Enjoy Aromalife From England

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感染創からの臭気に対する防臭アロマ

<アロマセラピー> *
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排液や汚物、感染創からの臭気に対する防臭アロマセラピー *

【ご質問】イレウス(腸閉塞)管の排液の匂いや感染創等の臭気を少しでも抑えられるようなアロマグッズはありますか?お茶がらや脱臭剤、消臭剤や消臭器などあらゆるものを試してますが、効果的なモノがみつかりません。何かいいアイデアありましたら教えて欲しいです。

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私もいままで老人ホーム、老健施設、治験病棟、一般病棟、母子救急、産科、NICUで働いてきましたが、感染創からの臭気や他の悪臭はたまに医療者だけでなく、患者さんのご家族まで足を遠のける要因になっているのではと思えたりします。

NICU(新生児集中治療室)では初めて生まれた子供が先天性疾患があって、いろんな管に繋がれて結構臭気を発していたりすると、抱くこと自体は大丈夫なのに安静にしておいたほうが良いのではと肌に触れることさえためらう人もいます。

イギリスはカンガルーケアは積極的に取り入れていますので、出産直後は必ず抱かせて、NICUでも一日一回はお母さんに抱いてもらってました。

赤ちゃんがお母さんの香りが分かるようにお母さんには香水など香り系のものは極力つけるのを避けてもらい、普段着ているT-シャツなどをインキュベーター(新生児生命維持装置)の中に入れてお母さんの香りを嗅げるようにしておきます。

そうすると心拍数が安定すると多くの研究結果で証明されています。それぐらい香りって重要なものなものだと思います。

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臭気は病気の兆候を知る上で,医療者にとっては欠かせないのですが、排液や感染創の匂いは排除しても良い匂いだと思います。発する原因はわかっていますので、何とか匂いを取ろうと思っても、結構匂いはすごくて窓を開ける程度では不可能かもしれません。

そこで考えられるのが消臭剤です。しかしスーパーなので売られている消臭剤は単臭的な臭い対応のため、消せる臭いと消えない臭いとがあります。アンモニア臭はアルカリ性なので、酸性水の化学薬品で中和させています。

反対に酸性臭はアルカリ水の化学薬品により中和分解して、消臭と言っていますが、実際複合臭に近いので消臭剤では完全に消せない可能性が高いです。それは使われた方が一番ご存知かもしれません。

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次に、芳香剤によって香りを緩和させる方法が次に考えられます。芳香剤には二通りあって、天然植物からのエッセンシャルオイルを使ったものと化学合成香料の二つが主要だと思います。

でも日本のスーパーで簡単に買えるものは大体、化学合成香料が一般的です。香りがすごく薄っぺらいです。このような合成香料はかえって、気分をむかつかせる結果となっている気がします。

ある文献では悪臭は時に病状によって現れることがあり、芳香効果のあるエッセンシャルオイルで蔓延するのを防ぎ、匂いの根源であるバクテリアを防御して消臭してくれると言っています。

エッセンシャルオイルの使用は粗雑な合成芳香剤でごまかすよりも衰弱状態であろう患者にとってより受け入れ易いと思われます。

このことは、重度の火傷のような悪臭が生成される治療過程でもいえます。エッセンシャルオイルのブレンドは患者や看護師が顔を背けたくなるような悪臭を紛らわすだけでなく、消し去ってしまう力も持っています。

Valnetは“エッセンシャルオイルの香りは壊疽や癌による感染した創部の悪臭を覆ってしまうのではない。物理化学的な作用によって抑制するのだ。”と言っています。( Valnet 1980 p.44)

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著書「Aromatherapy for Health Proffessional」のDaniel博士は次のように言っています。”私達は数年間消臭効果を得るためのエッセンシャルオイルのブレンド配合を熱傷外科専門医に要請され提供してきました。看護師達は熱傷患者の入浴介助時にそれらのエッセンシャルオイルが大いに役立つと実感しました。”と。その研究によれば

