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ぶっく1026

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2005.12.10
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カテゴリ: 面白かった!

本日の一言-----------------------
「常に気高い標準をもって、しかも人生理想を変更しないで心に描いてる
人は、遅かれ早かれ、その理想を現実になしえる資格を自分でつくって
いる人なんだ。」

 -中村天風
----------------------------
 とんでもない人がいたものです。日本のリーダーを育て上げるような大
人物です。思えば少し前まではこの中村天風氏や安岡正篤氏のような
政財界のトップが人生について教えを受けた大物が存在していました。

 私利私欲のためではなく、利他欲へと精神の高みに導くような方たち
です。

 中村天風氏はその人生遍歴がとても興味深く、前半生は波乱万丈で
した。日露戦争当時の満州での命がけの諜報活動(実際に銃殺寸前
で助かったりしています)を行い、運良く帰国。

 その後、重い病気になり日本での治療をあきらめ、世界各国の有名
医のもとへ。その人たちに失望し、自らも医学を学ぶ。(コロンビア大学
主席卒業とも)

 さらにヨーロッパでも失望し、帰国途中偶然出会ったインドのヨガ聖者、
カリアッパ師に連れられ、ヒマラヤの麓で修業する。そこで精神的な悟り
を得て病気も回復。

 日本に帰国後、銀行経営などをする傍ら豪遊するも、ある日突然、違
う人生に目覚める。その後、全ての社会的地位を捨て、辻説法を始め
る。自らの体験とわかりやすい真理の講話により次第に政財界にも門
人は増加の一途となる。

 それはやがて「天風会」という組織にまでなり、そこでの講演録が本書
のような形で出版されています。

 分厚く、重い本ですが、内容はわかりやすく、そして面白い。これを講
演で聞いたらさぞかし楽しいことでしょう。

 現在、盛んに出版されているお手軽「成功本」とはお話にならないくら
いレベルが高い本です。(難しいとか、高尚という意味ではありません)

 少し内容を抜粋してみます。

第一章
・「とにかく人の世のため、嫌でも誠と愛というものがでてくる思いやりの
状態のままで生きてごらん。」

・「義務だとか責任だとかなんて、ややこしいことは考えないで、自分の
楽しいことをやりゃいいんだよ。」

第二章
・「ありあとう ことを望み求めよ。そしてそれを実際の姿として、完全に
できあがった姿にして、ありありと目に見えるように心の中に描きゃい
いんだよ。」

・「私がどんなことがあっても、はたから見たらば何とも感じないように人
生に生きてるも、潜在意識にまかせっきりにしてるからだ。」

第三章
・「常に気高い標準をもって、しかも人生理想を変更しないで心に描いて
いる人は、遅かれ早かれ、その理想を現実になしえる資格を自分で作っ
ている人なんだ。」

・「その生活を豊かにしょうには、理想を気高くしなきゃ駄目なんだよねえ。
他人の喜びを我が喜びとし、自分の言うこと、行うことのすべてが人の世
のためになることなんだ。」

・「理想はつまるところ、人生形成のモデルなんだねえ。だから、心の中
に想像の絵を立派な状態で常に描くことを心がけるならば、自己の肉体
はもちろん、人生のいっさいを極めて有意義に自然がつくってくれるんだ。
なぜかと言えば、立派な作品を完成する土台ができてるんだから。」

第四章
・「すべてのいかなる種類の享楽にせよ、それが絶対に他の人の幸福を
妨げるものであってはいけないのであります。」

第五章
・「本当に理想を貫徹せしめようには、まず現在の、いいか、すでにこうし
てまざまざと自分の今ある人生を、もっともっとよりよき人生に形を変え
させていくことに注意しなきゃ駄目なんだ。」

・禅の十牛図の説明
 「先ず最初は自己完成の修養に努力して、その行をつんでのち、今度
は利他行、人の世のためにつくす行をつむ。これが本当の修行の目的
だと、こういうわけです。」

第六章
・「適者生存の生き方にそむくというのは、ひらったい言葉で言うと、人間
でありながら、人間らしい生き方をしてないということだ。」

・「積極というのは、どんな場合にも「尊く、正しく、清く、強く」ということですよ。」


 エピソードも多く述べられていました。
大佛次郎の「鞍馬天狗」のモデルが中村天風氏だとは知りませんでした。
時代が時代なら、大暴れしていたのでしょうか。

 また、天風会の主要会員の名前が巻末にありましたが、当時の錚々た
るメンバーで驚きました。-東郷平八郎、山本五十六、原敬、宇野千代、
松下幸之助 等

 面白いので、他の講演録も読んでみたくなりました。また、生涯につい
ても知りたくなってきました。

 この本はクロス装ですが、よく読まれたためか、装丁の布が破れ、芯が見えるほどボロボロです。当然、書名も読めません。
 過去に本書で感動した人が繰り返し読んだためなのだろうかと、ふと思いました。(鉛筆で線をひいてあるのは感心しませんでした)


目次

「欲」の篇
第一章 人生の一番大切な自覚
第二章 信念と奇跡

「理想」の篇
第三章 理想の摩訶力
第四章 我が人生観

「貫徹」の篇
第五章 大事貫徹
第六章 真人生の実現

中村天風師 略年譜 

●for Chain Reading

・「中村天風 心を鍛える言葉」岬龍一郎(PHP文庫)

・「中村天風 一日一話」中村天風(PHP研究所)

・「図説 中村天風」中村天風財団/編(海竜社)

・「君に成功を贈る」中村天風(日本経営合理化協会)

・「運命を拓く」同上(講談社文庫)





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Last updated  2005.12.10 09:15:51
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