について、前回同様、体験者の声を中心に書いてみたい……。
(※ 参考:認定NPO法人 健康と病いの語り
ディペックス・ジャパンより)
★対応に困る言動(不穏・暴力・妄想・等)には、どう対処すればようのだろう??
(「認知症」の人に、不穏な状態を引き起こす原因は、人それぞれです。)
・事例)脳梗塞を患った父は言葉が出なくて苛立って物に当たるだけでなく、
家の外の大きな音に反応して隣家に怒鳴りに行くようになった……
・事例)アルツハイマー型認知症の母は何をしていてもいつ怒りだすかわからないので、
腫れものに触るように過ごした時期が3〜4年はあった……
・事例)脳血管性認知症の母は、父が外出する際に声をかけて出て行っても
「そんなこと聞いてない」と言ってすごい剣幕で怒ったりする……
※認知機能に障害があると不安が生じ、周囲に対する警戒心が強まって、
ちょっとしたことで怒り出したり、興奮して大声を出したり、
暴れたりすることがあるそうです。
さらに認知症の人は、
脳の中で好き・嫌い、快・不快といった感情と結び付く記憶をつかさどる
「扁桃体」という部位が敏感に反応する、
といった生理学的な要因もあります。
音がうるさいというだけで近所に怒鳴り込みに行く、
外出先で急に怒り出す、といった
認知症の人の変化に困惑した介護者は、多い。
◆認知症の行動・心理症状(BPSD)は、すべての場合に生じるものではなく、
家族や介護スタッフなど周囲の人の対応の仕方にもよっても、
症状の出方に違いが生じることがあります。
中核症状が原因で起こす失敗や的外れな言動に対し、
強い口調で否定したり、感情的な反応をしたりすると、
行動・心理症状が急速に悪化するということが起こります。
そのため「認知症の人を叱ってはいけない」とよく言われます。
しかし、家族も急に性格が変わって乱暴になった認知症の人に、
思わず感情的に反応してしまうため、
そこで悪循環が生まれてしまうこともあるようです。
◆暴力行為や暴言は、一番身近で介護を行っている人(主介護者)に向けられることが多く、
たまに訪れる家族や知人に対しては、穏やかで節度のある態度しかみせない ため、
周囲からはなかなか理解してもらえず、そのことが介護者の孤立感を強め、
さらに苦しめることになるようです。
周辺のひとは、そのような事情も飲み込んだ上で、アドバイスや支援を心がける必要があるようですね。
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