@トイレ。

きりの部屋の隣にトイレがある。

我が家は創りがおかしな家で、きりの部屋のドアを開けるとトイレのドアが開けられず、逆にトイレのドアを開けると、きりの部屋のドアが開けられず。

・・・とまぁ何とも使い勝手が悪い家で、ある意味欠陥住宅じゃないか?って話なんですが。

母親は未だに大工が悪かった~建て直したい~と騒いでおります。

とそれはさて置き。

事件は専門2年生だった時のコト。

国試の勉強の為、実家に一時帰省していたきり。
1階で勉強していて、参考書を自室に忘れたコトに気付いたきり、自室に取りに行き、1階に戻ろうと思って振り返ると。

ん?

開けっ放しにしていたドアが、ギ~ッと音を立てながら閉まり始めた。

何でドアが閉まるんだ?風かなぁ・・・。

間もなく風のせいじゃないコトが判明。
それはね。

トイレのドアに押されてきりの部屋のドアが閉まってきているのが分かってしまったから。

というコトは、誰かトイレに入ってて、トイレから出ようとしてるってコトでしょ?

誰が入ってたんだろう?

と思いながら見ていたら、トイレのドアを開ける手が見えた。

やけに白い。
・・・って白過ぎないか?

血の気のない手。
何となく見ていたけれど、咄嗟に「身の危険」を感じたきり。

この世のモノではない。

手だけしか見えないけど、白いワンピースの黒髪の女。
ほんと、貞子みたいな感じ。

直感でそう感じ取ったきりは、トイレのドアが完全に開き切り、こっちのドアが閉まってしまったら最後だと思い、トイレのドアを閉める為に、逃げる為に、自室のドアを思い切り開け、ドアを脚で抑えながら階段を駆け下りました。

もう一目散ってああいうコトを言うんだろうなぁ。

本気で怖くて、暫く自室に行けなかったもん。

今は全く気にならなくなってしまったきり、それだけ図太くなったってコトかしらん。

まぁ友達はそんなコトはつゆ知らず。
何も知らずに使ってるしね。
フフフッ。


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