algernon 666’s

2009/12/16
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今日はのんびりバイクで走ってたんです

川越と言う街から国道16号線の狭山市方面のあたりで信号待ちをしていると
その信号の上の歩道橋の端から小さな子供がおいかぶさるように手摺りに頬を乗せて
信号待ちをしてる大人をジィ~と眺めてるの…

凄く懐かしい記憶が溢れて来てさ

俺も小さな頃に この同じ歩道橋で同じ事をしていたんだよ

おもむろにバイクを停めて その歩道橋に登ってみたのね

端の方にさっきの小さな子供が居て
同じ様に手摺りにおいかぶさって頬を乗せてみたのね

鮮明に記憶の扉が開いてさ いろいろな事が溢れてくるんだよ

手摺りにおいかぶさってる小さな頃の俺は
何度も塗り替えた跡がある錆びた手摺りの金属の匂いと
夕陽のセピアと
信号待ちをする大勢の
無表情で無言な大人達を
見てはいけないんじゃないか感と
妙な自分の知らない世界的な興味で
目が離せない時期があったんだよ

その頃俺が知ってる大人は家でも学校でもいつも良く喋る生き物だと思ってたからね

それを今の俺の視点で同じ様にして見ると

な~んにも感じ無いんだよな

それは金属の匂いも夕陽のセピアも無表情な大人達も
みんなひっくるめてそうなっている理由をもう良く知ってしまってるからなんだ

そんな中で
ふと感じたのが
もし「興味」と「何も感じない」の間を繋ぐ物が
「知っていく」
だとしたら
俺は今よりも、もっと
「何も感じない」にたどり着くまでに
「知っていく」
って時間を
大切に慌てずに、たくさん楽しまないと
勿体ないんじゃないのかなって思ったんだよ

しばらくして
「あの小さな子供のお陰だな」と、
ふと歩道橋を見渡すと

誰もいない…

「もしかしたら、さっきの小さな子供は
俺だったのかもしれないな…」

ってな方が楽しいか…

なんて思いながら
いつもの今日を少しだけ新鮮に感じながら
ふら~り ふら~り
小さな見飽きた時間と景色に向けた
少しだけ新鮮に変わった
ワクワク感を胸に

もう一度だけ
あの懐かしい歩道橋を振り返り
いつもの家路に戻るのでした。





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Last updated  2009/12/16 10:17:32 AM
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