October 13, 2008
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テーマ: 愛しき人へ(903)
カテゴリ: Life*Live*Love




『私、ずっといるから!!ずっと、ずっとだよ!!』



17歳の、夏でした。



本当は、今日の日記と関係ない(?)し、小説に書こうと思っていたことなんだけど。

さっき、小説のほうの過去記事を見つけて、

たぶん、このタイミングで、この出来事で、

この思い出を書くことに意味があると思うので、書くことにします。




17歳。

生まれて初めて、つきあった人。

ヒロちゃん、という人でした。



たぶん、好きな人を好きになった、理由のひとつの人。



そっくりなんです。今、好きな人に。

おかーさんに、好きな人の写真を見せたら、驚いたほどでした。



好きな人を見て。ヒロちゃんを思い出して。ときどき思うんです。



あぁ、これって、

『過去を償いなさいってことなのかなぁ…』って………。



私、そのとき、ヒロちゃんが大好きでした。

優しくて。

大切にしてくれて。



私は学校に内緒でバイトしてて。

ヒロちゃんは、バイト先の新入社員で。

7つ離れてました。



でも、そんなのちっとも関係なくって。

大好きでした。



ヒロちゃんには、お母さんがいませんでした。


『死んじゃったー』


ヒロちゃんは、最初、そう教えてくれました。




いつだったかなぁ。

高2の夏休み。

ヒロちゃんも、お休みの日。

昼間からデートしました。



夜、ヒロちゃんが車で送ってくれたときに、

ふと、思ったことがあって、口にしました。



『ねー。

 何かで読んだんだけどね、

 女って、好きな人のおかーさんにも、いもーとにも、おねーちゃんにも、

 友達にも、彼女にもなれるんだよ。


 だからね、私、ヒロちゃんに、それ全部なったげる。



 私。ずっといるから!! ずっと、ずっとだよ!!』




すると。




ヒロちゃんは。




それまで、涙を流したことなんて、一度だってなかったのに。




声を立てず、泣いてしまいました。





少し時間が経ってから、ヒロちゃんが言いました。


『おふくろさー』


『うん?』






『自殺したんだー』















『…………どうし、て…………』









『親父とけんかばっかりしてて、ある日、いなくなっちゃったんだ。


 妹を、幼稚園に迎えに行ってるはずなのに、夜になっても帰ってこない。

 捜索願い出して、親父は夜中ずっと探し回ったんだ。



 次の日、学校に連絡があって、おふくろが見つかったって言われたよ。



 (生まれ故郷にある、とある湖)で、水死体で見つかったって。

 靴、置いてあったって。



 妹は、今も、湖に沈んでるかもしれない…らしいんだ』








しあわせって、なんだろ?

ほんとうのしあわせって、どこにあるんだろ?




やがて、ヒロちゃんとは、別れてしまいました。

私、幼すぎて。バカで。

自分が、ヒロちゃんよりも、子供なことが苦しくて。



ヒロちゃんは、一度も抱いてくれなくて。



本当は、私のこと、好きじゃないんじゃないかって。



あとで、ヒロちゃんが、胸が大きい人がタイプだって知って。

すごくショックで。



本当は、私のこと、なんとも思ってないんじゃないかって…………。











ちきしょ………

涙が止まんないよー………




私、何で泣いてるのよ。

バカみたい。バカみたい。バカみたい。




『半世紀前なら、死んじゃってたんでしょ?

 せっかく生きてるんでしょ………!?



 その受けた屈辱ね、無意味なんかじゃないんだよ!



 たぶん、ミナミくんが生まれるずっと前に、

 ミナミくんみたいに、同じ屈辱受けた人がいるかもしれないよ?

 そういう人がいてくれたから、今、ミナミくん、大人になれたんじゃん!!


 いつか、ミナミくんが感じた悲しさや苦しさが、

 このあと、ミナミくんみたいに生まれてきた赤ちゃんの役に立つんだよ?』



うまく言えないよ。

解かってよ。通じてよ。お願いだよ………!




オフクロ ジサツシチャッタンダ

ツライオモイシタヒトホド ヤサシクナレルヨネ

ダイスキダヨ ソバニイルカラ

ヒョウホンカヨ クツジョク

オウチノヒトサエイナケレバ




ナンデ ウマレテキタノ?


ネェ ドウシテ?




『いつか、ミナミくんの受けた苦しさが、生きてきた分が、

 誰かのためになるんだよ……………!!』




のどが、けいれん…する。

目から、熱いものが、流れ落ちる。




『……泣いてるの?』


『泣いて、ない、っ…』




『やめよう…?



 泣かれるの、あんまり慣れてない……から』




立て膝してしまった私の側に、ミナミくんが来て、しゃがみこんだ。




『みないさん。』


『…う…?』







『大好きだ。』
















・・・・・・・・・・・・へ?










ひっそり復活。この想い、そっと見守ってください…。↓
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最終更新日  October 18, 2008 06:11:22 PM
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