三毛猫アイリスの♪唯我独尊★

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見てきました。

陰影に富む美しい映像を楽しめました。終わり（笑）。

というわけにもいかないので、一応感想を。

なぜ今、同じ監督が同じ主演俳優でリメイクしたのか理由が分かりません。

ミスキャストが目立ちました。

まず、旅館の女中はる役の深田恭子。演技下手過ぎです。学芸会に毛の生えたようなレベル。きれいなお人形さん（その割に足がでかい）というだけですね。旧作の坂口良子ははまり役でしたが。

珠世役の松嶋菜々子。歳取り過ぎ、体でか過ぎ。清楚さが足りません。やはり三十路過ぎのミセスでは…。

犬神家の３姉妹も力不足。旧作の３人の貫禄があり過ぎたのでしょうね。唯一、富司純子が健闘。松坂慶子は声と雰囲気がやさし過ぎ。萬田久子は下手過ぎ。前作の３姉妹のうち、存命の三条美紀と草笛光子が出ていたのはご愛嬌。どちらも存在感はありました。

ちょっと気になったのは、今回の３姉妹の台詞で「～なのです」という言い方を、興奮したり言い争うような場面で多用していたこと。不自然です。

小夜子役の奥菜恵。役の割にきれい過ぎ。松嶋よりずっと美人です。もっとコミカルに演じてよかったのでは。旧作の川口晶がうまかったので。

佐清、静馬役の尾上菊之助。静馬は良かったと思います（歩き方とか）が、マスクの口元動かし過ぎ。ああいう「決め」の動きはここぞといいう時にやるものです。佐清はちょっと印象が薄くなってしまいました。

佐武役の葛山信吾、佐智役の池内万作。どちらもいい人っぽ過ぎ。欲深さ、いやらしさをもっと出さないと。

犬神佐兵衛の仲代達矢。死に方わざとらし過ぎ。

金田一耕助の石坂浩二。相変わらずいい声で台詞も明晰。さすがに走る場面では、体が重そうで遅かったですが、年齢なりの金田一を上手く演じていたように思います。

古館弁護士役の中村敦夫。旧作とは多少違ったタイプの弁護士を違和感なく演じていた印象です。

宮司役の大滝秀治。さらに老けましたがうまいですね。

警察署長役の加藤武は、迫力がなくなりました。

繰り返すと、マニアックな部分も含めての映像美以外に、旧作を上回っているところを見出せず、敢えてリメイクすることの意味が最後まで分かりませんでした。大野雄二の音楽は変わらず良かったです。