詩と映画と日記

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マディソン郡の橋



「マディソン郡の橋」

原作
ロバート・ジェームズ・ウォーラー

監督
クリント・イーストウッド

キャスト
クリント・イーストウッド 
メリル・ストリープ 





不倫をすれば村八分にされる
マディソン郡のほんとうの田舎で
イタリア生まれのフランチェスカは
まっとう過ぎるほど真面目な夫と
人生の半ばを過ごしてきました

夫と娘と息子が州の祭りに出かけて
数日間留守をしていたある日

写真家のロバート・キンケイドが
ローズマン・ブリッジの撮影のため
この地方に来て道に迷い
彼女の家の前で車を停めました

家族のいない開放感からか
橋まで彼を案内したフランチェスカは
封印していた筈の昔の夢が蘇りました

別れ際に、夕食は如何と誘い
年中旅の生活のロバートに
家庭料理をご馳走しました

豊富な話題で笑わせてくれて
台所に並んで人参の皮を向いたりする
やさしいロバートにフランチェスカは
律儀一方の夫にはない
親しみと男らしさを見ました

何時しか、ふたりは強く惹かれあい
恋に堕ちました

家族が留守の4日間が過ぎて
別れの朝

ロバートは切々と語ります
私が今まで生きてきたのは
このためだったんだ、フランチェスカ

旅をするためでも
写真を撮るためでもない
あなたを愛するためだったのだ
いま、私にはそれがわかる

私は、この人生に生まれる
ずっと前の、はるか昔に、
とても高い場所の縁から落ちた

そして、それからずっと長い間
あなたに向かって落ちていたんだ

このように語って
一緒に行こうと嘆願します

フランチェスカは
わたしも、あなたと一緒に行きたい
でも、それと同じくらい
自分の責任の重さも感じている

あなたが、わたしをどうしても
連れて行こうとすれば
わたしはそれに逆らえない
こんなに愛しているんだもの

でも、いま家を出て行ったなら
夫は立ち直れないでしょうし
こども達の将来に影響を与えるでしょう
そして私はひどく自分を責めるでしょう

その苦しみを、あなたのせいにして責め
あなたが愛してくれた女は
別人になってしまうにちがいないわ

こうしてふたりは別れ
その後2度と逢いませんでした

ロバートが亡くなった時
フランチェスカの元に形見の品が届き
彼の心が変わらなかったことを証しました

フランチェンカが亡くなった時
こども達は秘められた母の恋を知りました

このような恋を経験したふたりは
哀しく、辛かったことでしょう
それでも幸せだったと私は思います



マジソン郡の橋


クリント・イーストウッドと 
メリル・ストリープならではの心に残る作品です


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