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先週金曜と、今日、映画を観てきました。しかも、2本とも社会派の映画です。
金曜は「ビルマVJ」。
この映画は、ビルマで起こった市民運動、デモの様子を「ビルマ民主の声」という団体の記者たちが命がけで記録に残そうとした、ドキュメンタリー映画です。3年前に、僧侶たちと市民が起こしたデモのドキュメンタリーです。
正直、アウン・サン・スー・チー氏が何故軟禁状態にあるのかも、この映画を観るまでははっきりとは理解もしていなかったです。
ビルマ(ミャンマー)も、独裁政権の国。
市民は軍隊に怯えながら生きています。
そんな市民たちを見て、僧侶たちは立ち上がります。
まず、「自由」というものをこれだけ渇望している人たちがいる事に驚き、そのために自分たちの命をなげうってでも救おうという人たちがいることにまた、驚きました。
日本は、平和なのだなぁ・・・と。
テレビで政権の悪口を言っても逮捕される事はないし。
この映画では、日本のジャーナリスト、長井さんが兵士に撃たれる場面も出てきます。
何故、日本はあの時、もっと強硬な態度に出る事がなかったのか。
日本の態度によっては、この軍事政権も変わっていたかもしれません。
それを思うと、長井さんの死もうやむやになり、彼の撮った映像も今だに公開されていません。
ビルマの市民がもっと、自由に生活できる事になにか貢献できないものでしょうか。
そして、今日観てきたのは「BOX 袴田事件」。
袴田死刑囚の審理はまだ続いているようですが、20年に元裁判官の熊本さんが告白した内容を元に構成されている映画です。
この映画だけを観ると、袴田死刑囚は無実のように思えます。
警察・検察による長時間の取り調べによる自供のみが彼を起訴し、物的証拠はありません。
確かに、映画で描かれている警察の公権力は、40年近く前と言う事もあり、科学捜査も完全ではなく、自供のみで起訴するというような風潮もあるようです。この事件だけではなく、栃木や富山でも冤罪事件が最近ありました。
古いところでは、松本サリン事件でしょうか・・・河野さんは起訴まではいかなかったものの、当時の報道や状況証拠などから、一般市民(私も含めて)は犯人だと決めつけてしまってましたね。
なんつーか、裁判員制度がはじまって、先日の死刑求刑事件でも結局、無期という結論になりました。
人を裁く事の重さ、裁判員の人たちは肌で感じたんだろうと、私は勝手に解釈しています。
この映画で、熊本裁判官が言った言葉
「人を裁くということは、自分も裁かれているということだ」
この言葉が重いです。
ただし、個人的ですが、この映画は袴田死刑囚の側からしか描かれていません。
捜査した、検察・警察の正直な証言も必要です。
そのうえ、最高裁まで審理してなお控訴が棄却されているという事実も、踏まえなければいけません。
この映画の事実だけでは、彼は無実ですが、描かれていない部分で司法が判断している事もあるのではないかとも感じました。
ちょっと、ひねくれているかもしれませんが・・・
真実を見極めるという事は、世の中で一番難しい事なのかもしれません。
その上で、人が人を裁くというのは・・・・大変なことです。
ビルマと日本、対極にある国の対極にある事をテーマにした映画を2本みました。
「猿の惑星 ジェネシス」「三銃士 王妃… 2011.11.13
シャンハイ 2011.09.18