水野文博の『日々の思考』

水野文博の『日々の思考』

2004/09/20
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 普段からの友好的人間関係が多いほど旅は楽しい(あたりまえですね)。

■日程

 8月10日:アッシジ→シエナ→サン・ジミニャーノ

■行動、感想行動

 バスでアッシジからシエナに入る。日本と違いイタリアの鉄道駅は街の周辺部にあり不便である。日本では鉄道会社が駅を中心に都市開発を行うのが普通だが、イタリアでは街が出来あがってから鉄道が敷かれたためだ。その点、バスは街の中心から中心に動けて便利だ。今回はアッシジの観光名所前からシエナ旧市街までバスに乗りっぱなし。楽チンであった。

 シエナは中世にはフィレンツェとも張り合った商業都市だったが、ルネサンスに乗り遅れて発展が止まってしまった。今は観光で賑わっている。観光名所としては、カンポ広場とドゥオーモのファサードが圧巻である。友人のチェリストが通っていたキジアーナ音楽院を見学した。今をときめく名指揮者のリッカルド・シャイーやヴァイオリニストの庄司紗矢香の母校。楽器ケースを持った人達が僕の前を横切った。将来の大音楽家かも。

 シエナからポッジボンシを経由してサン・ジミニャーノに入った。なぜかシエナ発のバスが予定通りの時間にバス停に来ず、出発を一本遅らせた。イタリアではありがちなアクシデントである。このような場合、いつまでも怒っていないで次善の策を楽しめるかが旅を楽しくするコツである。僕は近所のカフェに入り翌々日のフィレンツェでの行動計画を立てた。

 サン・ジミニャーノもシエナ同様、中世のまま取り残された都市。ここはいくつかの街道が交わっており、交通の要所として繁栄したが、政争と疫病で滅びてしまった。シエナの人口が数万人に対しここは数千人で、より中世の趣を残している。宿泊したチステルナホテルは広場に面した中世からの建物を改築したもので、大変美しかった。食事はミシュランがこの街で一番に薦めるドランドにて。とにかく、おいしかった!小さな街なのに、夏のフェスティバルでヴェルディのオペラをやっていた。さすが、イタリア。サンジミ最高!

■思索の断片

~地球の裏側まで来させてしまう友人パワー~

 今回の旅では友人がいた音楽院を訪ねたが、前回はマドリッドにスペイン人の友人を訪ねた。僕がパリに遊学していたときの学友である。旅の面白さは、何も名所旧跡の訪問だけではない。友人を訪ねたり、自分に縁のある人の足跡を辿ったりするのも面白い。そこで思ったのが、友好的人間関係の大切さである。

 世の中には、恋人を訪ねて地球に裏側まで来てしまう人もいる(僕ではない。僕に恋人はいないas of 20 sep 2004)。友好的人間関係は、人々に活力と行動力を与える。一方で、毎日の通勤電車で隣り合わせる人には、物理的には近くにいても無関心になる。こんな世界ばかりだとつまらない。やはり、一人でも多くの方と友好的人間関係を築けたらいいなぁと思う。





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Last updated  2004/09/20 10:27:07 PM
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