ひなつのひとりごと

ひなつのひとりごと

こころ


到達点は同じだけれどアプローチが違うだけ、という感じ。

手法としてはヨガや気功や東洋医学、座禅なども、近いように思われます。

瞑想や呼吸法、リラックスの効用を活用している点も共通しています。


こころに効きそうないろんな本に目を通していますが、私にとってはどれも「深く信奉している」わけではなく、パラレルに「参考程度」という位置づけです。

よいと思う点は参考にし、あまり共感できないと思う点はスルーして読んでいる、という程度です。

絶対的にお勧めする、というつもりではありません。
あくまで参考程度の、お勧め度です。

いろんな分野のものを縦断して読んでいると、それらの共通性が浮かんできて面白いかと思います。



●スピリチュアル


◎江原啓之 著

霊とかあの世とかを完全に信じるわけではないけれど、江原さんの説く考え方、こころがけなどのアドバイスはなかなか役に立つと思います。

心理の訳本などは和訳が日本語的にこなれていなくてわかりにくい場合があるけど、江原さんの本はその点わかりやすいです。

心理学や仏教、風水やヨガなどいろんな要素が詰め込まれていると思います。

精神病のことを「憑依だ」と片付けてしまうのは??なんですが・・。

ただし、人生で大事なのは物質やお金ではない、という結論部分は多いに賛同します。
特にこんな時代には・・!


“幸運”と“自分”をつなぐスピリチュアルセルフ・カウンセリング
著者:江原啓之 王様文庫 三笠書房  2002年


幸運を引きよせるスピリチュアル・ブック 幸運を引きよせるスピリチュアル・ブック愛蔵版


スピリチュアル生活12カ月 スピリチュアル生活12カ月愛装版




●生き方論?


◎槇村さとる 著

ふたり歩きの設計図

漫画家の槇村さとるさんの本。
彼女の漫画のファンというわけではないけれど、この人のエッセイ本がいいと聞いて読んでみたらよかった!

男も女も、個人としてまず「自立すること」を説く。
経済的に、生活面で自立すること=自分の仕事をもち、自活すること。
かつ、世間一般や周りの押しつけではなく、「自分の意見、自分の考え」を持ち、自分というものを表現して生きるべきだ、と主張する。

山田詠美さんのエッセイもそうだが、脳天にくらう痛烈なパンチが小気味良い。


あなた、今、幸せ? あなた、今、幸せ?

槇村さんが悲惨な家庭環境の中から、自分の腕一本で這い上がって頑張ってきたことがわかった。
子どもはいらないと言い切るなど、考え方が誰にでも当てはまるわけではない部分もあるけれど、彼女が不幸な境遇から自力で立ち直ってきた経験に裏打ちされた言葉だけに、やっぱりすごいと思う。
自分に喝を入れられる感じ。


イマジン・ノート イマジン・ノート

槇村さんの生い立ちがリアルに綴られている。
同時に、漫画家としてキャリアを積むさまも描かれている。
これだけの家庭環境から這い上がって成功した彼女はすごい!



●宗教観、仏教

◎柳澤 桂子 著


「生きて死ぬ智慧 」がベストセラーになった柳澤さんの本。

2児の母であり優秀な生命科学者である著者が、突然原因不明の難病に冒される。

一時は寝たきりの車椅子生活で、夫が単身赴任のまま子育て、老親の世話等に挑む。

さまざまな病院を渡り歩くが、日本の医療ではわからない病気は病気と認められず、「わがまま病」と決めつけられる。

一時は死をも覚悟した苦しみの日々の中で、宗教的体験を通して悟りの境地に至る。
特定の宗教に固執するのではなく、自身は無宗教と明言し、さまざまな宗教に共通する真理を極める。


○「やがて幸福の糧になる」
ポプラ社(2002/04)





●心理学

心理学にもいろいろな流派?があるようで、私は個々について詳しいわけではありません。

ただし、他の分野と違うのは「過去のトラウマ」に着目している点です
(多くは幼少時の親との関係性から生じたもの)。

(江原さんの本にもでてくるけど)問題を抱えた家族のメンバーそれぞれの役割論なんかも興味深いです。



◎チャック・スペザーノ著 (chamomilさんご推薦のサイトより)

心理系の本で言っていることに共通することですが、人間関係の悩みは、自分中での捉え方によって、霧消させられる(完全に会得すれば)。

厭な人は、自分の中のコンプレックス等を反映しているもの。
厭な人を好きになる、許すことは、実は自分の厭な部分を許す、受け入れる、好きになることでもある、のだとか。

人は過去に受けた心の傷(多くは幼い頃の親との軋轢などのトラウマ。自分では強く意識していないもの。)を引きずっている。

過去によって現在、未来を規定されるのはばからしい。
こうしたトラウマに一度とことん向き合って、感情を味わって、その上でその相手を許す=トラウマをクリアすると、より自然に自由に生きられるとか。

