ASTRALPHASIA - プログレ日記(Prog Blog)

2004.04.19
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テーマ: 猟盤日記(247)
小泉内閣が今国会に提出した「著作権法の一部を改正する法律案」が成立すると、洋楽ファンが国内盤に比べて廉価な輸入CDが買えなくなるという話。

実はこの問題、すごい勘違いをしていまして、てっきり中国や韓国などで乱造されている海賊盤の国内流入を防ぐためのものかと誤解していました。

が、実際は海外で作られた邦楽の 正規盤 が廉価で国内へ逆輸入されるのを防ぐためのものなのですね。

著作権法の一部を改正する法律案

これじゃ、なんだかさっぱりわかりませんね。一般庶民にわざとわかりにくくするために書いているのかという感じ。

で、法律案通りの趣旨ならば、国内の音楽業界が自衛手段として、アジア各地で日本より安く販売されている邦楽CDの国内還流を防ぐことが目的であることがわかります。

が、問題はこの法律案に対する野党議員への政府答弁で、洋楽アーチストの輸入盤も規制対象になることが明らかになってしまったということ。

民主党の川内博史、佐藤謙一郎両議員の連名による質問

政府側(文化庁)の答弁

質問書と答弁の要約

とどのつまりこういうこと。

☆国内盤が出ている洋楽ミュージシャンの輸入盤(もちろんオフィシャル)が買えなくなるかもしれない。

☆日本盤がCCCDで、輸入盤がふつうのCDの場合でも、日本盤しか買えなくなるかもしれない。

☆国内盤が出ないCDは規制の対象外だが、小売店では販売しにくくなる。

☆販売目的ではなく、個人的に楽しむための輸入は禁止されない。が、国内盤が出るものなら、欧米のメーカーが日本への輸出を禁止できる。つまり国内の消費者は国内盤しか買えなくなる。

たとえばAmazonやHMVなどのネット通販で国内盤より2割以上安い輸入盤は販売不可になるでしょう。輸入されたとしても国内盤と同じくらいの値段で売られることになるかもしれません。

そもそも洋楽の国内盤CDは、海外のレコード会社にライセンス料を払うことで制作されているから、海外のレコード会社も割高な国内盤から得られるライセンス料に魅力を感じて、対日輸出をストップさせることもあるでしょう。

それじゃ国内盤が出ないマイナーな洋楽輸入盤なら買えるのではないかと思ったのですが、メジャーなCDが禁止された場合、マイナーな輸入CDには輸送費などのコスト負担が上乗せされて、結局は高価になってしまいそう。

マニアックなCDを売っても採算が取れるかもしれない西新宿などの小売店は別として、普通のショップでは輸入盤の扱いをやめてしまうかもしれませんね。

ここに書いたことは、あくまでも法案成立後に憂慮されることとして、ネット上で言われていることをまとめたもので、実際にはこの法律をすべての洋楽輸入CDに適用するのは不可能でしょう。

しかしこの法律案が業界とそれに癒着した政府が、消費者の商品選択の自由を制限しようという悪法であることは明らかでしょう。

くわしくはこちらのサイトで。
http://sound.jp/stop-rev-crlaw/index.html





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最終更新日  2004.04.22 19:39:22
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