第37話・ラビット、ダーツの旅


 警察に捕まるという経験をした三人。
 しかしとどまる事のしらないラビと海ちゃんは再び「溜まり場」へ。
 はたして・・・

第37話 「ラビット、ダーツの旅」

 定時にバイトが終わった海ちゃん。
 いつもの通り家に帰ろうとした時の事だった。
 チャカチャッカ~(ポピーザぱフォーマーのOPの着メロ)が流れ始めた。
 海ちゃん携帯のメールの着信音である。
 ふと見てみると
「いま暇なんだが、ビリヤードでもやりにいかないか?」
 というラビからの誘いであった。
 海ちゃんも特に用事が無かったため、二つ返事で承諾した。
 場所はいつもの「スガイ」!
 二人が揃うといつものごとくB2ビリヤード場へ向かったのであった。
「よしラビ、以前は僕の負けだったが、今回は負けんぞ」
「へっへっへ、前も同じ事を言ってなかったか」
「ふん!今のうちに吠えてなよ!」
 そして二人の死闘が始まった。
 結局8回勝負で、4対4の引き分けだった。
「ちっ、なかなかやるなラビ」
「大分海ちゃんもやるようになったなぁ」
 二人は会計を済ませたのだが、その時に「チャンスカード」を2枚もらった。
 まぁ簡単な宝くじのような物である。
 海ちゃんは適当に一枚ラビにあげた。
「ほれ、ラビ。一枚やるよ」
「おう、サンキュー」
 実はこのカードが運命の分かれ道になるとは、この時の海ちゃんは夢にも思わなかった。
「そうだラビ。実はこの前ダーツをここでやったんだよ。そんでもって500点以上出したから、マイダーツと写真を貼られてしまったのさ」
「へぇ」
「ほらほらラビ、ここの僕の写真があるぞ」
 確かに壁には海ちゃんの写真が飾ってあった。
「へぇ、海ちゃんやるねぇ」
「おしラビ。さっきは勝負がつかなかったから、今ダーツで勝負だ!」
「おいおい、俺はあんまりダーツは知らないぞ」
「まぁまぁ、わしが教えてやるけん」
 そういってダーツ勝負が始まった。
「おりゃ!」
 ラビが投げると見事に場外。
 しかも矢の先っぽが折れてしまった。
「おいおいラビ。どこ投げてんのよ。しかも先っぽの部分まで折っちゃってさ」
「うるせぇー。初めてだから仕方ないだろ」
 そして結果は…
 海ちゃんの圧勝!
「はっはっは、遊戯王の私には勝てまい!」
「くそ~」
 まぁ初めてだから負けてもしょうがないと言わんばかりの顔をラビはしていた。
 その後は普通にお互い家に帰り、次への勝負へと意欲を燃やすのであった。


[次回予告]
 ラビと海ちゃんのもらった「チャンスカード」が運命の別れ道に。
 いったい何が起こるというのか!

次回 第38話 「ラビット、へぇ~(トリビアの泉)」にご期待下さい!

 ※物語は事実を元に構成されたノンフィクションです


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