小さな宝物

小さな宝物

2007年05月02日
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カテゴリ: 愛読書


26. 八月の路上に捨てる


僕は30歳の誕生日を目前に離婚しようとしていた。
愛していながらなぜずれてしまったのか。
現代の若者の生活を覆う社会のひずみに目を向けながら、
その生態を明るく軽やかに描く芥川賞受賞作!


さらさら~っと読めちゃう一冊でした。
淡々と語られてて特に起承転結があるわけでもなく
フェイドアウトするように終わっていくんですが
こういう静かで軽く読める中に重さのある作品も趣があって良いかもしれないですね。




27. 川に死体のある風景

ミステリーズ!とe-NOVELSの連動企画から生まれた本格ミステリ・アンソロジー。歌野晶午、黒田研二、大倉崇裕、佳多山大地、綾辻行人、有栖川有栖が、それぞれに設定した舞台、川に死体が流れてくる。各著者のあとがきエッセイ付き。

川と死体をモチーフにしたそれぞれの短編が収められています。
私は歌野晶午さんの作品が一番好きでした。
どの作家さんも初めて読む方ばかりでしたのでこれからは綾辻さんや有栖川さんなどの
作品も読んでみたいなあって思ってます。
なかなか面白い試みだなあと思いました。
リレー式のエッセイも面白かったです(むしろそちらのほうが楽しめたかも)




28. 命の終わりを決めるとき

愛するがゆえに人を殺める姿を描いた作品2点。62歳の男性患者には余命が残されていたにもかかわらず、主治医の折井綾乃が筋弛緩剤などを投与して、男性患者を死亡させた「終の信託」と、リストカットの常習女性が恋人を滅多刺しにして殺害する「よっくんは今」を収録。

現実にあった事件をあくまでも外形だけを切り出しフィクションで
書かれている2編の小説です。
「終の信託」は自分も医療に携わっていた一人として読ませてもらったけど
決して感情移入できるものではなかったなあ。。。
言いたいことは解らないではないけどじゃあどうしてそうなる前にきちんと
事前確認を本人にとっていなかったのか、結局言い訳のようにしか聞こえない作品でした。
もう一編は現代社会によく見られる女性かなって感じでこちらも全く感情移入出来ず。
この女性は自分がきれいだってことが解っていてでもいつも孤独で
(その孤独も自分が作り出してるような気がするけど)
愛する人を傷つけてそれでも自分を解ってといい終いには愛する人を殺してしまう。
うーん、私だったら愛する人が幸せであることが自分の幸せと思えるけどなあ。




29. ライヴ

「皆さんの愛する人々を、助けてあげられる―私たちが考案した独自の“トライアスロン・コース”を完走していただきさえすれば。今から五分間の猶予を与えます。条件がのめないという人は、この会場から速やかに出ていってください。五分後に残っている方にのみ、ランニングウェア、水着、シューズを配布いたします。全員が着替え終わり次第、スタート地点へとバスで移動します」この“最悪のレース”を走りきり、君は愛する者を救えるのか―?いま、誰も見たことのない生中継が一億二〇〇〇万人を虜にする。

読んでいくうちに何となく引き込まれていく作品なんだけど
最後がなあ・・・・(;^_^A アセアセ…
最後の終わり方がなあ・・・・。
うーん私的にはなんかちょっと残念な作品でした。




30. キャッチャー・イン・ザ・ライ

いうまでもなく名作「ライ麦畑でつかまえて」の村上春樹訳ヴァージョンです。
以前からずっと読んでみたいと思ってたんだけどイメージしてたのと
全然違う小説で読み終わって少しびっくりしました。
でも読み終わるとこのタイトルの意味がよく解ります。
やっぱり若い時に読んだほうが良い作品ですね~これは。









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最終更新日  2007年05月03日 01時19分17秒
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