4五右衛門風呂
「五右衛門風呂」
それはまだ小学校のころやったかな。
小学生のおいの仕事は風呂わかし。
まだ五右衛門風呂でたきもんば、燃やして鉄の風呂釜ばわかさにゃん。
知らん人もおるかな？
風呂焚きもこつがあって何でんかんでん、詰め込みしゃがすっとよかってもんでもなかったい。
最初杉の葉や新聞紙にひばつけて種火にする。
それが勢い良く燃え出すと小枝ばおって投げこむ。
次第に火の勢いが強くなったとこで、薪ば入れ出す。
交互にかさならんようにして組んでいれる。
必ず空気ばいれんともえんたい。
ここまで来たら後は火が燃えて短くなったたきもんば
火箸で奥に入れるだけ。
入すぎっとあとで残り火であつなりすぎるけんね。
６時くらいからで、ちょうど見たかＴＶのあってようほったらかしてあつなったもんたい。
真っ赤になった置き火は熱くなるようやったら、炭入れにいれて
炭としてまたあとで使う。
毎日の仕事で、今でも火もやすんは好きたい。
きれーになくなって真っ白な灰になるんが子供ながらに
気持ち良かったね。
こっちじゃ、焚き火できるような庭もなかけん火いもやしもでけん。
風呂が沸いたら木の丸板ば沈めてその上に乗ってはいる。
回りは鉄やけん背中ひっくっと最初はあつかたいね。
遊ぶおもちゃもなくて、タオルば濡らして空気いれて
”ねぎぼんさん”ってふくらまして遊びょったかな？
いまんごつ、蛇口ひねればお湯が出るなんて信じられんたいね。
母親が一番最後で、ぬる～なってしまいよる。
そぎゃんてはいりょらしたたいね。
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