2015年2月19日(木)6時0分配信 週プレNEWS
予約受付開始後1ヵ月で、なんと予定の6倍を超える受注が入り、生産計画を上方修正。最終的に、9月から12月の4ヵ月間での出荷台数は5666台に達した。 これはヤマハにおける125?t以下のモデルの2014年出荷台数では「ジョグ」(50?t)、「ビーノ」(50?t)、「シグナス」(125?t)に次ぐ第4位。上位3モデルが12ヵ月間の累計であることを考えれば、わずかな期間でいかに爆発的に売れたかがわかろうというもの。
昨年、トリシティが属する50?t超〜125?t以下の「原付二種」カテゴリーでは、国内4大メーカーの中でヤマハだけが前年比123・8%とプラス成長を記録したが、その原動力がトリシティだったわけだ。
フロント2輪という見慣れぬスクーターが、なぜウケたのか? ヤマハ発動機販売・MC営業企画部の宮本義信氏が分析する。
「そもそも原付二種の車両はふたり乗りができ、原付一種(50?t以下)のような時速30キロ以下という速度制限も、交差点での二段階右折の義務もなく、保険などの維持費も安いので、近年注目が集まっているカテゴリーなんです。
そこへ斬新な機構で、かつ高いデザイン性を持ったモデルが投入されたので、ユーザーの皆さんの心をとらえたのではないでしょうか」
前輪がふたつあるのは、何も見た目の新奇さを狙ったわけではない。
「それぞれの前輪がテレスコピックという形式の2本のフロントフォークで支えられ、独立して路面に追従するので低速時も安定して走れるだけでなく、段差や石ころなどの障害物があっても転倒の確率が低いのです。また、一般的なスクーターより上質な乗り心地が得られるのも特長です」(宮本氏)同じくMC営業企画部の山崎亮氏が続ける。
「原付二輪カテゴリーのスクーターの主な用途は通勤、通学の足。でもトリシティは安定性が高くて快適なので、街乗りだけでなくツーリングに使っていらっしゃる方も少なくないんです」
しかも、トリシティにはクラッチ操作はいらないので「AT小型限定」の二輪免許で乗ることができる。普通自動車免許があれば、週末の3、4日も費やせば取得可能だ。
こうした魅力に引きつけられてか、トリシティにはバイク離れが進んでいるとされる若年層からも熱い反応が返ってきているのだという。
「今、AT小型限定以上の二輪免許を取得し、トリシティを購入してくださったお客さまに1万円をキャッシュバックする応援キャンペーンを実施中なのですが、その応募者の半数が30代以下の層なんですよ」(山崎氏)
同社ではこうした若年ライダーをさらに増やすべく、SNSや学園祭といった場で積極的にアピールしてきた。
「特にこれからの季節は入学、入社、転勤などで新たに移動手段が必要となることも多く、一年で最もバイクが売れる時期。昨年以上に、若い方々に『トリシティのある生活』の楽しさを訴求していきたいですね」(宮本氏)
今年もトリシティの快進撃は続くか?
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