January 22, 2005
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赤ちゃんの痒みは、自分ではわからないだけに辛いものがあります。痒いから掻かせたいけど、掻くと皮膚が悪化するので、掻くのを必死にやめさせるために、親がむきになってしまうことも少なくありません。今回は、その痒みを少しでもやわらげるためのポイントを紹介したいと思います。

皮膚を保護するためには掻かせないことが重要ですが、なかなかうまくいきません。アトピー性皮膚炎では痒みが強いそうなので、どうしても掻いてしまいます。そして、掻きはじめると、痒みは増し、さらに一層掻くということを繰り返し、ますます悪循環を招くことは間違いなく、皮膚に傷を作るまで掻いてしまうことがほとんどです。また痒い時は、手を押さえても、布団や親の衣類などに、顔をこすりつけて、首を振って掻きはじめたりもします。

皮膚が傷つくと、正常な皮膚のバリアーが壊れ、かつ細菌やカビ、ウイルスなどが感染して、傷口を悪化させる原因ともなります。さらに悪化すると、とびひや、アレルゲン(食べこぼした食事アレルゲン、ダニ・ハウスダスト・カビなどの環境アレルゲンなど)の侵入する可能性も高くなります。

逆に、掻くことが減ると、傷の悪化が抑えられ、感染も軽快します。ただ、掻きはじめると、気持ちが良くて夢中になることが多いので、他に楽しいことや気が紛れるような遊びをして、痒みを少しでも忘れさせる必要性があります。また、就寝時、入浴時、身につけるものなど注意をすることはたくさんあると思いますが、以下に簡潔に痒みと皮膚保護の対策をまとめたいと思います。

★掻くことをやめさせるために、親が爪を立てずに、やさしく掻いてあげること。ただ、月齢や年齢が上がるにつれて、子ども自身の精神的影響も考慮して、傷がひどくならない程度なら掻かせてあげることも必要になる場合もあります。
★皮膚をなるべく傷つけないために、爪を短く切ること
★痒みの強そうな部位には、冷やした木綿のさらし、もしくは保冷剤をさらしなどに包んだものなどを当ててあげること
★寝はじめの痒みは皮膚温の上昇が原因なので、敷布団の上に冷やした濡れタオルなどを入れたビニル袋を置き、その上に1枚肌に優しいものを敷いて寝させること。もしくは扇風機やうちわなどで少し風を送って、からだを冷やしてあげること
★冬場でも、室内温を高めに設定しないこと。
★目の周囲などデリケートな部位を掻かせないために、例えば、肘関節周辺の衣類と腰周辺の衣類を大きな安全ピンなどでとめてしまうこと。手は固定されず、自由に動くけど、顔まで届かない位置が理想。これは赤ちゃんには有効だとは思います。
★夜や昼寝時、痒みがひどい場合は、ミトンをすること
★痒みの強い部分はチュビファースト(包帯型)を検討してもよいかもしれません。
★香辛料など痒みを増進させる食事、アレルギーがある場合はアレルゲンとなる食品および加工品を避けること。リノール酸などの油脂類を多く摂取しないこと。授乳中の場合は、母親も避けること
★環境要因が痒みの原因となっていることもあるので、環境整備をすること
★髪の毛が首筋に当たらないようにすること。特に夏場は汗などと重なり、ちくちくしたり、痒みを増大させる原因となります。
★入浴は最低でも1回入り、体の汚れを落としてあげること
★お湯は38度くらいのぬるま湯で、短時間が理想。それでも痒みを起こす場合は、シャワーにすること
★基本的に低刺激性の石鹸で洗うが、石鹸自体が刺激になる部位は、お湯だけで洗うこと
★タオルなどで体を洗うのではなく、手で洗ってあげること
★刺激の少ない衣類にすること
★洗濯時、石鹸などの刺激性が低い洗剤に変更し、すすぎの回数を多くすること、柔軟剤や糊付けをしないこと
★夏場の汗は衣類をこまめにかえたり、外出時などは、刺激が少ないコットンなどを塗らして持ち歩き、こまめに拭き取ること
★肌にやさしい衣類の着用
★ほっぺや口周囲は授乳後、離乳食後、よだれが多いとき、遊んだあとなど、こまめにふきとること
★皮膚の乾燥がひどい時は、普段以上に、保湿剤をこまめに塗るなどのスキンケアを怠らないこと。入浴後すぐの保湿剤の塗布が効果的だそうです。
★痒みがひどい場合は、抗アレルギー剤や抗ヒスタミン剤などの利用も検討すること(医師処方)

今回は簡単に箇条書きをしましたが、次回は上記をもう少し詳しく書いてみようと思っています。





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Last updated  January 17, 2006 05:45:42 PM
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