、脂溶性農薬が体内蓄積すると報告があったのは事実ですが、そういった物は全て製造中止となり、水溶性農薬の開発、脂溶性でも虫にしか作用しない濃度の農薬などが開発されています)



なので、残留農薬が体に影響を及ぼす量ではない、というのが科学的に結論づけられてるため、それ以上でもそれ以下でもないのです。

ちなみに、有機栽培でも慣行栽培でも減農薬栽培でも皮をむけば、残留農薬は測定不可になり同じ水準になります。
皮をむけない葉野菜や果菜類でもしっかり洗えば薬は落ちるので心配ありません。
落ちるというか、そもそも残留測定値が低過ぎて計算できるレベルではありませんが、表現としてはそうなります。

農薬が怖いからオーガニック野菜を選んでますってお話も聞きますが、オーガニックって有機栽培なのでJAS
規格の農薬は使用OKなので無農薬じゃないです。
オーガニックという言葉だけが一人歩きして、農薬や添加物についてもごちゃごちゃになってる方も多いです。

そもそも影響しない量しか食べてないですが、どうしても気になるなら無農薬野菜を選ぶ、きちんとデトックスできるような体づくりする、こういったことが必要になってくるのかなと思います。
無理しなくても自然代謝で排出されるレベルの微量ではありますが。。。
(無農薬はまた別のデメリットも出てきますが今回は説明しないでおきます)


野菜のこと、農薬のこと、心配であれば農業に関わる人間にきちんと聞くべきです。
少なくとも私はお金をかけて勉強した知識は無駄にならないと思ってるので、知ってる範囲で皆さんに今後も伝えていきます。
不安があれば、どんどん聞いてもらって大丈夫です!


個人的な見解としては、人に対する農薬の安全性は科学的に保証されているけど、人と土壌は違うから
研究する中で環境に対しては配慮していきましょう。というのが現状かなと思います。

こういった、農業の実態、食の安全面を考えてベジママキッチン は野菜を販売しています。
数字として計算はしてないのでおおよそですが、ベジママキッチン の取引農家さんの生産事情としては慣行栽培2割、特別栽培(無農薬、減農薬)7割、有機栽培1割くらいの割合かなと思います。

無農薬や減農薬、有機野菜を取り扱っているにも関わらず、セールスポイントにしていないのは、全ての栽培法にリスペクトがあるし、安全と美味しさを確保して自信を持って販売しているからです。


この説明を聞いて、ここまで背景やコンセプト、ルールがしっかりしてるなら野菜を沢山食べたい!と思ってもらえたら嬉しいですし、食のこだわりに重きを置く部分はそれぞれ違うので参考になればいいなと思います。


ちなみに・・・
野菜の美味しさと栄養はイコールではないので、その興味深いお話も次回しようと思います


読んでいただき、ありがとうございました



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