その創部の悪臭に対しての消臭は

タイム
 シトラス系のエッセンシャルオイル( グレープフルーツ レモン オレンジ
セントジョーンズワートオイル

によって消臭されると研究結果で示しています(Schilcher 1985 p.106)。カモミールの成分もまた、消臭効果があると分かっています。セントジョーンズオードを直接肌に塗るのはただれなどの原因にもなりますので、カレンジュラオイルと混ぜて使われてください。

体臭に対して効果のあると考えられるのは、

 eugenol系( バジル クローブ ブラックペッパー など)
 linalool(ローズウッド、 ラべンダー など)配合エッセンシャルオイル
 パチュリ

だと言っています。( Decazes 1993)

他にもクラリセージ、レモングラス(East Indian)、ジンジャー、ナツメグが挙げられます。

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どのように使うかですが、日本のアロマトピア2003という雑誌に牟田病院の堀田秀一先生が空気清浄化の記事を載せていました。これは空気の清浄化を目的としたもので、排液・感染創へのアプローチではありませんが、面白い実験結果を示しています。

病室の空気清浄を殺菌作用のある 真正ラベンダー の精油を用いて、実験しています。

・2%濃度のラベンダーを生理食塩水30mlに溶かして適時噴霧する方法
・電気アロマポットで同量の精油を使用して朝晩2回3時間拡散させる方法

上記2つの方法で比較しています。
調べる細菌は深刻な院内感染の原因になる、メチシリン耐性ブドウ球菌(MRSA)が選ばれ、空中浮遊細菌数を測定しています。

 ・拡散開始1週間前
 ・拡散開始直前
 ・拡散開始1週間後と2週間後
 ・拡散終了後1週間後と2週間後

上記期間に調査した結果、噴霧器による拡散では病室内浮遊細菌数は経時的に減少。2週間続けると、空気1mlあたりの細菌数が1.3個から0.14個まで減少したそうです。(手術室の許容量は0.3個以下) 

アロマポットを使用した病室は2倍の精油を用いたにもかかわらず、細菌数の減少は認められなかったそうです。

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つまりこの研究から香りの浄化はアロマポットを部屋に焚くよりも、エアーフレッシュナーで吹きかけることが滅菌の効果が高いということになります。エッセンシャルオイルは防臭だけでなく、抗菌作用も持ち合わしていますので、効果的な使用をするためには、エアーで細菌や匂いを囲い込むことが良いということだと思います。

ですので、今回はスプレーの作り方をご紹介します。

私の経験からして、 レモングラス を中心にしたブレンドが一番空気清浄作用が強い気がします。レモングラスを中心にブレンドする場合、相性が良いのは、ラベンダー、ローズ、ゼラニウム、ジュニパーです。より香りを強くするためにペパーミントの爽快感も加えてみました。

消臭ブレンド例としては、 レモングラス3滴 真正ラベンダー3滴 ペパーミント1滴 ゼラニウム3滴
もっと優しい香りにしたい場合は、ラベンダーを中心にラベンダー6滴、 パイン3滴 、ペパーミント1滴、レモン1滴

【防臭のためのエアフレッシュナーの作り方】

用意するもの
・噴霧容器、 スプレー容器
精製水  10ml
メジャーカップ  50mlぐらいでOK
無水エタノール 40ml
・エッセンシャルオイル 10滴
レモングラス3滴 真正ラベンダー3滴 ペパーミント1滴 ゼラニウム3滴

作り方

1.メジャーカップに無水エタノール40ml入れます。
2.精油を10滴垂らします。
3.精製水10mlを入れ、ガラス棒などでよく混ぜます。
4.噴射容器に移し替えて出来上がりです。

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体臭に対してはローションを体に塗るまたは、スプレーなどで吹きかけるのが良いでしょう。

【ローションの作り方】 は以前ご紹介しましたので、前回のをご参照下さい。

ブレンド例は  パチュリ3滴 真正ラベンダー2滴 レモン1滴 です。

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良いブレンド例などがあれば教えてください。参考になりましたら幸いです。必ずしも全ての事例において効果があるとは言えませんので、ご了承下さい。

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