【明るい昼でも、不思議な体験】
昼でも 結構遭遇している。
10代最後の年だったと思う。職場の独身寮に住んでいた。
遅番の仕事の日は、明るくなっても昼近くまで寝ている。
その日 目が覚めた時は あと10分ぐらいで目ざましが鳴るのを確認し、
部屋に据え付けのベッドで どよどよ～んとしたかったるさを まだ味わっていた。
きた！ 真昼間なのに 金縛りだぁ～！
目を閉じていれば 開ける事ができないし、開けていれば閉じる事もできない。
この時は閉じていたかもしれない。
特に 恐ろしい感じはなかった。
雨戸のない南向きの部屋で明るいし、得体の知れない魔物や亡者が
接近しているわけでもなかった。
同じ寮の友達の部屋では、深夜目覚めると 金縛りと同時に
黒い人影が、床から 自分の横たわるベッドにはい上がって来たそうだ。
それと比べれば、恐怖ではない。でも、真っ先に思ったのは…会社に遅刻！
10分後には起きて 支度して出勤しなければならない。
こんな時に 金縛り来るなよ！
遅刻したら 上司になんて言えっつーの！
『金縛りに合っていて 遅くなりました』かぁ～？
怒られるに決まってるだろぉよぉ～っ！
大バカだと思われるし―！アタマがおかしいやつぁ クビなんつったらどーすんの！
金縛りで遅刻して、クビになったヒトなんているか？ いるかいるか？
指先に神経を集中していたら････ 解けた。
10分ぐらいの時間に感じられたが、5分もたっていなかった。
遅刻 しないで済んだ。 バカな言い訳も クチにせずに済んだ
・・・・・・・
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・・・・・・・結婚後、大阪で 小さな借家に住んでいた時、2階の和室で 短い昼寝をしていた。
昼間の家には あたしと 外飼いの犬と子ガメしかいない。
ふと目覚めると 階段を登って来る足音が聞こえる。
とーちゃんだ と思った。会社に行っていて、昼に帰ってくるはずのない夫。
でも、とーちゃんしかいないし そう思い、だったら起きなくては！
と思うと 金縛りになった。
うわぁ！とーちゃんが帰って来たのに、動けない 起きられない。
とーちゃんがこんな時間に帰って来るわけがない事に 気付いていない。
寝起きのせいで ぼーっとしてるからだろぅか。
起きなきゃ 起きなきゃと思いながら、いっこも動けないまま
そのヒトは 階段を上がりきり、やって来た。あたしのふとんの周りを歩いている。
畳の上を すっすっと、人間の歩く音が聞こえる。金縛りは解けない。
あまり気持ち悪いとは感じなかった。なんで起こさないんだ ぐらいに思ったかな。
とは言え、とーちゃんじゃない事はわかったな。
目を開いていなくてよかった～。足が見えたら ものすごく嫌だもんなぁ～
じきに金縛り状態は解け、部屋には誰もいなかった。
・・・・・・
・・・・・・・同じ家 1階の居間で、赤ん坊に 乳を吸われた。
こたつを使っていたので 冬だ。綿入れ半天も着ていたっけ。
こたつに半身入れて 昼寝をしていた。
あたしゃ 昼寝ばっかりしてるように思われそうだな…
気付くと金縛り状態。裸の赤ん坊が あたしの肌にひっついている。
向かい合わせになって、あたしの乳首に吸い付いている。
あたしは服を着ているのに、赤ん坊のやわらかい肌が あたしの手に触れているのが
はっきりわかる。乳をほしいのか カラの乳首をちゅーちゅーと吸っている。
動けないあたしの目は、赤ん坊の姿を確認できない。
あたしには水子さんはいない。従兄弟・兄弟はいるかな
どこの誰の子か いっこもわからない。この家自体の関係かもしれないし。
しばらくすると いつものように金縛りが解け、目を下に向けても 赤ん坊はいない。
あたしは 服をみっちり着込んでいて、おっぱい丸出しなんて全くありえなかった。
だけど 乳首と手には、ちゅーちゅー吸われた感触と やわらかいお尻の感触が
とってもとても はっきりと残っていた。
・・・・・・・
・・・・・・・また昼寝ネタ。その数年後 千葉に引っ越してすぐの頃だ。
あたしの 母方の爺さんが生前住んでいた隠居家に、2人で仮住まいをしていた。
移住先で就職も決まったとーちゃんが仕事に出ているので、昼は あたし一人。
まだ 犬のりょうぞうがいなかった。
和室でちょっと昼寝をしてしまっていた。きちんと 布団をしいてはいなかったかな。
横になって、タオルでもかけていたかもしれない。
どこに住んでも 必ず金縛りは起きるので、また金縛りになっても珍しくはない。
いつも通り 腹の中をぐにゅぐにゅとうごめくクンダリニーらしき 嫌な感覚と戦っていた。
部屋に誰かが入って来た。また 誰かがあたしの周りの畳を 歩く音がする。
昼でもあり 歩く足が見えるのでもなく、怖くもなかった。
この家に住んでいた 死んだ爺ちゃんだったのかもしれない。
爺ちゃんにとっての 最初の女の孫があたしだったので、かわいがってもらったっけ。
前に書いた体験談は、→ これ と これ そーんなに怖くないけど♪
不思議な以心伝心体験は→ これ
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