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小松帯刀



 人気の大河ドラマ「篤姫」で篤姫と共に注目されたのが,俳優の瑛太さんが演じた肝付尚五郎こと薩摩藩家老の小松帯刀(こまつ たてわき)であった。

 小松は藩主島津成彬(なりあきら)の側近として,西郷隆盛,大久保利通などの下級武士を登用・抜擢した。また,一介の浪人であった坂本龍馬が幕末に活躍出来たのも,薩摩藩家老という地位を持った小松帯刀の後押しがあったこそで,明治政府樹立に向けて小松帯刀の功労は大きかったとされる。

▼【プロフィル】小松帯刀
 こまつ・たてわき 天保6(1835)年,薩摩(鹿児島)の上級藩士の家に生まれる。同藩の小松家の養子に入り,帯刀清廉(たてわき・きよかど)と改名。島津久光に登用され,文久2(1862)年に家老となり,藩政を指導。慶応2(1866)年,西郷隆盛らとともに薩長同盟を締結。維新後は新政府の総裁局顧問などに就任し,版籍奉還を推進するが病に倒れ,明治3(1870)年に死去。

・1835(天保6)年 喜入領主・肝属兼善(かねよし)の三男として生まれる。
・1855(安政2)年 吉利領主・小松家の養子となる。
・1863(文久3)年 生麦事件が原因で薩英戦争勃発。
・1865(慶応元)年 坂本龍馬,鹿児島着。京都小松邸で薩長同盟が締結。
・1867(慶応13)年 城代家老に命じられる。戊辰戦争。江戸城無血開城。領地・吉利領の返上を申し出,版籍奉還の模範を示す。
・1868(慶応4)年 大阪で病死(36歳)





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 人気の大河ドラマ「篤姫」で篤姫と共に注目されたのが,俳優の瑛太さんが演じた肝付尚五郎こと薩摩藩家老の小松帯刀(こまつ たてわきであった。


 幕末維新期に、辣腕の英国外交官として活躍したアーネスト・サトウは、小松に会ってこんな人物評を残している。

  「小松は私の知っている日本人の中で一番魅力のある人物で、家老の家柄だが、そういう階級の人間に似合わず、政治的な才能があり、態度にすぐれ、それに友情が厚く、そんな点で人々に傑出していた。顔の色も普通よりきれいだったが、口の大きいのが美貌をそこなっていた」

(一外交官の見た明治維新 ~岩波文庫~)

1862(文久2)年江戸在勤の通訳を拝命してから、1869(明治2)年一時帰国するまでの日本での体験・見聞を綴ったイギリスの外交官サトウの回想録。日本の事情に通じていたサトウは、相次ぐ事件のエピソードにからめて、当時の日本の風物、人情、習慣などを生き生きと描き出す。わが国近代史上に活躍した外国人の記録の中でも出色の1冊。
一外交官の見た明治維新(上) [ ア-ネスト・メ-ソン・サトウ ] 一外交官の見た明治維新(下) [ アーネスト・メーソン・サトウ ]

【鹿児島の稿】

条約、排外精神、外国人殺害/リチャードソンの殺害、日本語の研究/賠償金の要求、/鹿児島の砲撃/鹿児島および宇和島訪問/


/大坂と徳島/土佐と長崎/将軍政治の没落/内乱の勃発(一八六八年)/伏見の戦争/備前事件/水戸の政争/若松の占領と天皇の江戸行幸/榎本、脱走した徳川の軍艦をもって蝦夷を攻略/東京における最後の滞在、故国へ出発




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