1回接種と2回接種で抗体価が同じように上昇したとしても、その期間についての詳説がなければ説得力はない。 不活化ワクチンを1回接種しただけではその抗体価が減少していくのは自明 だ。実際、ワクチンの添付文書には、「(インフルエンザワクチンの効果は)接種後3カ月で有効予防水準が78.8%であるが、5カ月では 50.8%と減少する」と書かれている。
例年なら「流行の状況をみて接種時期を考える」という選択肢が出てくるが、 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が続いている今シーズンは、同じような症状を呈するインフルエンザのリスクを少しでも下げたいと考える人が多い に違いない。
厚労省のサイトには「13歳以上の基礎疾患(慢性疾患)のある方で、著しく免疫が抑制されている状態にあると考えられる方等は、医師の判断で2回接種となる場合があります」と書かれている。「著しく免疫が抑制されている状態」という表現はかなりハードルが高く、よほどのことがない限りは2回接種の対象にならないと読める。この基準を変更し、 例えば、 中等度の喘息 、 肥満 、比較的安定しているHIV陽性者なども2回接種の対象とすべきでないかというのが僕の考えだ。
本当は供給量が不足していることに厚労省は気付いているはずだ。同省のサイトには(インフルエンザワクチンの)安定供給を推進するため、今後の対応として、 「13歳以上の者が接種を受ける場合には医師が特に必要と認める場合を除き、『1回接種』であることを周知徹底する」 と書かれている。これは、うがった見方をすれば「2回接種を求める声を阻止せよ」ということではないのか。
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