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2017年06月26日

情緒とは文化



文庫本はちょこちょこ買うのですが、シリーズで読みたいと思って数冊買って飽きてしまう
ことが多いです。「しゃばけ」も「みをつくし料理帖」も「御宿かわせみ」も飽きちゃった
クチです。いや飽きたというのか、たぶん久我さんの 読むべき時期では無かったんだろうな
と思います。 かわせみは飽きても仕方ない。 本というのはだいたい読んで「面白かった!」
とか「これだ!」と思う「時期」があるものだと思っています。学生時代森鴎外を読んでも
面白いとは思いませんでした。独語もどきが気になってしまって注釈で飽きた感があります。

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が。大人になって再読したら、 何この素敵リズムな文章を書く人!と思ったりするわけです
(内容は)。本って不思議。なので如何に苦手な分野の本であろうとも、いつか その時期が
来たときには必ずや読む人にとっての何かしらを与えてくれるもの
だと思っています。


時期とか関係なく面白い本は面白いわけだが(おい)。


久我さんにとって面白さのわからない本は、村上春樹とシドニィ・シェルダンがそうかな。
売れてるんで読んでみようと思ったものの、イマイチ面白さがわからない。いや読み易さは
ありますけど。そういえば渡辺淳一も売れたし話題になったけど「失楽園?ミルトン?」と
素で思ってました。まあこういう時代の寵児はともかく村上春樹辺りは 何れ老境に至ったら
また違う感想があるかもしれません。


きっと誰にでも、そういう本の一冊や二冊あると思います。


久我さんが幼稚園の頃に読んで感動、というかわくわくしたのは江戸川乱歩の「少年探偵団」
シリーズでした。 推理とか関係ないもんで(断言すんな)、最初怪奇系冒険ものだと信じて
いたんですよね。初めて読んだのは「時計塔の秘密」。埃舞うからくり仕掛けとか、迷路で
消えた富豪(だった気がする)とかロマン溢れるお話で、白骨死体とかも挿絵であったので
当時ドキドキしながら読んだものです。あとは「奇面城の秘密」だったかなポケット小僧が
活躍する話。親戚中からかき集めたものです(割と皆さん快く譲ってくれたのでブーム自体
過ぎてたのかも)。今みたいに字がデカくないのですが、園児でも読めるものですよ・・・
まあ現代の平易な文体ばかりだと違うのかもしれませんが。 うちの子は読んでくれなかった。

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小1辺りからはルブランの「怪盗ルパン」シリーズにハマっていたので、それまでには読破
していたと思います。ルパンから読むとホームズが嫌いになる気がしますね、 主に1巻で。
初恋は初代アルセーヌ・ルパンです(心底どうでもいい)。まあ大学時代にホームズ読んで
当時のダンディズムを知ったんですが、その辺幼児にはちょっと難しいと思うんだ。

そして園児時代に並行で夢中になっていたのが、松谷みよ子の「ちいさいモモちゃん」です
(このカラーの違いったら)。6冊目の「アカネちゃんのなみだの海」の完結まで25年以上
かかる大作ですね。つまり園児の頃は4冊目の「ちいさいアカネちゃん」までですね。今も
昔も珍しく、 離婚をテーマにしたある意味で重いお話です。とはいえ離婚=さようなら、と
それにまつわるお話があるというだけで時々はそういった話も出ますが、それ以上に普段の
生活感の比重が高いので毎回重苦しいわけでもないです。ただ引っ越しの日、近所の友達も
集まってわいわいとお見送りをしてくれて、そうして通りに誰もいなくなった後、みんなが
居なくなったおうちからパパが出てきて、トラックから落ちたであろうアカネちゃんのまり
(ボール)を見つめるシーンは描写の寂しさも相まって泣けました。6冊目よりも何よりも
そのシーンが一番記憶に残っています。とはいえこの本ずっと大事に持ってまして我が子に
さんざ読み聞かせたんですけどね。 記憶も何も。まあこの本は表現も含めて好きな本です。
離婚に限らず、さようならは寂しい。あと太平洋戦争はまだしも、ベトナム戦争の話とかが
あるのが時代ですね。当時の久我さんからも、戦争は遠い国というイメージでした。



ところでゲームの国に旅立つ準備が出来たので一週間ほど雲隠れします。趣味が趣味だけに
ご理解頂けると思うので楽しく遊んで 積みゲを崩して こようと思っております。にょーん。





せっかく表が小説なので、裏も小説のご紹介。とか言って商業誌だと普通の小説しか読んで
ないような気も・・・学生時代は「日本書紀」の国産み部分「吾が身は成り成りて」に爆笑、
「金瓶梅」の突然詩歌が始まるノリに噴いて、「御伽草子」(たぶん三年寝太郎)の「口を
吸はばや(キスさせろ)」に驚愕したものですが、 古典はオープンなので何ともエロくない。
大便中の女見たら興奮したので女陰に突っ込みましたとか、ちょっと情緒!情緒拾ってこい!
とか言いたくなりますよね。そういうのを見ていると官能分野ってのはしみじみ文化なんだ
と思います。つまりこんだけ官能小説とかが満ち溢れてるのも、文化の発展でもあるのです。


絶対領域とかな!(黙れ


情緒がありすぎるのも困ったものですががが。 文化とは。

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まあそれはそれとして、今回もムーンライトノベルズからご紹介。うっかりしてNLばっかり
集めてしまったので今日はこのままGO!次回18禁ネット小説紹介はBLで。 BLで。


今日、異星人とお見合いしました (ひよこマッチ)
 宇宙人が隣に住んだりしてるようなパラレル日本で、宇宙人とお見合いすることになった
 女性のお話。淡々としてる彼女が徐々に絆されていくのは良いですね。人外人外!(お前)
 同じ作者さんで「昨日、地球人と婚約しました」という彼視点のお話もあります。エロは
 そちら担当っぽいかな。

ロリータと変な騎士 (猫屋)
 トリップしてきたのが自他共に認めるど助平女っていう設定が面白い。そしてその毒牙に
 イケメンがひっかかるわけで・・・下剋上っていいよね!(どちらの意味でもな)素敵な
 変態がいっぱいいて、残念イケメンと言うか素敵変態と言うか迷うところです(迷うな)。
 だって紳士だもの。

偏食吸血鬼と、キラキラ狼 (小桜けい)
 小桜さんの「魔物の泉」シリーズから。書籍化でネットから消えたりするシリーズ作品も
 あるので、見つけたらチェックしないとと思っているものの第一弾。吸血鬼と狼男のお話。
 年下攻?おねショタ?と悩ましい。「キラキラ狼は偏食の吸血鬼に喰らわれたい」という
 彼視点の続編もあります。どっちも殺伐としている世界で可愛い二人が右往左往。萌える。

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勇者と村娘 (黒作)
 なろうに連載していたくらいなのでエロはほぼ無い。が、個人的にとっても好きなお話。
 村娘とやりたかっただけなのに勇者になっちゃった幼馴染たちのお話。


NLだったらあれもそれもこれもあるじゃないのよーう!という向きもあろうかと存じますが
あんまり小粒にまとまってると読み続ける気力が欠けるんですもの。 どっか尖って意思疎通
難しいくらいが萌える。
や、ツンデレという意味でなく。
タグ: 児童文学 古典
posted by 久我 at 07:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説
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