アラ還の独り言

アラ還の独り言

2016年09月29日
XML
テーマ: ニュース(99700)
カテゴリ: お勉強
緩和ケア病棟とは主にがんの終末期を安らかに過ごす場所とのイメージがありますが、それは間違っています。間違った定義からは緩和病棟ケアから生還することはありません。

緩和ケア病棟で実際に行われていることとは「がん患者のつらい症状(痛み、悪心、嘔吐、下痢、うつなど)に専門的に対処すること」です。

症状が取れれば、退院も可能となるので、おうちで過ごすことも可能になります。また、がん治療や手術が可能になる場合があります。

がんは最後の1ヶ月前までは特に健康上の問題がない場合があります。がんそのものの位置が正常臓器にあまり影響を与えない場合には自覚症状としては何もない場合があり、いくら大きくて、転移があってもあたかも健康人のような生活を送っていて、ある日、正常臓器に影響を与え始めるとあっという間(1週間ぐらい)でなくなる場合は少なくありません。

転移巣がある場合には手術のリスクが、放置のリスクを上回る場合があるので、観察だけしている、あるいは比較的副作用の少ない制がん剤を与えるなどの手段が選ばれます。この場合には余命半年(あるいは3ヶ月)と宣告されますが、その余命宣告はあまり当たりません。

がんの薬剤療法を行わなくても、急激に痩せる、悪心・嘔吐がでる場合があります。これはがん悪液質による症状といわれています。この場合には緩和ケアを行うことで、回復する場合もあります。

本当のところ、がんが大きくなったり、転移したりすることに関しては細胞レベルで仕組みが判明しつつありますが、いくつかの説が存在し、その中の一つが主なのか、複数の説による現象が起こることによってがんが成長するのかはまだ、明らかになっていません。一つの説に基づく化学療法剤や免疫抑制剤が発売されており、併用療法が効果を示していることから複数の現象が起こっていると考えるのが有効かもしれません。あるいは我々のまだ知らないものがあり、それが原因になっている、がん種や個人に遺伝子異常によって、原因が違うのかもしれません。

テイラーメイド治療に関しては、第三世代の分析器により遺伝子異常を比較的早いうちにとらえることができるようになっていますが、その遺伝子異常がRNAをとおして人体にどのような影響を与えるかが分かっているものの方が少数です。AとBとCの遺伝子異常を持つヒトががんになりやすいとかがんが進行しやすいということが、多人数の検査を行えば自ずと分かってくるかもしれませんが、各々の遺伝子異常が細胞内、あるいは生体でなにを起こしているのかに関しては、データを頭の中に入れた上で、インスピレーションが必要となると思います。AIが応用するまでは分からないかもしれませんし、ある人が思いついて明日にも明らかになるかもしれません。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2016年09月29日 13時23分40秒
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

© Rakuten Group, Inc.

Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: