PR
キーワードサーチ
カレンダー
コメント新着
フリーページ
-あれ?
団地で、いつも見かける男性の後ろから、誰か階段を降りてくる。
お子さんだ。
たしか、 コロナ感染者数が激増している地域の学校に通っている はずだ。
-え、帰って来たの!?
「こんにちは」
2人のそれぞれに声をかけて会釈したけれど、胸のあたりに
なんだか重苦しいものが沈む。
-なんで帰って来たのなんで帰省を許したの
なんで周りの迷惑とか不安とか考えないの?
とっさに、非難めいた言葉が浮かんだ。
嫌だな。
あのご家族とは仲良くしてもらっている。
こんな事考えるなんて嫌だな。自分の考えに自分で落ち込んでしまう。
でも、 なんで?
という疑問は消えない。
私の住んでいる町の学校でも寮に住む学生を返したと言う。
コロナが猛威を振るっている地域に実家がある学生もいるだろう。
「学生が戻ってきた時、何持ってくるか分かりゃしない
自衛しなくちゃ、自衛」
そんな事を言われて、根も葉もない噂とか、
考えすぎとか言えるほど新型コロナ感染症は下火には
なっておらず、変異してさらに感染力が強くなったという。
前に、東北だったか、帰省した男性の実家扉に
「なんで この時期に
東京から来るのですか?
…(中略)
良い年して、何を考えてるんですか?
この通りは 小さい子もいるのです。そして高齢者もです。
さっさと帰って下さい!
皆の迷惑になります!!安全だと言いきれますか?」
と貼り紙した人がいて、
酷いなあ、やりすぎだ、とその時は思ったけれども
あの父子を見てとっさに思った事は
貼り紙した人の心情とすごく近かったんじゃないか。
誰だって怖い
でも肉親には会いたいだろう。
地元の学生寮のように、年末年始は閉鎖されて
帰省を余儀なくされる人たちだっているだろう。
自分を守ることに汲々として
他人の置かれた状況をおもんばかることができなくなった。
でも、
でも、
怖い。
なんてことない話〜コロナと毎日16〜 2020年11月27日
一番安心できる場所〜コロナと毎日15〜 2020年11月22日
警戒ステージ3〜コロナと毎日14〜 2020年11月12日 コメント(2)