愛子のマーケティングデザイン講座

愛子のマーケティングデザイン講座

『感性』を磨く

【『感性』を磨く】

『感性』や『センス』って、決して生まれ持った特殊なものではありません。

わたしは、ある学校のグラフィックデザイン科へ通い、デザインを一年間学びました。その時知り合った、バンドをやっている音楽が大好きな年下の男友達の、音楽に対する感性の豊かさを感じたときのことです。

その友達は、よく学校へギターを抱えてきては、いろいろな曲を聴かせてくれていました。

もちろん、作曲・作詞は彼自身です。

時には、即興で彼のギターから音楽が奏でられます。

即興でメロディが出てくるなんて、わたしには到底出来ない業で、いつも感心して聴いていました。

なぜ、わたしには出来ないことを彼は難なくやっているのかなぁ、と考えたとき、わたしと彼の行動に違いがあったのです。

それは、彼はいつも車にたくさんのCDを積み込み、いつもいつも音楽を浴びるほど聴いています。そして、「このフレーズが好きだ、この歌詞が気に入った、このコード進行が素晴らしい」と、常に意識しながら耳と心にインプットをしているのです。

そして、音楽をたくさん聴くことと合わせて、雑誌や本などで音楽に関しての知識を得ています。

Gコード?、Fコード?、バーコード・・・?、また、オルタナティヴロック?とか?なんとかかんとかロックロックと、いろいろ聞かされていました。よく分からない単語が並んで、わたしにはチンプンカンプンです。

彼は、音楽が大好きで、たくさんの音楽を聴き、音楽の基本を知っているのです。それを何年も続けてきたから、たくさんのメロディがカラダに染み込んでいるのでしょう。

そんな彼から、泉から水が湧き出るように、彼が抱えたギターからメロディが湧き出ます。

そのメロディはとてもステキで、心に響くいい曲をたくさん聴かせてくれました。

そして、わたしが思ったことは、『感性』や『センス』は情報量に比例するんだということ。

今回は音楽についてで、デザインと関係ないと思われるかも知れませんが、実は、音楽とデザインは共通点が多いのです。


まず、音楽を作曲するときは、いろいろなアーティストの音楽を、たくさん聴きます。

「このフレーズが好きだ、この歌詞が気に入った、このコード進行が素晴らしい」と、常に意識しながら耳と心にインプットをします。

それと合わせて、音楽の基本、コード進行や楽器の操作方法を身につけます。

そして、インプットしたものと音楽の基本を掛け合わせて、自分の中でアレンジし”ギター”というひとつの道具を使って、オリジナルメロディとなって奏でられます。

わたしがギターを持って、適当に音を出すことは簡単です。でもそれは単なる”音”であり、メロディでも音楽でも何でもありません。

”ギター”がメロディを奏でてくれるのではありません。”ギターを持った人”がメロディを奏でるのです。

そう、デザインも同じです。

決して、”パソコン”や”絵の具”がデザインをしてくれるのではありません。パソコンのソフトを操作ができるから、デザインが出来るわけではありません。

音楽と同じように、デザインもインプットしていきます。雑誌・新聞・チラシ・テレビ・ホームページ、好きなデザインとそうでないものも、感じ方はいろいろです。「この配色が好きだな」「この写真と文字のバランスがいいな」など、常に自分に問いかけながら観て、時には、気に入ったデザインをファイリングします。

もちろん、デザインもそれと合わせてデザインの基本を身につけていかなければなりません。

そうして、自分がいざモノづくりをしようと思ったときに、今まで自分の中にインプットされてきたものが、”パソコン”や”絵の具”というひとつ道具を使ってカタチとなってアウトプットされていくのです。

『感性』や『センス』は情報量に比例します。

”無”から”有”は決して産まれてはきません。

たくさんのものを見て、感じ、そして感性を磨き、それを第三者に伝えるために道具を使ってカタチにし表現していくという点で、音楽とデザインは共通しているんだなぁと感じます。

メルマガ読者の方から

「デザインはどうも苦手で…」

「デザインセンスがなくて…」

と、メールを頂くことがありますが、センスは産まれ持った才能ではなく、デザインも訓練なのだということがお分かり頂けると思います。



© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: