第6話・道北湯煙温泉~地獄編~


 池 「いや~、楽しいな!おい!」
 ラビ 「おう!やっぱ、ビールだよな。お前も飲め。」
 みっつ 「こら!勝手に注ぐな!」
 と、3人はなんだかんだ楽しくやっていたが、そこに信じられないこの一言。
 K助教授 「え~と。この後、別会場でレクリレーションを兼ねた飲み会を開催します。」
 3人は我が耳を疑った。 
 ラビ 「え?これが、飲み会じゃないの?」
 みっつ 「行くしかないみたいだな・・・。」
 意を決した3人だったが、飲み会まで30分はあったので3人は先に風呂へと向かって行った。ラビは上がった後に、
 ラビ 「やっぱこれでしょう!」
 というコメントと共に浴衣に着替えていた。
 そして、飲み会が始まったが白髭が酒豪なので酒がやたらと用意されていた。ちなみに、参加者で浴衣を着てるのはラビただ1人であり、やたらと浮いていた。馬鹿である。
 したたかに酔った3人は部屋に戻って行ったが、もう酔っ払い化してしまっていたので訳の分らない話をしたり、誰かに電話を掛けたり無茶苦茶していた。そして、みっつと池がふざけ合っているとラビが不機嫌な声と共に電話を切った。
 みっつ 「どうした?」
 ラビ 「いや、帰った日がバイトだったから代わってもらおうと思って、交渉してたんだけど決裂しちゃったのさ。まいったな~。俺の誕生日のお祝いを玉ちゃんとしようと思ってたのに。」
 みっつ 「そういえば、もう12時だな。おめでと~!」
 池 「え?誕生日なの?マジで?おめでとう!」
 ラビ 「いや~、ありがとう。さ、明日も早いから寝ようぜぇ。」

 翌日、意外に早く起きた3人は朝風呂に行った。
 池 「俺は先に上がるぜ~。」
 みっつ 「おう、俺達もそろそろ行こうぜ。」
 ラビ 「ああ・・・。」
 浴場から出た2人は自動販売機で飲み物を買った。なにやら、ラビに元気が無いのに気が付いたみっつは、
 みっつ 「どうかしたか?」
 と、気になってラビに聞いてみた。
 ラビ 「昨日の電話で、明日はバイトになってしまったことを玉ちゃんにメールしたんだけど、まだ返事がないのさ・・・。」
 みっつ 「あらら。どうしたんだろうね?」
 ラビ 「心配だよ・・・。」
 と、ラビは気落ちしていたが出発時間があるので、2人は部屋に戻った。 そして、2日目の見学旅行が始まったが、この日は網走周辺の博物館を4館回るというハードスケジュールだった。そして、夜はサロマ湖畔のホテルに一泊する事になっていた。そして、さも当然の様に夕食→酒宴という流れになった。
 この日、夕食時に昨日以上にラビ達に飲まされた事でみっつは危険な状態に追い込まれていった。そして、酒宴が始まった・・・・。
 みっつ 「マジでつれ~よ、ラビ~。」
 ラビ 「まだまだ、これからだろ~が。ほれほれ・・。」
 と、またも酒を注ぐ始末。
 みっつ 「マジでヤバイって・・・。」
 この言葉に嘘は無かった。かなり酔ってしまったみっつは更に酒を飲み続けて、トイレで海ちゃんに訳のわからない電話をする有様であった。その後、会場に戻ったのはいいが、しばらくして意識が遠のいてしまった・・・。
 そして、次に気が付いたのは朝であった。しかも、場所はなぜかトイレであった。

 ここからは、後にラビや池から聞いた話なのだが、どうやら意識を失ってからは白髭が引く位のテンションで騒いだようだった。それから、部屋に連れて帰られたのだが具合が悪くトイレに篭り、そのまま朝まで[トイレの住人]と化していたようだった。嗚呼、情けなや・・・。

 3日目の朝は、玉ちゃんからの連絡で息を吹き返したラビと極度の二日酔いで意識の朦朧としたみっつという昨日とは逆の構図になっていた。
 ラビ 「おい、大丈夫か~。」
 みっつ 「ん?ああ、なんとか・・・。」
 という具合だったので、みっつにとって3日目の見学はただ辛かった。更に、地獄だったのは帰りのバスだった。5時間近くもバスに揺られてトドメを刺されながら、みっつは(ラビと池、こいつらとはもう旅なんて行かねぇぞ!!!絶対だ!)と、お約束の誓いを立てていた。
 大学に到着してから、ラビは玉ちゃんの待つ家に、そしてみっつと池はバス停へと向かって行った。この後、バイトに行ったみっつは過酷な時間をまた過ごすハメになってしまうのである・・・。

 本当に、過酷な旅だったが、やはり、なんだかんだ楽しかったのかな?と、1年も経てば振り返れるけど、当時は地獄の苦しみでした。まあ、これも貴重な経験ということで自分自身を慰めましょう!
 ちなみに、タイトルの湯煙温泉は気にせんといて下さい(笑)ノリと語呂で付けてみたので(爆笑)
 さて、今回もラビにまんまとやられてしまったみっつでしたが、次回はどうなるのでしょうか?次回は、第7話「ラビット、未来への遺産?」をお贈りします。

※この物語は事実を元に構成されたノンフィクションです。
           [総監督・原作・監修] 海ちゃん
           [脚本・シリーズ構成] みっつ


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