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物欲☆あんず雨
暗殺街道
[暗殺街道]
「風神の門」のサブタイトル、四字熟語的シンプルさが好きでござりまする。
ただ、この[暗殺街道]、しみじみ字面を見ますると「そんな街道、嫌だ…」という気持ちになりまする…。
道ですれ違う人皆が、お互いを暗殺しようとギラギラしてるイメージが~~。
ってなアホ想像はさておき、紀州・九度山への道は、暗殺者『も』通る街道。
隠岐殿の駕篭に付き従うお国、それを警護する佐助&甲賀者、尾行する獅子王院、さらに遅れてノンビリ才蔵(のほほん暗殺者)。
獅子王院の尾行に気付いた佐助が彼とやり合っている隙に、沢に水を汲みに行ったお国が行方不明に。
間道で盗賊に出会い、たちまち頭領を倒した才蔵、その隠れ処で連中に捕まっていたお国を救出。盗賊の手下で、才蔵に懐いた『耳次』という男の家に向かう。
耳次の家への雨中、自分の羽織の下にお国を招じ入れる才蔵さまの声が色っぽかったとです。ワザとなのか天然ナンパなのか、謎なあたりがまた、才蔵さまの魅力でござりまする。
このあとも幾つか女心突っ突きエピソードがあり、前々回の『抱いて下さい→玉砕』の頃より、さらに強い慕情を抱くお国。
ところで、才蔵の手下になりたいと言い出す耳次。彼の強欲な妻の心を繋ぎ止めたいが為に、忍びとなって稼ぎたいとのこと。(忍びが盗賊より年収が良いかどうかはさておき)
お世辞にも美人とは見えず、強欲でガサツな妻に純真な愛情を捧げている耳次が健気。この人のキャラの立ちっぷり、不思議な印象がござりまする。
耳次を伴って、お国を連れて九度山に向かう才蔵。
途中、足を痛めたお国のために山中の木こり小屋で休む。耳次が偵察に出ている間に、お国に忍びの心得があることを暴く才蔵。足を痛めたというのも謀だろうと彼に言われ、必死に否定するお国。
足を痛めていたのは事実だったのですが、甲賀者と共謀して才蔵を追い込もうとしていたのも事実でござりまするゆえ、その辺こだわらなくても…とか思うのでござりまするが、のちに再会したときにも「足のことは謀ではなかった」と重ねて言っているあたりが、切ない女心なのでござりましょう。(って、淡々と客観視な私め)(女心に乏しい??)
才蔵に優しく手当てしてもらった「ひととき」まで、忍びの駆け引きと思われたくなかったのでござりましょうな…。
甲賀者に襲われたらしい耳次が戻り(よく殺されなかったな~)、お国が脱出したきこり小屋、甲賀者に火をかけられ大爆発。才蔵と耳次は焼殺されたらしい…ということに。(佐助、確認がズサン…)
むろん才蔵は、きこり小屋の下で耳次と共に無事。(火遁?土遁??)(いずれにいたしましても、忍び技の基本なあたりで地下とか確かめないかな~、甲賀者…)
耳次とはいったん別れ、一人九度山に入る才蔵。
九度山では既に到着していた隠岐殿が幸村と、まったりお茶タイム。
海外のいろいろな製法を試して新しい醍醐(チーズ)を作りたいので、(鎖国しなさそうな)大坂方に味方したいと言う幸村。
「大坂の陣後、スイスに亡命して『アルムおんじ』になったのでは…」と、義経→ジンギスカンもビックリの伝説が作られそうでござりまする。
さて、とってもイイ感じの幸村と隠岐殿。
この九度山には、妻子どころか側室も伴っての賑やかアットホームパパ状態の幸村さまなのですが、このドラマでは、妻のツの字も出て来ませぬ。
九度山の『真相』は、後年知ったのでござりまするが、初見当時は、『幸村さまは独身ナイスミドル』のように思い込んでおった私めでござりまする…。
夜半、真田屋敷に忍び込む才蔵。お国と再会したのち、チーズ工房に幸村らしい姿を見つけ、さあ、いよいよ暗殺決行か!?というところでヒキ。
きょうは俊岳さま板倉さま共、出番が少なく残念にござりましたが、二人で菊亭大納言邸に参上、大納言さまにプレッシャーを掛けるシーンが、私め的見どころでござりました~。
でも大納言さま、ほんにお気の毒な…。
彼の『姫たち』の運命を思う時、戦国の世の非情さは公家の世界をもあまねく覆っていたのだと痛感されまする。
才蔵が望む『風雲』『戦』の暗く悲しい面を、彼は未だ知らずにおります…。
「海じゃ!」(補足)
恒例となってしもうた感のある、「風神」補足日記…。
第6話の大っっっ事なシーンを書き忘れておりました~~!!
(あ、この日記、最後のほうに先の展開へのプチネタバレも有りでござりまする)
大坂城天守閣から、青子が生まれて初めて海を見るシーンです。
(大野屋敷から、姫一人でまんまと天守閣に登れるもんかしらん??といふツッコミはさて置きまして…)
通りがかりの城侍(?)を愛らしい手招きで呼び、海かどうか尋ねるシーンからして、『萌え』ムード炸裂でござりまする。
「海じゃ!…これが、海じゃ!!」
『青姫』と『海』との「再会」は、ドラマ終盤近くで、深い感慨をもたらすシーンとして巡り来ます。
それとはまた別に、『城の小窓に切り取られた海をひとり(城侍が側におりまするが)見る青姫…』というシーンには、彼女の未来への『暗示』が感じられまする…。
こことは違う天守閣でも、青子は海を見るのでしょうか…。
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