カブトムシダイエット

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花よりも実を結べ 森村市左衛門


近代セラミック産業を築いた
「独立自営」の精神
洋食器のノリタケ、衛生陶器のTOTO、電力用碍子の日本ガイシ、点火プラグの日本特殊陶、洋式タイルのINAX・・・。
明治初年、森村市左衛門が手を染めた陶器輸出から、セラミック産業を代表するトップ企業が育った。
少年時に不平等条約を目のあたりにして、“官”に頼らぬ「独立自営」の精神のもと、ひたすら『國利民福』に貢献する生涯をおくった。
第4編 第一 現代思想(その一)
花よりも実を結べ
更に考えなければならぬ事は、いわゆる旨くやった連中は随分世間には多いようなものだが、これ決して多いのではない。他の堅実なる労作に依って産をなし、富を得た人は、彼等空中楼閣黨の如く、華美に世人の眼に映じないまでの事である。富めりと雖も静かに富み、勝てりと雖も敢えて叫び誇らぬ処から、殊更に世人の目に映じないのである。最後の勝利者は矢張り堅実なる人の手に帰しているのは、古今の常態である。花を咲かせると言うが、花は終局の目的ではない。果実熟して初めて最後の目的が得らるるのだ。花には狂い咲きもあろうが、果実は決して酔狂や誤魔化しては得られぬ。真面目な堅実な労作以外に果実を得る手段はない。狂い咲きを見て果実を忘れてはならぬ。狂い咲きは決して世間の常態でもなければ、果実を得るものでもない。只人目を惹く異例に過ぎないのである。



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