自分の無力さ/親友の自殺
ちょっと、読まない方が良いかもしれません。生々しい表現もあるかも。
でも、何か、残しておきたいという気持ちで書きます。
忘れてはならないし、忘れられないことでもあるし。どうにか自分の中でけりをつけて、折り合っていかなければならないことでもありますので。
前にも書いたと思いますが、去年、親友が自殺しました。
第1発見者は私です。
貸していたフロッピーと一緒に、その中に遺書が入ってました。
それには、死をほのめかす事が書いてありましたが、「まさか」という気持ちが強く「落ち込んでるんだろう、最近、変だったもんな。帰りに寄ろう」程度の気持ちで仕事と学校に行きました。
でも、日中、何度も文面を思い出すたびに次第にふあんになって来ました。
学校が終わるとすぐさま友達のアパートに。裏側が行く途中に見えるんですが、明かりがついていません。
不安な気持ちが、一層、掻き立てられます。
アパートの玄関についてチャイムを鳴らすけど返事なし。この時点で「出かけているのかも」半分、覚悟半分。
ドアに手を掛けるとドアの鍵が開いている。コレはおかしいんです。家にいるときでも鍵は掛ける奴です。もう、覚悟は決めました。
オレンジ色の小さなランプのつく部屋にはいると、奥の窓のカーテンレールに親友は下がってました。
青いビニール紐に。
肩からは力が抜けて、さがっています。
首も伸びきって。
膝は折れて、もう少しで床に着きそうなほど、そこには2～3cmしかない。
職業柄、もう駄目なことはすぐに解りました。解りすぎるほどに。
最初、息を飲み、「…バカ。…バカ野郎！」としか言えません。
しばらく、見ていることしか出来ずにいました。
思い立って近くの交番に走って知らせに。
その後もごちゃごちゃと、色々ありましたが私は終始冷静でした。親友の元彼女を気遣い、出産してから精神的に不安定だった妻を気遣い、まだ3ヶ月の子供を気遣い。
涙も出ません。今もです。
なんで、すぐにおろしてやらなかったんでしょう？
なんで、遺書を見てすぐに行ってやらなかった？
なんで、1分、1秒でも早く降ろしてやらなかったんでしょう？
それを出来たのは、私だけなのに。
親友は、むちゃくちゃ明るい奴で、人見知りをしない奴でした。
でも、少しのことに動揺し、壊れてしまいそうな部分も持っていた。
優しい奴です。
最後も、私が入りやすいようにドアの鍵は開け、オレンジのランプはつけたまま。
自分だけ苦しんで。
本当に死ぬ気がなければ、膝の付くようなとこをでは死ねません。
鑑識の結果、死ぬのに20分はかかっているということでした。
20分苦しんで、いつでも止められるのに、引き返せる場所で、引き返さずに逝きました。
直接には恋愛の悩みがメインのようですが、借金も多額にあり、リストラにあい、再就職も決まらず。
親友と親友の元彼女と、私たち一家は家族ぐるみの付き合いでしたが、親友の元彼女にも、私にも知らない生活があったようです。
高校時代に、仲間内で自殺が2人あって、「俺たちは絶対死ねないね」といつも話していました。
死んだ高校時代の友達の命日には、毎回花を届けるような奴でもありました。
色んな悩みがあったのは解りますが、「なんで？」と言う気持ちは今もあり、おかしいことが解っていたのに、何もしてあげられなかった自分の無力、不甲斐のなさをいつも感じます。
だからこそ、何かを良くして、何かを救って行きたいとも思うんですが、不甲斐なく、無力な人間でしかありません。
どうか、今、苦しんでいる人には死なないで欲しいと、勝手なお願いをしたいです。
絶対に、自分が思っている以上に、自分のことを思ってくれている誰かがいるし、そんな誰かに、これから出会うかもしれません。
すいません。自己満足にお付き合い下さった人。ありがとうございました。
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