イメージトレーニング(自己暗示)によって、厭な人や過去に心の傷を与えた人を許し、彼らと自分がつながっていることをイメージする。

そして自分本来が持っている能力を信じ、自然のままに任せればうまくいくと強く信じること。

問題を抱えた家族のメンバーそれぞれの役割論も興味深い。


30日間で、どんな人でもあなたの味方にする法
著者:チャック・スペザーノ /伊藤由紀子 出版社:ヴォイス 1998年


30日間で、どんな問題も解決する法


幸福こそ、最大の復讐である


傷つくならば、それは「愛」ではない


チャック・スペザーノ博士の癒し大全




◎野田俊作 著

アドラー心理学トーキングセミナー  性格はいつでも変えられる

心理学の流派論や、用語の定義論なども多くやや通向けですが、非常に興味深いです。

心理もスピリチュアルも仏教や各種宗教もヨガも、到達点や思想は共通していると思うのですが、この本でもそれが再認識されました
(考え方のみならず、呼吸法や瞑想の効果なども)。

自己否定や劣等感は他でもない自分自身が作り出していること、自分の理想像から現状を引き算して卑下するのではなく、まずは現在のありのままの自分を受け入れるべし、というのはスピリチュアルとも共通している。

過去のトラウマや自分の思考・行動パターン(性格)をいったんクリアして、もっと自由に素直に生きた方が楽になれるのだとか。

また家族や社会(集団)が、強制&服従、もしくは思いやり(甘やかし)&依存といった関係性ではなく、個々人それぞれが対等で自主自立した社会になるとよいという意見も、我が身を振り返ってうなずくこと大。

シリアスにならずに、笑い飛ばす(発想の転換)って精神が目からウロコでいいかも!



続アドラー心理学トーキングセミナー  勇気づけの家族コミュニケーション

こちらの本のほうが素人にはわかりやすい。
人間は所属の欲求が他の全てに勝る第一義の欲求であり、人は社会と繋がっていて、社会に必要とされ、社会に貢献できる感(共同体感覚)が大事だと説く。

よって、人とのコミュニケーション、とりわけ自分の要求を表明する際のコミュニケーション能力が重要であると言う。
他人を攻撃せず、我慢してためこまず、疑問形または仮定形で自分の欲求を表面すること、表面しても相手がNoならいったんひきさがり、折を見てレベルを下げて要求を表明し、双方の妥協点を探ること(自分の要求に固執しない)。

後半は子育て論が展開されていて面白い。
子ども、幼児とはいえ一個の人間として尊重して扱うこと。
赤ちゃんでもお願いすればききわけてくれること。

親の価値観を絶対的な真理として押しつけるのではなく、意見の提示はしても最終決定権は子ども自身に与える。
(あなたはこうすべき、あなたは間違っているというあなたメッセージではなく、私はこう思うけれど、どうするかは自分で決めたら、という私メッセージを用いる。)

特別なことをしたら誉めるのではなく、普通に当たり前に生きていてくれて有り難う、と日々メッセージを発し、無条件に自分が受け入れられていると感じられるようにする。
自己を肯定できれば、何があっても自分で生き抜いていく力を身につけることができる。

女性は経済力(社会的能力)を身につけ男に依存するのをやめる、男性は家事能力を身につけ自分で生活できる力を備えることが肝要、という意見も賛同できる。



◎岩井俊憲 著

勇気づけの心理学

日本でアドラー心理学を継承する、野田氏ともう一人の双璧。
ヒューマン・ギルド主宰。

人を勇気づけるには、まず自分を勇気づけられないといけない。
そのためのノウハウ○箇条を提示し、わかりやすくまとまっている。


アドラー心理学によるカウンセリング・マインドの育て方

ビジネスマンの日常を例にとり、仕事および私生活でのアドラー派のカウンセリング技法の活かし方を提示する。
ハウツー本的でたいへんわかりやすい。

アドラー派のカウンセリング技法は、やんわりとその人のものの見方の偏りを気付かせ、いままでと同じ行動をとっていたら問題がより悪化すること、それなら自分が態度を変えたほうがよいことを納得させるもの。
一般のロジャースが提唱する非指示型の来談者中心法とは違う点が興味深い。

相手を尊敬し、相手の立場に立って共感することが大事と説く。



◎アルフレート・アドラー  著

人はなぜ神経症になるのか

神経症に遺伝は関係ないと断言。
むしろ育った家庭での親子や兄弟関係の影響を重視。

神経症の患者は歪んだ状況で甘やかされて育ったようなケースが多いと診断。
他の兄弟等に対する優位性を示したいがために、神経症に逃げ込むのだとか。
つまり病気のせいでできないけれど、病気がなければ本当は競合する兄弟姉妹よりも能力が上なのだ、という言い訳に利用してると見る。
(あくまでこの当時のアドラーの論理であり、全て鵜呑みにする必要はないと思うが。)

人は共同体感覚が重要であると説く点は野田氏に大きく受け継がれている。

ただしこの本は、こんな家庭で育った人がこういう症状になった、という例が多く、こうしたらこう治った、まで示されていないので、だんだん読んでいて鬱々してくる、という弊害あり。

専門家向けで、悩める子羊向けではないかも。。


個人心理学講義 -生きることの科学-
岸見一郎訳 野田俊作監訳

岸見氏の後書きがなかなか興味深い。
アドラーの本は一般にわかりにくいが、それは母国語ではない英語での講義ノートを弟子が本に起こしたものであるためらしい。
ある患者の例、として語られていることが、実はアドラー自身の生い立ちであることもあるとか。




◎ヴィクトル・エミール・フランクル 著

夜と霧
夜と霧新版

つとに名高い名作。


それでも人生にイエスと言う

アドラー派の心理学者であったフランクル。
強制収容所での体験をふまえて、「生きる意味」を説く。
すばらしい・・・!!



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