ドラゴン・龍平

ドラゴン・龍平

世界の人種



オレ:世界の人種は大きく3つに分けることができるんだ。コーカソイド(白 人)、ネグロイド(黒人)、モンゴロイド(黄色人)だ。コレは誰でも知ってるだろう。

健ちゃん:「おお、知ってる」

オレ「モンゴロイドはさらに新と古に分かれる(という説がある、ということでまだ実証はされていない)らしい。古モンゴロイドは白人種などと同様に、もともと彫りの深い顔だちをもっていた。約3万年ほど前、まだベーリング海峡が地続きだったころに、彼らはアメリカに渡って、そしてネイティブアメリカンになった」

健ちゃん:「ほーーー」

オレ:「さて、ベーリング海峡を渡らずにアジアに残っためんどくさがりやの人々のうち、不幸にもシベリアに閉じ込められたドジな集団がいたんだよ。地殻変動のときに逃げ遅れたんだろうなあ。彼らは極寒極乾のシベリアを生き抜くために、環境適応を起こした。もちろん適応するまでに何世代もかかったさ。適応できない奴は死んでいった。多くの人間が死に、自然淘汰された結果、彼等は完璧なまでに環境に 適応したのだ」

健ちゃん:「す、すごいですね」

オレ:「まず、体温を失わないように手足は短くなった。胴長短足。凍傷にかからないように鼻はきわめて低くなった。しかし冷たく乾いた空気を湿らせて肺に送るために鼻の穴の容積は確保しなければならず、顔は横に広がった。生肉を食ってビタミンをとるためにエラが張った。眼球が乾燥しないように、また涙が凍らないように瞼に厚い脂肪が蓄積されて目は一重瞼になった。これが新モンゴロイドなのだ。どうです、すばらしいだろう、過酷な環境を生き抜くために自らを変形させ、ついには 原形をとどめぬ姿になった。壮大なドラマだ。涙なくしては語れない。その偉大な先祖の血を君は受け継いでいるんだよ、な、その体型にもっと誇りをもちたまえ」…。


DOG


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