名物の黒たまごを食べたいと思ったからだ。
景色はさほど期待していなかった。
黒たまごは確かに美味しかったが、大涌谷の姿に目を奪われた。
地球の命を感じる。安全に整備された場所ではあるが怒らせてはいけない、とただただ思う。
やはり人間は小さいのだ。
強羅の太陽山荘に一泊。湯もいいし、飯が旨い。華美に飾らない感じがとてもいい。
いたるところに草花が配置されて、癒された。
翌日は箱根菜の花展示室で「阪口鶴代の絵。」を見る。
アルシュ紙に天然岩絵具で塗られ、そして削られた作品の佇まいが美しかった。
まるで土壁のような風合いだ。アルシュ紙はコットン100%のとてもポピューラーで版画にも適しているという。
青色が何かを発しているようだが、それが何だかわからず、何周か回って作品を見る。
時間さえあれば、ずっと回ってしまうのではないかと思った。
自ずと、いつか何かを見た感覚、印象がふっと寄ってはまた遠ざかってゆく。
このギャラリーもとても素敵な空間だった。何かを祝っているような空間だ。
演奏を聴きながら食事をしながら喜びを分かち合うような空間だった。
来て良かった。
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